平凡?な一年の始まりです! 3
❬アイツ❭の正体は誰なのか?
気になる人は読んでみてください!
教室に向かいながら蒼馬が話しかけてきた。 「何か、さっきの生徒会長はいつもと違う雰囲気だったよな?」
さっきの生徒会長の話だった。意外と蒼馬も十条先輩のことが気になっているのかもしれない。
「そうか?」
自分からしたら、多少不自然なところがあったと思うところもあったが、いつも通りだなと思えた。しかし、蒼馬はそうは思わなかったらしい。
「何て言うか、いつもより元気な感じがしなかったか?」
蒼馬は人の感情を見抜くのが得意だ。だから、自分と話していても不快な思いはしないし、こんなに話せているんだろうと思う。
「もしかしたら、クラス表で気になる人のクラスをみてたんじゃないか?」
「え?」
予想外だった。噂(盗み聞き)だと、数多くの告白をされているが全て断っているらしい十条先輩に気になる人なんているのか···
そんなことを考えていると、蒼馬がニヤニヤしながら自分を見ていた。
「どうした?」
「いや、別に~」
「なんで、ニヤニヤしてんだ?」
「十条先輩のリアクション的に、悠さんのことが好きなのかな~と思っただけ」
「はあ?」
そんなことあるわけないだろ。生徒会長に惚れられるのは創作の世界でのみあり得ることだろ。
それに、自分なんて集会位でしか会ったことない。
「そんなこと、あり得ない」
少し強めに言った。もし、仮にそうだったとしても自分の高校生生活を邪魔されたくない。
「わりい、わりい
俺の勝手な予想だって」
申し訳なさそうに謝ってきた。しかし、蒼馬は切り替えが早かった。
「あ、春休みの課題を見せてくれ!」
たぶん、蒼馬にとって一番大事なことを思いだしたらしい。···今さら、思い出しても遅いと思うが。ちなみに、大平囲高校は課題が多いことで有名だ。春休みもワークを三冊、プリント10枚程渡された。
自分は、三日かけて答えを写した。意外と時間がかかるものだ。それを、三十分で終わらせようとする蒼馬のやる気はすごいと思う。まあ、無理ゲーだと思うけど···
「早く教室に行くぞ!」
蒼馬が急かしてくる。自分達は今日から二年生なので二階だ。ついでに言うと、一年生は三階、三年生は一階に教室がある。うん、進級するほど楽になるね。
早くに教室へ着いた。
「うっ···」
思わず声が漏れてしまった。別に腹を殴られた訳ではない。
「何?」
教室に先についていたのは、今一番会いたくない❬アイツ❭だった。
自分の席の前に座る、茶髪ツインテールの女子。
···めちゃくちゃ不機嫌そうにこちらをにらんでいるが。
織田 海良香
自分の幼なじみだ。
❬アイツ❭とは、幼なじみキャラでした。
ツインテール、つまりツンデレですね!
次は、海良香と悠育の関係が明らかになります。
お楽しみに!
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