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第一節「脂を呑む」

かねてよりコッパーは、プラムバム神官(しんかん)と話す時間を持ちたいと考えていた。

近くその時間を取れるのかどうか、彼と別れる前に確認したかった。


だが、まさにその話を彼に切り出そうという、居室の扉を開くという時に、丁度夕食の盆を持った神下(しんか)が現れてしまった。

わざわざ温められたであろう汁物と腸詰(ちょうづめ)が良い香りを放っていて…。


コッパーが、プラムバム神官へ約束を取り付けるのを忘れてしまったことに気が付いたのは、口元を(あぶら)ですっかり()らした後だった。


それほどに強い空腹だったとはいえ、情けない。

一応、扉が閉まり人の目がなくなるまで待ったと思うのだが、そのあとは食欲に明かして一気に平らげてしまった。


汁の残りも焦がし麦の練り物で全てこそぎとったが、十全に満腹とまではいかない。

次の食事までに苦しむということはないだろうが、このような日々が続けば大分()せてしまうだろう。


それにしても、この国で肉にありつくとは思っていなかった。

はっきりいってあまり豊かな国ではない。

見える範囲…あの緑の野にも、さして家畜を見かけなかったように思うのだが、客人用に下ろしたのだろうか。


口元を(ぬぐ)い、盆を下げにくるであろう神下(しんか)を待つ。

ついでにプラムバム神官に伝言を頼みたい。


また、イメナータのことも気がかりだった。

食事を持って来た神下(しんか)も彼女ではなかった。

プラムバム神官の元へ辿(たど)り着くことはできたようだが、その後はどうなっただろう。

今どうしているか聞きたい。


さて、待つ姿勢というのも悩むところである。

寝台に両足を上げていても下げていても格好がつかない気がする。

右脚だけ下ろす。


色んな主人に着いたが、寝台に着座(ちゃくざ)して食事する習慣があった主人はいなかった。

この国の特徴だろうか。

こういった振る舞いひとつとっても、天使に確認しなくてはならないだろう。


扉が叩かれ、入室を求める声がした。


「コッパー様、お食事はお済みでしょうか」

「は……」


イメナータの声だ。

迷いましたがここで章分けします。

この数話は無理に延ばしている感じになってしまったような。時系列に書いては出ししている弊害。

次回から少し大きく動くかなと思います。

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