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異世界でも引き籠ってゲームばっかやってたら、知らないうちに世界最強の冒険者になってました  作者: やおよろずの
第二章 モルティス旧墓地のアンデッド
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第15話 一方その頃、冒険者ギルドでは......

 東街リミナリの冒険者ギルドは、朝から騒然としていた。


「これは一体どういうことだ!?」


 三階の会議室に響く怒号、その主は、東街リミナリ冒険者ギルドマスターのガンドルだ。


「モルティス旧墓地のアンデッドが三倍──しかも、この一ヵ月でだと!?」


 ガンドルは机を叩きつけ、再び怒鳴る。


「原因はなんだ!」


 ガンドルの怒声に、周囲は顔を顰めた。


「申し訳ありません。原因はまだ分かっておらず……。何しろ、先日の星見儀(ほしみのぎ)で判明したことで……」


 リミナリの危機管理部門の長、デンベはそう言って頭を下げる。


「くそっ……このままじゃ街にまで被害が及びかねんぞ」


 ガンドルは立ち上がると、窓の外を眺める。

 遠く北東の方角に、モルティス旧墓地はあった。


 死者の安寧の地──かつては死者の魂を慰める神聖な場所であったはずの彼の地は、現在アンデッドが跳梁跋扈する呪われた地と化していた。


「……アガメは何と言っている」


「アガメ様は、ただ星見儀の結果しかお話にならず……」


 星見儀に立ち会ったギルド関係者はそう言って俯いた。


「どうしてだ! 星見儀はエーテル量を基に執り行うはずだろう? なら、モルティス旧墓地にいる魔物が何か分かるだろう!」


 ガンドルの怒気を含んだ問いかけに、周囲は答えあぐねて互いの顔を見合わる。


 重苦しい沈黙が部屋を支配した。


「……よし、決めた。冒険者の一団を派遣する」


 ガンドルの決定に、周囲は驚きを隠せなかった。


「し、しかし! アンデッドの数があまりにも……。それに、どのような死霊種がいるのか把握できていない状況で派遣するのは……」


「そんなこと分かっている! だからといって手をこまねいていても仕方ないだろう!」


「そ、そうですが……」


「俺だって、冒険者に犠牲になれと言うつもりはない。考えはある。……いいか、まずは第一団を調査団として派遣する。構成員はアンデッドとの戦闘経験があるものに限る。アンデッドとの戦いは、生半可な知識では太刀打ちできんからな」


 元冒険者であるデンベが頷きながら問う。


「調査団の規模はどの程度を?」


「5名程度だ。大人数では統制が難しい。もしグリーフソウルのような強力な死霊種がいた場合、撤退に戸惑るだろうからな」


 ガンドルは腕を組みながら続ける。

 

「そして、調査結果を基に本格的な討伐隊を結成する。アンデッドの種類や数、地形の状況など、あらゆる情報を集めてからだ」


「なるほど……」


 デンベは納得したように頷いた。


「調査団の編成は私に任せていただけますか?」


「ああ、頼む。だが、くれぐれも慎重にな。アンデッドとの戦闘経験があるとはいえ、命を粗末にするような冒険者は避けてくれ」


「承知しました」


 デンベが深々と頭を下げる。


「いいか、事は一刻を争う。すぐに動いてくれ」


「はっ!」


 周囲は一斉に答えると、それぞれの持ち場へと散っていった。


「このモルティス旧墓地の異変……何か、只ならぬものを感じる。何もなければいいんだが……」


 誰もいなくなった会議卓で、ガンドルは再び窓の外を見やった。


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