01 出会いと告白
富山県立青山高校、登校初日。
俺、佐藤周の高校デビューの日だ、
高校と言えば女子高生。
男の憧れJKとムフフな展開が待っている。
俺の見た目は平凡といえば、平凡かもしれないが顔は悪くない。
母性本能をくすぐるベビーフェイスだが、そろそろ男らしさも出てきている。
毎日ちょっとだけやってる筋トレのおかげで、体つきも悪くない。
身長が結構低いのが玉にきずだが、こういう男子が好きな子もいるだろう。
中学時代も彼女はいたが、意外とお堅いんだよな女子中学生。
結局、キスとか少し触ったりとかしかできなかったんだよな。
そういうのは高校に行ってからねっていうのを信じてたのに、卒業前に振られちまったよ。
こんなことなら彼女なんか作らないであのエッチってうわさっだった子にいけばよかったなー。
しかし、俺はもう高校生。
相手も女子高生、
付き合えばおのずとエッチな展開が待っている。
校門を潜り抜けて、さっそく女の子の見定めだ。
なんかみんなかわいく見えちゃうが、はやるなよ俺。
しっかり全校の女子を見定めて、じっくりとアプローチをかけ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
一人の女子を見て、思考が吹っ飛んだ。
かわいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいい!
かわいすぎ!
なにあれ!
天使だああああああ!
なにあの子!!
なんで銀髪なの!?
なんで青い目なの!
なにあのサラサラの長い髪!
なにあのかわいい顔!!
まだあどけないのにキリッとしてて超美人!
俺はいつの間にか興奮しながら彼女に近づいていた。
うわ、こっち見てくれた!
目つきが怖い!
でも、そこがいい!
ぞくぞくする!
この子のあんな顔やこんな顔が見てみたい!
「あの、どうされたんですか?」
話しかけられて少し現実に戻ることができた。
興奮しながらいきなり近づいてくる男。
路上なら通報もあり得る。
「ご、ご、ごめんなさい。ついかわいくて」
「かわいい?」
「そう、あなたがかわいすぎて」
「ああ、そうなんですか」
冷めた目線だが、少し警戒心は緩めてくれたようだ。
「あ、あの、お名前は?」
「わたしですか?胡桃沢凛です」
「ぼ、僕の名前は佐藤周っていいます」
「そうなんですね。同じ高校ですし、よろしくお願いします」
少し笑ってくれた。
可愛すぎる。
もう、こうなったら勢いだ。
いくしかない。
「僕と付き合ってください!」
「えっ……」
思った以上に大きな声が出た。
彼女は困惑気味だ。
当たり前だろう。
見知らぬ男子、しかも高校初日にいきなり告白だ。
しかし、自分の気持ちは抑えられなかった。
少し冷静になって考える。
今は振られておいい。
今後もアプローチをかけていけばいい。
せめて、お友達からと言ってほしい。
「いいですよ」
「えっ…」
今度は俺の方が困惑してしまった。
「男女交際のことですよね。いいですよ。お付き合いしましょう」
「え、ほんとですか?」
「はい。あなたの気持ち伝わりました。
初対面だから一目惚れってことですよね、うれしいです。
男の子にこんなこと言うのも失礼なんですけど、あなたの目、顔、態度がかわいいです。
私の理想の男性です。
高校では男の子とお付き合いしてみたいと思っていたんです」
「ほんと!うれしい!ありがとう!」
やったぜ!
全国の高校生諸君、俺が一番のりだ。
高校一番乗りで彼女ゲットだぜ。
「じゃあ、連絡先交換しましょうか。同じクラスかもわからないですし」
「そうだね」
すぐに携帯を出して、連絡先を交換した。
「じゃあ、また、お昼休みにでも話しましょう。
もう朝礼が始まってしまいますし」
「(*・ω・)(*-ω-)(*・ω・)(*-ω-)ウンウン♪」
「そんなに期待に満ちた表情をされると照れますね」
彼女は少し照れた表情で後者の方にかけていった。
俺は心は喜びに満ちていた。
あんな美少女といきなり付き合えるとは。
俺の高校生活はバラ色確定だ。
しかし、俺は知らなかった。
彼女が難攻不落の胡桃沢だということを。