24.良かった事
大人達は2人を見つめて(なんて大人っぽい事を言うんだろう…しっかりしているなぁ…女将さんと匠さんが優しいと言う話しから、セックスの話しになってしまったけど、なんだか2人のお陰で、素敵な話にまとまったような気がする)と思った。しかしブラウン夫妻だけは真っ赤な顔で…うつむいてしまっている、かわいそうに、とんだトバッチリである。いずれにせよ、話しを上手くまとめてくれたのはトムとニーナであり、話しを脱線させたのはベイ夫妻である、ブラウン夫妻を除いた6人の大人は、ベイとメリーに対して(…めっ…人前でノロケ話をするんじゃないの…)と思った。メリーはまだベイの胸の中で甘えている、ベイはメリーの背中とお尻をさすりながら、皆んなの顔色をうかがっていた(…良かった…皆んな僕の話しを信じてくれた…フリー達の前で話す事は…全て女将さんに筒抜けなんだよ…僕の本音を聞いても、女将さんは怒らないとは思うけど。メリー嘘をついてゴメンよ、80%はメリーの事を考えているんだけど、20%は他の事を考えているんだ…でも愛しているのはメリー、君だけだよ…)と思いながらキスをした…。大人達はテラスでコーヒーを飲みながら、トムとニーナはチョコレートパフェを食べながら…ナイアガラの滝をゆっくりと目に焼き付けていた…フリー達が皆んなの前に浮いた「申し訳ありませ…次の目的地に向かう時間がまいりました」と言って頭を下げると…誰もが同じセリフを言った「ありがとうフリー…」そして12名は、スカイシップに戻り、着替えをしながら、次の場所に向かった。…スカイシップは今、マチュピチュの空中都市の上空300メートルの位置に止まっていた。鏡の衝立が降りると、ブリッジの大きな窓の外には、いくつもの岩山が見える、そして窓の斜め下を見ると、月明かりに照らされた、古代の建造物が見えた「…すごい、本当に雲の中に有ったんだ」と言って驚いているのはグレイである。ベイは、日頃みんなの食事の世話をしてくれるグレイとルーシーに、他のメンバーよりも少し多めに希望を叶えて上げようと思っていた…グレイが子供の頃、見てみたいと言ったマチュピチュと、ルーシーがテレビを指差し「いつか行きたいなぁ〜」と言っていたナイアガラの滝を、自分の行きたい場所として皆んなに発表したのである。ルーシーに抱き着き、子供の様に喜ぶグレイを見て「良かった喜んでいる…いつも本当にアリガトウね…」とベイは呟いた。ニーナは興奮しているのか、少し高い声で「お兄ちゃん見て…雲が滑り台のように、アノ古いお家まで繋がっているのよ…あぁ〜素敵…夢みたい」と言って喜んでいる、すると匠が「ニーナちゃん、雲の上をすべりたいですか?」と尋ねてきた。ニーナはとっさにベイに視線を向けた(あっ〜博士が笑っている、と言うことは、滑れるんだ〜)と一瞬にして察知したのか「はい、滑りたいです」と答えた。すると匠は優しい声で「そう言われると思って、ちゃんと用意して起きましたよ…大人の方達も童心に戻られて、一緒に滑り降りて下さい」と言った、ニーナは当然喜んだが、大人達もかなり嬉しそうに目を輝かせていた。ブリッジの大きな窓ガラスがゆっくりと下に下がっていく、リンダがボブの耳元で「今回の服装がなんでジーンズなのか、滑り台があるからなのね」と言って小さく笑った。アンジーは窓から手を伸ばし、雲に触ってみた「きゃっ〜フワフワしている〜気持ちいい〜」と言ってジョニーに抱き着いた。誰もが自分のパートナーと手を繋ぎ、窓から身を乗り出し、滑り出す準備をした。「あら、なんだか怖そうね…」と言って、ボブの膝の上に横座りしているリンダ。「スポンジケーキの上ってこんな感じかしら〜」と言ってグレイの背中にしがみつくルーシー。「あなた〜絶対に手を離さないで〜」と言って両手でブラウンの手を握るレイチェル。「お兄ちゃん早く手を繋いで」とせかすニーナ「はいはい、お待たせしました」と言って手を握るトム。そしてベイは「おいでメリー…」と言って自分の膝の上ポンポンと叩いた、(リンダのように横座りか前向きに座るといいよ、)と言う意思表示である、しかしメリーは、座っているベイに抱き着くような格好で股がった「あの…メリー…ちょっとエッチな感じに見えるんだけど…」「大丈夫よ、私達夫婦なんだし、トムもニーナも理解してくれているし、行くわよ〜」と言ってメリーが声をあげると、全員が一斉に滑り出した…「きゃっ〜」と言う声を上げ、どいつも、こいつも、完全に童心に戻っていた。そして、トムとニーナに負けないくらいに声をあげて喜んで居たのは…まさかのレイチェルだった…全員が下に到着した。誰もが「アッ〜楽しかった」と言いながら立ち上がると、ベイが笑いながら「さて皆さん、今から1時間の自由時間です…そこで僕から提案が一つ、自分の足で歩くもよし、或いはフリーとブレスレットに頼んで…例えば2人掛けの空飛ぶソファーに成ってもらって「遺跡を隅々まで見たい」と言えば時間内に全て回ってくれます。よくパートナーの方と相談して決めて下さい」と言った。…皆んな合理的に見て回りたいと思ったのであろうか?、全員が空飛ぶソファーを選んだ。