熱さと冷たさ
テーマ「熱」
温度について、少し印象に残っていることがある。
絶対零度というものがある。つまり摂氏で言うところの-273.15℃で、温度はこれ以上下がることができない。つまりこれが、冷たさの限界であるわけだ。
逆に、上がる方について言えば、温度はそれよりもはるかに高く上がっていくことができる。千度でも一万度でも、千万度でも一億度でも上がっていくことができる。上がる方については、温度に限界があるとは聞いたことがないし、仮にあったとしても、冷たさよりははるかに上回っていることには変わりない。つまり、熱さは冷たさよりもずっと強い力を持っているわけだ。
考え方によっては、人はこの事実に励みを見いだすことができるかもしれない。つまり、人の場合でも、熱さは冷たさよりも強い力を持っていて、それによって冷たさに打ち克つことができるとも思われるからだ。
冷たさというのは、ものから段々動きが無くなっていって、ついには止まってしまうようなものだ。ものは止まってしまえば、それよりさらに多く止まるということはできない。それは冷たさの下限のようなものだ。
しかしひとたび動き出すなら、それよりもはるかに遠く高くまで進んでいくことができる。そんな風に思われるからだ。
それだから私も、ここで立ち止まっているわけにはいかないし、たとえしばらくは立ち止まることを余儀なくされていたとしても、また進み出すなら、遅れを取り戻し、はるかに遠く高くまで行くことができる。そんな風に思われるからだ。




