勉強会 1
失踪してません、カトユーです。
久しぶりの投稿ですね~(他人事)
今回から新章です。どうぞ!
ああ、今日も学校が始まる…
火曜日。まだ火曜日なのだ······。一週間って長いんだね。ということで、代わり映えのない一日を過ごす。朝は和花と学校に行く。(やたらと距離が近かった気もするが)学校について蒼馬と他愛もない話をする。まあ、このアニメはどうだとか、話し出したら止まらなくなる。
「おはよ!」
あとはクラスメートとの挨拶だ。するのはごく一部の人だけだけど。
「悠さん、明日テストだけど勉強してるか?」
ああ、言わなくていいのに。全くしてないし、忘れてたわ。
「私はちゃんとしてるよ~」
そう言って自分達の会話に入ってきたのは、海良香だ。彼女は真面目だし、当然毎日コツコツと勉強していたのだろう。
「私もしてるけど、悠育は?」
萌芽まで······みんな真面目だなあ。それが当たり前とか言ってはいけない。
「自分は全く。」
「俺も······」
蒼馬も同じようだ。
「もうっ!しっかり勉強しないといい点数取れないよ!」
ここで委員長タイプ発動。こうなるとお説教&面倒をみられる。
「······今日なら図書室で勉強できる。」
海良香ーっ!なんてことを言ってくれるんだ。このままだと、勉強会になってしまい自分の自由時間が無くなる。なんとしてでも阻止せねば!
「あっ!俺、部活あるんでパスで。」
蒼馬が定番の逃げ方をした。事実なんだけどね。しかしそれだと自分は?部活に入ってないし、逃げ場がない。
「あのー、二人は部活無いの?」
「「無いね(無いわよ)」」
何で蒼馬はあってこの二人は無いのでしょうか?
「なら決まりね。帰り、図書室で勉強会するね。」
はい~判決~。もう嫌だこの二人。なんか嬉しそうにしてるんだもん。徹底的に勉強させられる。
てか、男子一人と女子二人とかハーレム主人公かよ。それがデートとかではなく勉強会だから悲しくなるけど。でも、勉強できる人から教えてもらえるのはいいことだと思う。
そんで授業。社会以外うとうとしてた。眠かったし、これからの地獄に備えてた。
そして放課後。
「ほら、行くよ!」
自分だけ連れていかれるのを蒼馬は苦笑いで送り出してくれた。が、
「兄さん、どうしたの?」
おおっ、助かった。このまま帰られる!
「悠育君がテスト勉強したいって言うから教えてあげようかなって思ったの。」
「そうですか。」
あれ?和花さん?何か悪巧みしてそうな顔なんですけど。
「そういうことなら、私も一緒に行きます。先輩に教えてもらいたいことがありますからね。」
あれ、思ってた展開と違う。それに状態が悪化してない?女子が増えたんだけど。
そのまま、ズルズルと図書室まで連れていかれる。この学校の図書室は広さ、蔵書数共に充実している。それに最新のラノベや雑誌も豊富だ。先月はシリーズ十冊が一気に追加されてた。ただ、施設の充実度に反して人が来ない。まあ、そのお陰で集中できるけどね。
独占状態の図書室で奥の方のテーブルに座る。座り方はまあ、揉めた。こそこそ話してたので聞こえなかったけど、じゃんけんで決めたらしい。結局、自分の両隣がそれぞれ海良香と萌芽で正面に和花が座った。いや、和花がすごい睨んでくるんだけど、何かした?
そこからは普通の勉強会、とはいかなかった。それぞれが課題やワークを黙々とやって解らないところを聞くっていう感じだったけど、和花が解らないところを自分に聞こうとすると、すかさず海良香が答えようとしていた。······何でだろ?
ただ、海良香の説明は分かりにくいんだよなあ。何かこう、大事なところを教えてない。的な?既に、和花の頭の上にははてなマークが一杯だったが、こちらもヘルプは出せない。
なぜなら、
「悠育君、ここにyの答えを代入すると······」
萌芽がそれはもうご丁寧に教えてくれたのだ。今回のテストは所謂復習テストみたいなもので、一年で習ったことが全て範囲となっている。自分は数学が苦手で、今教えてもらっているのは二次関数だ。ここ難しくない?基礎問題ですら解けないよ。
キーンコーンカーンコーン······
チャイムがなった。やった、これで解放される!といっても、勉強してたのは一時間にも満たなかったけどね。いや、サボった訳ではない。図書室が放課後の少ししか開いてないのだ。ということで、時刻は五時を過ぎた位か。よし、帰ってゲームやる時間がある。と考えていたら、
「もう少し勉強していかない?」
ちょっと待った。おかしくない?何でもっと勉強しようと思うの?
「いいですね。兄さんにはもう少し勉強してもらわないと。」
ああ!和花、裏切ったな。本当は早く帰りたいのに、面白がってるだけだろ。
「オーケー、マッ〇によって勉強しよう!」
まだまだ、家までの道のりは遠いようだ······
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