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トップシークレット  作者: toshimi1215
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4.AI

船に戻った8人は満面の笑みである、とくにお爺さんの家族を上手に説得してくれたジョニーとアンジーに対して6人は絶賛の拍手を送った。「皆んなチョット待って、そんなに褒めて貰ったら、僕とアンジーは照れ臭くて困っちゃうよ」と言って頭をさすった。するとベイが「ジョニー…言葉って大事だよ、大げさな言い方かもしれないけれど、相手の人を生かすも殺すも…何気ない言葉からだと思うよ。僕が以前に所属して居た研究室にさ、直ぐに他人をバカ呼ばわりする教授がいてさ、大学を出てすぐのスタッフに、お前は仕事が遅いから始まって、グズ、バカ、ノロマ…挙句の果てに、死ね、って言うんだ。可哀想にそのスタッフは、自分はダメな人間なんです、って言い出して、教授が丁寧に説明して上げればスタッフ達はちゃんと仕事を覚えるのにね…」と言うとボブが「何で教授は丁寧に教えて上げないんですが?」「自分より優秀な人材が出て来たら、自分のポジションを奪われてしまうと思っているからだよ…」「うわー小さい男」と言って笑ったのはルーシーである「私とグレイが居たレストランのスタッフやコック長なんて、先輩とか後輩なんて言わずに、素晴らしい料理が出来た時は、皆んなで食べて、感想を言って、教え合って、皆んなで成長しようって言う人達ばっかりだったわよ」するとアンジーが「2人は良い人達、良い店に巡り会えたのよ、幸せな事なのよ」と言って微笑んだ。リンダはベイに「博士、その教授ってベイ博士が居る間、ずっ〜と嫌な奴だったんですか?」「そうだね…」すると横からメリーが「実は、其処は4番目に解雇された研究室なんだけど…若手のスタッフを守る為に…うふふ、ベイったら、教授が所長に提出したファイルの間違い部分を、皆んなの前で思いっきり指摘したの…間違った事は何時も他人のセイにする教授だったんだけど、ベイの追求が激しくて…うふふ、散々人を見下して来た人の末路は哀れだったわよ、頭を抱えて座り込んでしまったんだから…若手のスタッフ達は小さくガッツポーズをとっていたわ…うふふ、まだ少し続きがあって、ベイったら所長までも思いっきり指摘して…実は教授とグルだったのよ、貴方のような偽学者が、人類の進歩を妨げるんです、恥を知りなさい、って…日頃おっとりして物静かなベイが、烈火の如くまくし立てたから…うふふ、所長も教授も目が点に成っちゃて…ねぇベイ、あの研究室は確か…自分から辞めたのよね」「あぁ…そうだね…」するとリンダが「えっ〜スゴイ武勇伝じゃないですか」「えっ、いや…そうかな…まっ、いずれにしても言葉って大事だよ、だからジョニー、アンジー、助かったよ、ありがとう」と言って博士が頭を下げると…2人は恐縮しながら頬を赤らめた。その後、皆んなでソファーに座って明日からの予定を話しあい、ボチボチ終って各自部屋に戻ろうかと思っている時に…フリー・べーが博士の耳元で「失礼します、タクミ様から作業終了の報告が入っています」「えっ、そうなの、ありがとうフリー。……皆んなチョットだけ、一階のタクミさんの部屋に、一緒に来て欲しいんだけど…観て貰いたいモノがあるんだ…」「喜んで、ついて行きますよ」そう言って7人は腰を上げた。ボブがリンダの耳元で「一階のタクミさんの部屋だってさ、なんか又ワクワク、ドキドキする物が観られるんだろうね」「そうね〜何かしら?だいたい、タクミさんって…誰かしら」「さぁ〜?」そんな事を皆んなで言っている内にエレベーターは一階の部屋に降りてきた。壁も床も天井も…真っ白で…沢山の、まるでヘビのようなアームが数え切れないほど出て居る、(噛まれないよね〜)と思いながら、7人はベイの後ろに立っていた。目の前に…白いシートに隠された何かがある、7人が(何だろう?