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宇宙人、お裾分け。


宇宙人相手にどうやって外交すれば良いんだろう‥。

いや、そもそもお友達って何をすれば良いんだろう。ついトイレで「友達、何して遊ぶ」なんて検索をしたけれど、相手は宇宙人である。日本人の血を半分は受け継いでいるらしいけれど生粋の宇宙人なのだ。



あっという間にお昼になって、お弁当を持って教授のいる部屋前に行くと、ドアをノックする前にエトラさんが嬉しそうな顔をして部屋から飛び出してきた。


「イト、さん、お迎えありがとございます!」

「は、はい。あの、教授は‥」

「教授、目々さんに書類忘れて怒られて、まだやってます。大丈夫」

「大丈夫、なのかなぁ‥」


目々さんは普段はほんわかした人だけど、書類提出には期限厳守の人だ。こってり絞られる教授が目に浮かぶ。うん、放っておこう。



「じゃ、中庭の方でお弁当食べましょう。エトラさんはお昼は‥」

「サンドイッチ、買いました!コンビニで!」

「コンビニ‥」

「フルーツサンドイッチ、美味しいです!」



宇宙人、コンビニでフルーツサンドイッチを買うんだ‥。


宇宙猫になりそうな私とは対照的に、ホクホクとした顔で微笑むエトラさん。すんごく背が高くて大人っぽいのに笑うとすごく可愛らしいのでギャップがすごい。でも、嬉しいと光が出ちゃうからあまり目立たない場所で食べた方が良さそうだ。


少し奥まった場所にあるベンチまで一緒に歩いて座ると、コンビニの袋から本当にフルーツサンドイッチを取り出したエトラさん。しかも三個もある‥。


「エトラさん、甘いの好きなんですね」

「はい!昨日のフルーツパフェ、美味しかったです」

「そういえば感動して食べてましたね‥」

「地球、美味しいのいっぱい!甘いの、とても素敵です」


嬉しそうに微笑むと、キラキラと光り出した。

ま、まぁ人目もないし、今なら良いか?


「ええと、でもお肉やお野菜も食べないと‥。あ、でも宇宙人だから大丈夫なのかな?栄養って観念はどうなっているんだろ」

「栄養、知ってます!こっちバランス良く食べる聞いた!でも、ぼく宇宙人だから大丈夫。あ、あとイトしゃ、イトっさん‥」

「もしかして、イトさんって呼ぶの難しいですか?」

「‥‥ちょっとだけ?」

「じゃあ、イトなら?呼びやすいですか?」


エトラさんは私の言葉を聞いて、パアッと顔と体を輝かせた。

ちょ、ちょっともう少し光を抑えよっか?



「ありがとう!イト、とても優しい!目々さんと教授に仲良し欲しいって、頼んで良かった!」

「そ、そうですか」



うーん、どう考えてもニュアンス的にお友達欲しいなのに、何故目々さんはお付き合いをさせようとしたんだろう‥。もしかしてエトラさんが騙されてないか?と、反対に心配していると、コンビニの袋からフルーツサンドイッチを取り出して、ずいっと私に差し出した。


「え?」

「これ、とても美味しい!です。イトにもあげます」

「え、もしかしてそれで沢山買ったんですか?」

「はい!喜んで欲しい!」


教授がエトラさんをとても純粋って言ってた意味がわかる‥。

これは、確かに守りたい純粋さだ。フルーツサンドイッチを受け取って、



「あの、ありがとうございます。とても嬉しいです」



そう言うと、エトラさんの耳がピャッと飛び上がると、パタパタと上下した。‥めちゃ照れてる。可愛いなぁ‥。可愛さに胸がぎゅうっとしてしまうんだけど。


「そうだ。私、今日はおにぎり作ってきたんで、一つ差し上げます」

「え?」

「お弁当の交換こです」

「交換こ‥」


エトラさんは私の握った、少し小さめのおにぎりをしげしげと見つめると、体から丸い金色のシャボン玉のようなものが次々と出てきた。


ぱちっと音を立てて弾け飛んだけれど、こ、これはどんな感情?



「‥‥えっと、エトラさん嬉しい?」



一応確認をすると、エトラさんはハッとした顔をして、慌ててシャボン玉を隠すように手をバタバタさせると、赤い顔で「‥嬉しい、いっぱい」と言うと、おにぎりを大事そうに一口ずつ味わって食べていた。


そんなに味わって食べてくれるなんて、こっちも嬉しい。


明日は絶対大きなおにぎりを次回は作ってあげよう。

梅干しはちょっとリスキーだから、おかかとタラコとツナマヨくらいから始めるかな?と、思いつつしいちゃんが昨日お弁当用にと作ってくれたハンバーグを食べた。





おにぎりはいくらが大好き。

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