25.夫婦だし
あちこちで、イチャイチャし出したので、女将は笑いながら「ハイハイ皆さん、時間が有りませんので、甘えっ子は…遠足が終わってからにして下さいね、優しいトム君とニーナちゃんも、だんだんイライラして来ましたよ」トムとニーナは笑いながら「していませ〜ん」と、首を横に振った。12名の今回の服装はスキーウェアである、女将と匠は、皆んなが、スキーや、スノボーや、スノーモービル、なんて言う物に乗りたいのかな?と思ったので、今回の服装に成った。スキーウェア姿の妻を見て「とても素敵だよリンダ」とか「ルーシー可愛いよ」とか「ボディーラインがハッキリとして、セクシーだねアンジー」とか言って喜んでいた。しかしブラウンは「レイチェル…スキーウェアなんだけど…なんでだろう、お姫様のように見えるよ」などと言う父親のセリフに、ニーナはツッコミを入れた「パパ、SF映画の見過ぎ、宇宙人のお姫様じゃないんだから…」と言われ、ブラウンは分かりやすく落ち込んだ、しかし「あっ、でも、うん、分かるよ、前に見た映画の中にそう言った感じの…お姫様って居たよねパパ」と言うトムの優しいセリフで、ブラウンは立ち直った…そんな彼の行動に、皆んなはお腹を抱えて笑い出した。女将は「ブラウンさん、笑いのセンス、とっても良いですね……」と微笑みながら「はい、でわ皆さん、下に降りますよ〜」と言った。あたり一面の銀世界の中に12名は降り立った。リンダはゆっくりと白い息を吐いて「ボブ…私達スイスの高原に立っているのよ…見てマッターホルン…美しい山」「そうだね…素晴らしい景色だね…」そう言って遠くを見つめるボブの首に、リンダはいきなり抱きついて「大好きよボブ…ギュ〜っと抱きしめて」ボブは力一杯に抱きしめた「あぁ〜幸せ〜」と、言うような事を…他の5組の夫婦も、多少の言葉の違いはあるが…同じような事を言っていた。純粋に「何をして遊ぶ…?」と言って、白銀の世界から楽しみを見つけているのはトムとニーナだけであった。ベイは「さあ皆んな、どうしようかな?…例えば、自分達でスキーや、スノボーや、ソリ遊びをしたいのか、街の方に行ってみたいとか?それとも自由行動をしたいとか?皆んなの希望通りにするよ…」と言って皆んなの顔を見回した。するとリンダがモジモジしながら手を上げ「あの…高山鉄道列車に乗る、なんて言うのはどうでしょう…」と言った、メリーはすかさず皆んなの顔を見回し…ベイの耳元で「皆んな嬉しそうな顔をしているわよ」と告げた、ベイは小さく頷きながら「はい、列車に決定、フリー・ベー手配を頼むよ」「かしこまりました博士…18分後の列車に12名の予約が取れました」「ありがとう、フリー・ベー」と言い終わった時には、ブレスレット達が雪上車に変身してくれていた。フリー達は「皆さん、中にお入りください」と言うアナウンスまで流してくれた。全員が座席に座ると、いきなりボブが立ち上がり「皆んなゴメン…いいのかな列車で…」と言って皆んな顔を見回した。ボブはまさか博士が、リンダの意見を即決するとは思っていなかったのである、皆んなの希望を聞いた上で多数決で決めると思っていたのだ。するとベイは笑いながら「気を使わなくていいよボブ、スイスを希望したのはリンダなんだから、リンダの意見が最優先だよ」するとジョニーも「博士の言う通りだよボブ、僕達スイスのどこに行きたい、と聞かれても、何にも浮かばないから…だから列車に乗る事自体が楽しそうで、なんだかワクワクしているんだよ」と言ってくれた、誰もが笑顔で頷いた。雪上車は列車の駅に着いていた。