表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
34/36

第4話


 カチ、カチ、カチ、カチ


 部屋中に響き渡る置時計の針の音。


 ベッドに横たわってから何回目かは数えていないが、再び目を開ける。

 時間を確認すると、すでに夕方の5時を回ろうとしていた。


 昨日は家に帰ってから、特に何も食べずにずっとベッドで過ごしている。

 目をつぶっても深い眠りにつくことはできず、結局すぐに目を開けてしまう。その繰り返し。


 再び部屋を見渡す。


 結葉はいない。


 当然だ。

 結葉は自ら命を絶ってしまったのだから。


 ……あれから3カ月。


 ボクが彼女のためにしてあげられたことはあっただろうか。

 正義だと思ってやったことは、真中さんからすれば、間違いだった。

 でも、今度はそんな間違ったボクを守ってくれるという。


 いつもいつも女の子に守られてばかり。

 いつかはボクも守る側の人間になりたいと思っていた。


 今度こそはと意気込んだけど失敗した。

 それでも諦めないと誓った。


 結葉を守れなかったボクだけど、真中さんに守られるボクだけど。

 いつか絶対に恩返しをしよう。


 ……それにしても、真中さんはいつ頃来るんだろう?


 今日は平日。

 学校が終わったらそのまま来てくれるのかな。

 天井を見つめ、置時計の針の音を聞きながら、ボクは真中さんが来るのを待ちわびた。



 ピンポーン



 一瞬意識が飛びかけたが、玄関のチャイムの音で我に返る。

 時間を確認すると夜の9時を示していた。


 思ったより遅かったけど、やっと来てくれたのかな?

 はやる気持ちを抑えながら、ボクは玄関に移動して、ドアスコープを確かめる。


 柔らかくて優しい笑顔がそこにあった。


 施錠を解除し、扉を開ける。



 この扉の先にある、明るい未来を信じて。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