大きな絨毯の上に2人掛けのソファーが…2人が座ると透明な球体が全体を包んだ…「フリー・アー、よろしくお願いね」と言えば「かしこまりましたアンジー様」と言って地上から1メートルほどの高さに上がり、時速15キロほどのスピードで進んで行った。ちなみにブラウン夫妻にはフリー・リーが、トムとニーナにはフリー・ルーがついた。6機の球体は、なぜマチュピチュの遺跡はこの様な形で残っているのか?と言うような疑問を子供にも分かりやすい解説をまじえて、遺跡の中を自由自在に飛び回ってくれた、誰もが(へ〜、そうだったんだ、フリーの説明は分かりやすいなぁ)と大喜びである。1時間はアッと言う間に過ぎ去り…6機の球体はスカイシップに帰って行った。デッキに降り立ったグレイは、少し興奮気味に「女将さん、匠さん、フリー&ブレスレットさん、有難うございました。とっても勉強になりました。古代文明の息吹を感じる事ができ、本当に素晴らしかったです」と言って御礼を言うと、女将は「喜んでいただけて良かったです」と言って微笑んでくれた。匠はその間に、ソッと、次の目的地に進んで行った…次はスイスである。…皆んなの着替えが終わり、鏡の衝立が降りると、目の前の大きな窓の外には、スイスの山々の絶景が広がっていた。リンダは思わず「あぁ〜素敵、テレビで見ていた景色よ…見てボブ…綺麗〜」「うん、綺麗だね…リンダの次にね…」「えっ、?もぅヤダ〜ボブったら…ありがとう…」と言ってキスをして見つめ合っている、ルーシーはグレイの耳元で「もうお兄ちゃんは、リンダ姉さんの事で頭がいっぱいなんだから…」するとグレイが「そうだね、ボブはリンダの事が大好きだからね…」グレイは、ボブとルーシーの兄妹が施設入って来た日の事を、今でもしっかりと覚えている……。その日は朝から小雨が降り…何となく気が重くなるような…そんな日に、ボブとルーシーは施設にやって来た。ボブの後ろで小さく震えながら、下唇を噛んでいるルーシーに、グレイは一目惚れをした…園長先生が2人を紹介している最中に、部屋の隅っこから女の子の泣き声が…当時7歳で、身長が156センチあったリンダは、男の子達から、マッターホルンと言うアダ名を付けられて、イジメられていた…園長先生が注意をする前にボブは…ルーシーに見惚れているグレイに「ちょっと妹を頼むな…」と言ってルーシーの手を握らせると、ボブは泣きながら両手で顔を隠している、リンダの前に、立ちはだかった「人の嫌がる事を言ってんじゃねえよ」当時9歳のボブは、身長が150センチ、ボブが睨みを効かせた相手は15歳の3人組で、身長は170センチ前後のイジメっ子達だった。3人はボブの頭を叩きながら「新入りが出しゃばるな」と言った次の瞬間ボブのパンチが炸裂した…3人はお腹を抑えて床に倒れこんだ…しかし彼等には仲間がいる、あっという間に6人の上級生に囲まれた、その時であるベイがボブの味方に着いた。それまでも誰かがイジメられると、必ず間に入って止めていたのがベイ少年である。頭の良い彼が入るとイジメっ子達は苦々しい顔で、その場を離れる、それはなぜか…彼の後ろには大人が着いて居るからである。しかし又しばらくするとイジメを再開される…収集がつかない状態だった。部屋の中に居る者はざわついた、大人達よりも頭の良いベイが、今日入って来たばかりのボブの…味方に着いたからである、6人の上級生は戦線を離脱し…床に倒れて居る三人は皆んなから孤立した、ボブは3人には目もくれず、自分よりも6センチ背の高いリンダに「もう泣かなくていいから、今日から、君の事をイジメる奴らは…全員俺がブン殴ってやるから、なっ、だからもう泣くなよ、あの、俺はボブって言うんだ9歳、それから向こうに居るのは、妹のルーシー6歳…今日から此処で暮らすんだ…あの…よろしくなっ、えっと君は…俺よりも、お姉さんだよね、名前を聞かせてもらえないかな」「私はリンダ…7歳なの…」と言って涙を拭きながら顔を出した、ボブはリンダに一目惚れをした。「ゴメンよ…俺より…年下だったんだね。あの…リンダって綺麗だね…俺なんかに言われても…嬉しくないだろうけど…きっと大人になったらモデルさんとかに…なれるよ、きっと、うん本当に、美人だね…」今まで人から褒められた事のないリンダは、思わず「じゃあ、大人になったら私…ボブの…お嫁さんになってあげる…」と言って真っ赤な顔で微笑んだ、するとボブも真っ赤な顔で「やったぁ〜約束だよ、大人になる楽しみが出来たぁ〜」と言って喜んだ、周りの子供や大人達は(出来る訳ないじゃん…)と思いながらクスクス笑い出したが…2人は今までちゃんと愛し合い、結婚し…そして今も、見つめ合いながらキスをしている…その2人の身長はリンダが173㎝、ボブが184㎝である。グレイはそんな事を思い出しながら横に立っているルーシーを抱きしめ「僕はルーシーと結婚する事が出来て…本当に良かった」と言って本気のキスをすると、ルーシーの両腕はダランっと下がった「…グレイ、急にキスをしたら…私…力が抜けちゃう…」グレイはしっかりとルーシーを抱きしめた。。。