フリー・ベーが列車のチケットをベイに渡した時…フリー・グーとフリー・ルーが12名にカバンを配っている、皆んなは(なぜ、カバンが居るの)と首を傾げている、するとフリー・グーが「中に…飲み物とサンドイッチとチョコレートが入っています」と言い、フリー・ルーが「列車に乗っている間に、オヤツの時間にかかりますので…用意しました、中に入っている物は、皆さんのお好きな物ばかりを入れて置きましたよ」と言ってくれた。約1時間20分ほどの優雅なひととき、美しい景色を…12名はオヤツを食べながらしっかりと満喫し…そしてスカイシップに戻って行った。「あっ〜素敵な景色だったわね〜」と言ってルーシーはグレイに抱きついている、アンジーも「テレビで見て、知ってはいたけど、実際に観ると…景色で泣けるモノなのね〜」と言ってジョニーに抱きついている。リンダは皆んなの喜んでいる声を聞きながら「ねぇボブはどうだった…?」と尋ねた「あっ、うん…とても美しかったよ…」と少し、タドタドしい答えである、リンダは心の中で(あぁ…まずかったかなぁ、自分の好きな景色をボブに押し付けてしまった〜)と思って反省していると、フリー・リーが「リンダ様、御主人様は景色など…ほとんど見て…いませんでしたよ」「えっ?そうなの」「はい、ずっとリンダ様の横顔を見て、ウットリしていましたよ、リンダ様、推薦の景色ですのにね、リンダ様、怒ってもいいと思いますよ」と言って腰に手を当ててボブを睨んでいる、するとフリー・ボーが申し訳なさそうな顔で「スミマセン、私もボブ様の耳元で「景色を見てください、後で話が出た時に困りますよ」と何度もお伝えしたのですが、奥様の顔から目が離れないんです…奥様、フリー・リーの言う通りボブ様を叱った方が良いかと思います」と言った。リンダの顔は真っ赤になっている、フリー・ボーは「ボブ様、奥様はカンカンに怒っておられますよ、きっと叩かれますね、目を閉じてください」ボブは黙って目を閉じた、ボブの後頭部にリンダの両手が…「もう…何で私の顔ばかりを見ているのよ…」「可愛いから…つい見とれちゃって」と言った次の瞬間、ボブの顔はリンダの胸の中に押し込まれていた…「嬉しい…愛してるわボブ…」その光景を見ながらフリー・リーと、フリー・ボーは親指を立てて、ニヤリと笑った…。女将と匠はその光景をさらに上から見ていて「オカミ…」「なぁにタクミ」「…人間って素晴らしい生き物だよねぇ」「えぇ、私もそう思うわ」「ベイ博士には感謝と言う言葉しかないね」「私も同じ意見よ…私に愛するタクミを与えてくださった、私は貴方に抱かれるたびに貴方への愛が深まって行く事を感じる」「僕も同じことを感じているよ、君を抱くたびに君の存在の大きさを感じる、女将無しでは生きて行けない…不思議な事に…女将に抱かれて居ると、自分の中の優しさに気付く…君の愛が僕を変えてくれたんだ。僕は人間と言う生き物に対して、慈悲の心を持って接する事が出来るようになった。今…人間の為に何か…助けになる事をしようと思っている」「あらあら…私達って本当に気の合う夫婦なのねぇ、私も同じ事を考えていたわ」「僕達は一心同体だね」「えぇ、その通りよ…だって私って何時も貴方にまたがっているのよ」「そうだね、スカイシップの構造上…僕は嬉しいけどオカミは嫌かい」「嫌じゃない…むしろ嬉しい」「良かった…あっ、皆さんをギリシャ神殿にお連れしなくてわ」「私も皆さんに次の衣装を出さなくちゃ…」女将と匠は顔を見合わせてクスッと笑うと、慌てて次の行動に移った。青空から黄金色の空に…徐々に変わっていく時間帯…12名はギリシャ神殿の前に降り立った。