…)と思っていると…部屋全体から「ベイ博士、お待たせ致しました」と言う声が聞こえたと同時に…二本のアームが白いシートをはぐってくれた、その中には8台の車が…ボブは首を傾げながら「ベイ博士、えっ〜と8台の車って…俺達の車ですか?」「違うよボブ、皆んなにはフリーとブレスレットが居るでしょ…この車は、トンネルの中で潰された車達だよ」「えっ、車も復元させる事が出来るんですか?」「出来るんだよ。この一階部分は全てがタクミさんの部屋でね、あらゆる種類の機械を治すことが出来るんだよ」「あらゆる?」「そう、何でも…あっ、もう1つあった。僕が発想して、僕が設計したモノを…形に、作り上げてくれる所でもあるんだ。」「修理工場と開発製作工場だと思っていいですか?」「うん、ボブの言う通りだよ」「ちなみに全部の車では無く、8台と言うのは?」「8台の車の所有者は経済的に生活が大変なんだよ…後の人達は保険で車が手に入る人とか、お金持ちの人達なんだ…。おカネがない時にモノが壊れたり、モノを失うって言うのは本当に辛いからね…」するとアンジーが「ベイ博士、聞いたんですか?生活が大変ですかって…」皆んなも同じ事を聞きたいと思った、なぜなら…(博士は、ほとんど人と喋って無かったのに⁇)と7人は思っていたからである。「ゴメンね、言い忘れてたんだけど、フリー達を身にまとっている時は…僕達が、見る…見ない、聞く、聞かないにかかわらず、周りの事を全てを記録、分析をしてくれるんだよ、だからトンネルの中で皆んなが接した人達の事は、フリー達から、この船…スカイシップのメインコンピュータ・女将さんに入り、女将さんがその人達の住まいから、生活状況から、仕事の状況なんかを分析してくれてね…あの〜なんて言えばいいのか…この人と、この人は生活が大変で…新しい車を買う事が出来ませんって教えてくれるんだ…だから今回、8台の車の所有者が苦しそうだったので…車をタクミさんに治して貰ったんだよ…ゴメン、説明が下手だよね…」すると7人全員が「いや、良く分かりましたよ」「はい、理解できました」「さすがベイ博士はスゴイなぁ」「きっと皆さん喜ばれますよ」と言ってくれた。ベイは頭をさすりながら「…日本人の言うタクミって言うのわね、素晴らしい技術を持っている人に対しての…最高の称号なんだってさ、この部屋のタクミって言う名前は其処から取ったんだよ」と言って微笑んだ。その時タクミが「ベイ博士、8台の車は新車同様に治して置きました…8台の車を順番に下ろす準備が整いました…」と言ってくれた…ベイは皆んなの顔を見ながら「今から、もう一回手伝ってくれる」と言うと7人は笑顔で親指を立ててくれた。…共働きで、やっとの思いで手に入れた中古車である、家族にとっては大事な移動手段であり、大事な宝物なのである。生き返れた事を喜ぶ家族…車が無くなった事に落ち込む家族…バス停までの距離を調べる家族…自転車の点検をする家族…「明日から少しだけ不便に成るけど、命を助けて頂けたんだもん、また頑張って働けば、いくらでも車を買う事が出来るわ、とにかく生きている事に感謝しましょう」と言い合っている家族…。そんな時に玄関のチャイムが鳴った。「誰だろう、こんな時間に」と言って皆んなで玄関に向かう「…どちら様ですか?」と怪訝な顔でたずねる家族…「夜分遅くにスミマセン…」「あっ…面倒くさい博士の声だ」正直な子供達の口を押さえる母親、満面の笑みでドアを開ける父親。トンネルの中の8人が…「コレを届けに来ました…」と言って車の鍵を渡し「それじゃあ…」と言って空に昇って行く8人。…口をポカンと開けて見上げる家族…「パパ、ママ、車だ〜、私たちの車がある〜…でもなんか新しいよ…」飛び跳ねて喜ぶ子供達、涙をこぼす大人達「なんで…なんでこんなに…優しくしてくれるの…」8軒の家族が喜んでくれた。スカイシップのデッキの中で、お互いの顔を見回している8人は、(今日も色々な事があったな〜)と言いたげな顔をしていた。