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異世界でも引き籠ってゲームばっかやってたら、知らないうちに世界最強の冒険者になってました  作者: やおよろずの
第二章 モルティス旧墓地のアンデッド
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第31話 ガチャ

「お、おい……どうすんだよ」


「ど、どうって……」



 聞こえないように小声で話す俺とフロン。


 件の召喚獣はというと、ミクリンと呼ばれたからか、不機嫌そうに尻尾を振っていた。



「そもそも、どうしてカーバンクルだと思ったんだ?」



 そうだ、まだコイツがカーバンクルと決まったわけじゃないじゃないか。


 ”自分のことをカーバンクルだと思ってる異常ミクリン” である可能性もある。



「額の宝石の色。ミクリンは青、その上位種のエルリンは緑、そして伝説の宝玉獣カーバンクルは赤」


「……赤いなぁ」



 ほなカーバンクルやないかい。




 ……いつもだったら「レアモンスターだ!! 〇せ!!」──って感じなんだが、


 今回はダメだ。戦いは避けないと……


 だって、この街には()が居る。


 もしこのSSランクの魔物が平気で街一つ吹き飛ばす力を持っていて、それを行使された日には、


 ユウタだけでなく高橋優太も死亡。ジ・エンドなわけだ。

 


 ここは、機嫌を損ねないようにしなければ……


 でもそういうの俺ニガテなんだよな……引きこもっててコミュ力とか皆無だし。


 というわけで。



「フロン、後は頼んだ」


「何で私が!? 召喚したのはユウタなんだから貴方が責任をとって」


「うちペット禁止なんだよね」


「……突っ込みどころが多すぎる」



 俺とフロンがひそひそと言い合っていると……



「おい、ご主人!」



 ご、ご主人?


 ……え、俺?



「……わたくしめでしょうか?」


「そりゃそうだろ! オレを召喚したのはご主人だろ?」


「さようでございますが……」



 なんとか全責任をフロンに押し付けられないだろうか。


 俺ペットの面倒とか見れる気がしないし……



「ご主人! オレはカーバンクルのルークだ。よろしくな!」


「お、おう、よろ──」


「早速だが、ご主人! メシだメシ!! 召喚されたばっかで腹減ったぞ!!!」


「いきなりすぎるだろ!?」



 不機嫌そうだったのは腹が減ってたのか……


 そんなこと言われても食べ物なんて今持ってないぞ。



「お、おぉ……召喚された魔物が喋っている……なんということだ……」



 マウルが声を絞り出す。


 確かにあまりにもナチュラルに喋るから普通にしてたが、なんでコイツは喋ってるんだ。


 まあそれは一旦置き。



「……何か食べるものあったりするか? 金払うんで……」


「お、おお! あるとも! とんでもないものを見せてもらったんだ、何もいらないよ!」



 そういうと、マウルは急いで奥に引っ込んだ。


 ガチャンガチャンと騒がしい音がしたと思うと、大急ぎでマウルが大盛の料理を持ってきた。

 


「すまないね、こんなものしかなくて」



 マウルが出したのは、ガルムシチューというこの世界では定番の料理だ。


 俺もユウタに買ってきてもらって食べたことあるが、一言で言うと獣くさいビーフシチュー。


 はたしてSSランクの魔物の口に合うかというと……



「う、美味っ! ジジイは料理を司る神なのか!?」



 無事、口に合いました。


 ルークは皿に頭を突っ込んで、がつがつとガルムシチューを食べている。


 かなりの量があったのに、もう食べてしまった。


 あの小さい体のどこに収まったんだ……



「ふう~、美味かった!……おっ、おおっ……」



 ルークはブルッと震えると、体に力を入れ──



「ふぅ……」


「ウンコすな──ー!?!?」



 コロ〇ロみたいなツッコミをしてしまった……


 それにしてもどんな消化速度だよ。



「お、おおぉ……」



 マウルが随分と驚いた様子だが、どうしたんだ?



「ユ、ユウタ……見て……」


「いや魔物のウンコとか見たくねえよ!!」


「いいから!」



 なんだよ、モニター越しでもウンコとか見たく──って、あれ?



「い、石……?」



 清々しい表情のルークの後ろに転がっていたのは、茶色い排泄物ではなく、先ほど見た特級の魔石だった。



「こ、これはまさか!?」



 マウルが夢中で駆け寄ると、ルークの排泄物を手に取る。


 そして震える手で観察を続けると、ボソッと呟いた。



「ア、アルテミスの魔石……」


「ええ!?」


「し、信じられん……排泄物から魔石……しかも特級の魔石が」



 特級の魔石がケツから!?


 な、なんて下品な異世界なんだ……


 いや、まてよ……?



「特級の魔石っていくらぐらいなんだ?」


「い、いくらって……特級の魔石はここ三百年、新規産出されていない代物さ。値段なんてとても付けられないねえ」


「いや今新規産出されたよ!? しかもケツから!?」



 ……これ、もしかしてとんでもない金策になるんじゃ?



「お、おい……」


「なんだ?」


「今、ケツから魔石が出てきたと思うんだが、それって毎回出るのか?」


「ん? ああ、そりゃメシ食ったらウンコくらいするだろ。嫌だったか? ご主人が言うなら今度から隠れてするが」


「い、いやいや! 是非今後とも俺の前で排便してくれ!!」


「お、おう……。なんだ、ご主人も魔石が欲しいのか?」


「そ、そりゃあ……」


「そうか、じゃあオレに良いモンを食べさせることだ! オレの宝玉創生(ジュエルメイキング)は食べたもので良い魔石が出る確率が変わるからな!」


「まさかのガチャ!?!?」



 確かにガチャって排出率とかいうけど、本当に排出率とは恐れ入りました……

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