白いジャケットの下には青いシャツ、パンツは麻の、ゆったりとした物…6名の男性の服装である。女性の服装は白のワンピース…ただしデザインは全て違うモノである。女将が一人一人の顔と体型を分析して、1番似合うモノをホログラムで表す、匠はそれを観るや否や、一着のワンピースを5秒以内に仕立て上げる…ハワイの衣装から全て、女将と匠が作り上げたモノである、なので、各メーカーが、必ず付けているタグは、一切付いてない…ただ2人にも自己主張があるのか・極力目立たない場所に(…女将&匠…)と言う2センチ四方の名前をコッソリと印刷していた。。12名は大きな石造りの柱を見上げていた…古の賢人達はこの神殿でどんな話し合いをしていたのか…ボブはリンダの手をギュッと握り「子供の頃からこの場所に来て見たかったんだ…でも困ったなぁ〜」「どうしたのボブ…」「君は白のワンピースも、とても似合うんだね、セクシーで…目が離せないよ〜」リンダは嬉しさのあまり顔がにやけてしまうことを必死でこらえながら「ごめんなさい、私どうすればいいのかしら…」ボブは微笑みながら「こうすればいい」と言ってリンダを抱き上げた、お姫様抱っこである「ゴメンよリンダ…これで僕は落ち着いて遺跡が見れるよ…」リンダはボブの首にしがみつき「もう〜しょうがないなぁ〜」と言いながら、だらしない顔で微笑んだ。すると3メートルほど離れた所に立っていたルーシーが、静かにしゃがみこみ、拳ほどの石を拾った、グレイは首を傾げ「どうしたの、遺跡の石は持って帰れないよ…」「大丈夫よ、お兄ちゃんにぶつけるだけだから」グレイは慌てて「何言ってるのルーシー、ダメだよ」「もう、所構わずベタベタしてバカじゃないの…」「そんな事言わないの…周りを見てご覧…ベイ博士もジョニーもブラウンさんも皆んな、奥さんを見ながら鼻の下を伸ばしてさ…遺跡なんか見て無いんだから、ボブだけだよチャンと観ているのは…僕だってさっきからルーシーの事しか見てないもん…」「えっ?そうなの…この白いワンピース似合ってるかしら、少し胸元が開きすぎって言う感じで…照れちゃうんだけど…どう可愛いかしら?」「まぶしいよ」「えへへ、えっ、グレ…イ…」そこから先のルーシーのセリフはグレイのキスによってかき消された…天才料理人グレイ、世間では神の舌を持つ男と言われた…その事と関係があるのかどうかは分からないが、昔からグレイに本気でキスをされたルーシーは、力が抜けるのか両手がダラリと下がってしまう、今日は何度目のキスだろうか?…グレイは右手をルーシーの腰に回し、左手でルーシーの首を支えた「ルーシー、ボブに対してのイライラはおさまったかい…」ルーシーはトロンとした目で「うん…おさまった…」この神殿の前でも、皆んなのイチャイチャが止まらない、真面目に遺跡を見学しているのは、ボブとニーナとトムだけである。ボブは石段に腰を下ろし、住宅街に目を向けた(…この地域一帯…神殿に関わる末裔の方達が住んで居られるんだろうか?…世界遺産に囲まれて生活して居るなんて…すごいなぁ…)と思っているボブの膝の上には、いまだにリンダが座って居る、チラチラと2人を見ている観光客もいるが、ボブは気にしない、大人だし、夫婦だし、新婚だし、見たけりゃ見ろ…と言う感じを漂わせ、堂々とリンダを抱っこしている…高台に居るせいか…頬を撫ぜる風が心地よい…フリー達は申し訳なさそうな顔で「お時間が来ました、女将様から次はハリウッドに向かうと聞いています。でわ…いったんスカイシップに戻りたいと思います」…12名は満面の笑みを浮かべ…スカイシップに戻った。。。。