「皆んなゴメンね、もう夜の10時に成っちゃった、労働基準法を守ってくれよって…言いたいよね」とベイが真面目な顔で言ったので、7人は思わず噴き出してしまった。「ねぇベイ」「なぁにメリー」「今日で今年も終わりだから…ちょっとだけパーティーをしたいな〜って思うんだけど…」6人は心の中で(最高の提案だよメリー…)と思った。ベイは頷きながらデッキの中央部に進み「女将さん、どこか夜景が一番綺麗に見える場所に移動して貰えますか」「かしこまりました、」と言い終って3秒、わずか3秒で、窓の外の景色が変わっていた。7人は思わず歓声を上げた。「…皆んなの部屋のクローゼットの中に、色々な洋服が入っているから…ドレスアップをして…今から30分後にココに集合って言うのはどうかな」と言うベイの提案に、7人は元気よく親指を立てた。6人が喜んで部屋の中に駆け込んで行く中、ベイはメリーと手を繋ぐまでの間に「フリー・べー、デッキの内装を素敵なラウンジにしといて貰えるかな」「かしこまりましたベイ博士」「宜しくね。…さっメリー、僕達も着替えに行こうか」と言って部屋の中に入って行った。デッキ内に誰も居なくなると、8体のフリー達が小さな会議を開いた…「どんな風にしようか」「ニューヨークの中でベスト5に入っている店の中から選ぶ…」「そうだね…8人の御主人様の好みは、チャンと此方で把握しているからね」「…御主人様達の好みで言うと…1番の店よりも3番目の店の方がいいんじゃないかな」「そう思うよ」「決定だね」「私とメーは天井を担当するよ」「僕とリーは床を担当するよ」「僕とアーは壁だね」「じゃあ僕とルーはオードブルとカクテル類を担当するね」「今から…20分間で仕上げよう」「了解、フリー・べー」と言ってフリー達は一斉に動き出した。シャワーを浴びて、オメカシをして…8人は各部屋から手をつないで出て来た。女性同士はお互いに可愛いいと褒め合い、男性達は(皆んなには申し訳ないけど…僕の彼女が一番、綺麗だ…)と心の中でほくそ笑んでいた。席について「皆んな素敵だね」とお互いに褒め合った後に「今日も一日ご苦労様でした」と言っては乾杯、「四人の女性は美しい」と言っては乾杯、「最高の年末だ」と言っては乾杯をした…その時、ルーシーが笑いながら「ねぇ、子供の頃…12時を過ぎる瞬間に、皆んなで飛び上ったこと覚えてる」するとグレイも笑いながら「覚えてるよ、年が変わる瞬間、僕達は地球に居ませんでした…ってね〜」「僕はアンジーの手を握って真剣に跳んでたよ…なんか…幸せになれるような気がしてさ…」「私も幸せに成りたくて、ジョニーの目を見つめながら跳んでいたわ」「私は自分で飛んだ事がないの、毎回ボブが私を抱っこして跳んでくれるの、ボブあれは何だったの?」「飛び上がって…離れてしまわないようにね…」「私がボブから…離れる訳ないじゃない」「いや〜リンダは綺麗だから、他の男に盗られるんじゃないかと思ってね…」と言って下を向いた、するとリンダはボブの耳元で「私は、あなたのモノなのよ。そしてボブは私のモノなの…だから、誰にも盗られたりしないわ。私の心と、身体の中には…ボブしか入れないように成っているの、だから大丈夫よ…今夜も入って来る…」「はい、よろしくお願いします」と言ってボブはリンダを抱きしめた。「…なぁに2人でナイショ話しをしてるの〜リンダ、ボブ。抜けがけでイチャイチャしたら…いけないんだからね〜、私だってベイとエッチしたいのをガマンしてるんだからね〜」「えっ〜、メリー酔っぱらってるの?」「酔っぱらってるかって…ベイ、私って酔ってるの…ベイが3人もいるー、なんだか気持ち悪い〜」するとリンダが笑いながら「メリーはお酒が弱いんだから〜ゆっくりと、少しずつ飲まないと〜、後でエッチが出来ないわよ」「えっ〜〜そんなの嫌だ〜」と言って水を飲み出した「あっ〜オシッコがしたくなって来た〜…目が回って立てないよ〜」ベイは慌ててメリーを抱き上げると自分達の部屋に入って行った、その後姿を見送る6人は大爆笑である。スカイシップのデッキ内は、ムードを盛り上げる為に、かなり暗い雰囲気になっている…夜景の光が船内の明るさと言っても過言ではない。