鈍行列車に乗って
朝目を覚ますと 寝坊を確信
こんなはずじゃなかったのに 布団を蹴飛ばす
歯磨きも 髪のセットも おざなりに
僕は家を飛び出した
もう何度目だっけ こんなこと
くだらない自分に 舌打ち
走ったところで間に合わないなら
今日はもう ゆっくりでいいや
飛び乗ったのは 鈍行列車
前に進むこと 諦めた訳じゃない
でも今日は 僕のペースで進むことにするよ
職場についたら 上司の雷
やる気はあるのかと 唾をとばす
そうですね すみません 僕は
気のない返事を繰り返す
もう何度目だっけ こんなこと
つまらない説教に 舌打ち
謝ったところで許されないなら
今日はもう 適当でいいや
飛び乗ったのは 鈍行列車
前に進むこと 諦めた訳じゃない
でも今日は 僕のペースで進むことにするよ
夜が更けても 仕事は山積み
こんな仕事はもう嫌だ 愚痴をこぼす
スーツも ネクタイも もううんざり
僕は会社を飛び出した
もう何度目だっけ こんなこと
やるせない自分に 舌打ち
どうせ必死になれないのなら
もう仕事なんて 辞めたっていいや
電車は最終 発車のチャイムに 僕はたじろぐ
これを逃せば家には帰れず 取り残されて 明日にバイバイ
閉まるドアを見送って それで僕は安心なのか
不格好でも前に進んでいる実感だけは欲しかった
飛び乗ったのは 鈍行列車
前に進むこと 諦めた訳じゃない
飛び乗ったのは 鈍行列車
前に進むこと それだけは辞めない
でも今日は...
いいや、明日も僕は...
僕のペースで進むことにするよ
鈍行列車に乗って -終-