突然の雨
私がここ、今春中学校に転校することになったのは、12月に入る直前だった。正直、前の学校は嫌いだったし、ちょうど良かった。やっとこの学校と離れられる。そう思っていた。
「なあ、青葉は部活なにやんの?」
翔がいった。
「前の学校でもソフトボールやってたし、ソフトかな。翔は?」
「俺は帰宅部だからなぁ、なんもやりたくないし。あ、そうだ。ソフトやるんなら部長に体験入部頼んどいてやるよ。」
「マジ?ありがとう翔‼️」
「いいよいいよ。幼なじみだろ。」
「おーい翔!購買行くぞ〜!」
「おーう!んじゃ、友達待ってるから。俺いなくても泣くんじゃねーぞw」
...翔って本当変わったなー...。
放課後、体験入部が終わった。1人帰宅の途につく。
それにしても、翔変わったなー。でも、知り合いがいて良かったー。
ポツ、ポツ...
「あれ?降ってきた?」
ポツポツポツポツ...ザーッ
「うわっ、降ってきたよ。ってか傘持ってないし!」
えーっと、雨宿り雨宿り...あそこでいいや!
「ふぅ。」
なんとか軒下見つけたけど、当分帰れそうにないな。
「あのー、もしよかったら入りますか?」
「...へっ?」
えっ?この状況で?男の子の傘に?
「ほら、風邪ひくといけないし」
なんて親切な!なんて爽やかな!でも、どっかで見たことあるような...。
「あっ!もしかして、ソウ?」
「ソウって、俺のことソウって呼ぶ奴は3人しか...、
えっ。もしかして、あおちゃん?」
これがソウこと、渡辺爽也との再会だった。