表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
25/28

第25話:パーテとパミング

武具生産が活発なペウスの街。

そんな街でも、深夜になれば人々は眠りについていた。

勇者パーテも例に漏れずに眠っている。


しかし、静かな街の中、外をひっそりと出歩く者がいた。

その人物は、全身を鎧で包んでいたが、音もなく足早に、パーテの眠る家へと忍び寄っていた。

その時、パーテの家に忍び寄っていた人物は、突如地中に沈んでいく!

パーテの家の前には、落とし穴が仕掛けられていたのだ!


侵入者は、大きな音を立てて、穴の底に激突した。

その音を聞きつけ、罠の仕掛け主であるパーテが、家のドアを開ける。


「ふふふふ! はははははっ! やっぱり来やがったなぁ! 来なけりゃどうしようかと思ってたところだぜぇ、パミングよおぉっ!」勇者

「いたたた。や、やあ。酷いことするじゃないか。私が遊びに来るのが、そんなにも怖かったんだ?」パミング


侵入者はパミングだった。

魔王亡き今、四天王かどうかすら怪しいパミングだが、相も変わらずパーテの元に忍び込みにきたのだ!


「来なかったら怖かったなぁ! もしテメェが姿を現さなけりゃよぉ、これから一生、お前の暗殺にビビッて生きてくことになってた! 絶対テメェは生きてて、俺を殺すつもりだと思ってたけどな!」勇者

「魔王が城で死んでいたけど、あれ、毒殺だよね。魔王ですら死ぬ毒なのに、よく私が生きてると思えたね」パミング

「魔王ですら動けねえ毒なのによ、テメェは走って逃げたんだから、そりゃ効いてるわけねえよな!」勇者


パーテは近くのシャベルを使い、パミングの入った穴を埋めていく。

パミングは体勢を立て直し、鎧に付着した粉を払う。


「生き埋めにするつもり? 無駄なことを。私は必ず生き延びて、お前を殺しにいくぞ。そして私を王とした魔王軍を再建するんだ」パミング

「テメェならやるだろうな。だがどうして俺の命を狙いやがる?」勇者

「他の四天王を殺してくれた時点で、お前は用済みだからね。それに性格悪すぎて、死んでる方が魅力的だし」パミング

「そいつぁお互い様だなぁ! 趣味は悪いが、生きてるテメェなんぞに比べたら、死んでるテメェのほうが一億倍可愛らしいに決まってんぜ! だから殺してやるよ! 死んで可愛くなってきなぁっ!」勇者

「穴の深さは、私の身長の3倍ほど。土の重さで殺せるほどじゃあないね」パミング

「そうだろうな! テメェが生き埋めで死ぬなんて思わねぇ! だからこれをくれてやるっ! あばよっ」勇者


パーテは家から遠ざかりながら、ランプと松明を穴の中に投げ入れる。


「ランプと松明? 悪いけど鎧は燃えないし、窒息は想定して……いや、違う。まさか!?」パミング


二つの可燃物がパミングに迫る。

その時、穴は壮絶な爆炎を吹き上げた!

パーテが穴を埋めるときに使ったのは、シャベルと火薬!

夕方にペウスの街で購入した火薬に、炎が引火したのだ!


穴から吹き上げた爆炎は、近くにあった購入済みの家にも燃え移る。

少しして、家の中にあった樽にも引火し、更なる爆発を引き起こした!

パーテは、穴の罠が破られることに備えて、家にも火薬入り樽を置いていた。


二度の爆発で騒然となる、ペウスの街。

そんな街を背に、勇者パーテは野宿先を探すのだった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