楽しい会話、皆んなの笑い声…。メリーを抱っこした状態で、ベイが部屋から出て来た。ベイは少し酔いが冷めてきたメリーを、膝の上に乗せて御満悦である(本当に良かった…可愛いいメリーが僕の膝の上に居る。僕のメリーが楽しそうに笑って居る…去年の地獄とは大違いだよ…メリー本当に可愛いなぁ〜)と思いながら頬ずりをした。ジャズを聴きながらグラスを傾ける8人…(何て素敵な年末だろう)と皆んなが思っている時、ボブが急に「皆んな、あと15秒で、年が明けるよ、子供の頃のように飛び上がって見るかい?」とオドケテて見せた、すると真顔で「よし、皆んなで飛ぼう」と言ったのはベイである。ボブは微笑みながらリンダを抱き上げた、するとグレイもジョニーもボブの真似をして、ルーシーとアンジーを抱き上げた。ボブがカウントを取り出した「7.6.5.…」ベイはメリーを抱っこしたままで立ち上がると「メリー、愛してるよ」と言ってキスをした「3.2.…」ベイ博士は嬉しそうに微笑むメリーの顔を見つめながら「フリー・べー、宇宙に…」「かしこまりました」「0.」男性は4人の女性を抱きしめたままジャンプした…窓の外の景色が一瞬にして宇宙に変わった…しかも船内は無重力状態になっている。ジョニーが嬉しそうに叫んだ「本当に地球に居なかったー、子供の頃の夢が…かなったー」次の瞬間、女性達は自分のパートナーの首に手をまわすと、これでもか…と言うくらいに激しいキスをしだした、5分…8分…10分、中々キスが終わらない。フリー・べーは他のフリー達を呼んだ…「見ての通り、御主人様達は…もう周りが見えていない状態です…皆んなの意見を聞きたい」と言った。するとフリー・リーが「大変キケンな状態です、リンダ様の下半身の体温が高くなっています」と言った、フリー・アーも頷きながら「アンジー様もドレスを脱ごうとしています…キケンです」と言ってソワソワしている、その時フリー・ルーが御主人様を指さしながら「ルーシー様がグレイ様のネクタイを外しています」と言った「…マズイな。ボーと、グーと、ジーの御主人様は、どう言ったリアクションを取って居られるのかな」すると3体は声を揃えて「成されるがままです」と言った。フリー・べーは8人の御主人様を見ながら「緊急対処に入ります。各自、自分の御主人様を、無重力状態のままで各部屋のベットまでお連れしてください。無重力を解除する前に、靴とヒールは脱がして上げて下さい。照明の色と明るさと、BGMの選曲は、各御主人様の好みに合わせ上げて下さい。質問は…」フリー・リーが手を上げて「明日の朝の集合時間は、9時にデッキにと…御主人様同士で話し合っておられましたが…そのままで宜しいですか?」「…いや明日の集合時間は昼の12時。昼食をとりながらという事にしてください、今この雰囲気を見る限りでは、この先3〜4時間くらい、セックスタイムが続くと思います、9時の集合時間は少し難しいかと…ベイ博士には私の方から、6人の御主人様達からの要望だと伝えます、皆さんは自分の御主人様に「ベイ博士が集合時間を変更されましたよ」と伝えて下さい…他に質問は無いですか」「……」「無いようですので…では速やかに行動に移って下さい」「了解しました」と言ってフリー達が振り返ると…事態はカナリ深刻な状態になっている、フリー・ルーが思わず「もっ〜、2分間程の間で、皆さんほとんど服を脱いでるじゃん」と叫ぶと、フリー・べーが「取り乱さない。でも急いで」フリー達は一斉に動き出して行った。フリー・べーは部屋の中に入る前にクルリとデッキの方に首を回し「女将様・すみませんがデッキの後片付けをお願いします」と言った。女将さんは優しい声で「うふふふふ、ちゃんと片付けておきますよ。フリー・べーご苦労様でした」と言ってくれた。ベイはそんな会話をかすかに聴きながら、メリーの胸の中に顔を埋めた。。。

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