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Ep.46 オープニングセール その9

●前回のあらすじ:

顔役の老人は軒先の商品陳列をせず、地味な女社長を田舎者と罵倒してきた。


●主な登場人物:

・武器屋の店主: 気弱な武器屋の店主。一度は店を潰すが、地味な女社長の投資で再オープンさせることに

・地味な女社長: 前作主要キャラの一人ターニャ・レニ・ヴェンツェル«Tanja Leni Wenzel»。田舎育ちで地味な服装だが男爵号を持つ貴族

・武器屋の元女房: 店主とは離婚したが、地味な女社長の取り計らいで再び店主と暮らすことに

・営業マン風の男: 地味な女社長の部下。武器屋と本社を繋ぐパイプ役

・ギルド受付嬢の姐さん: 元妻に隠れて店主と両想い?

●その他の人物:

・刀のお嬢様: 女社長ターニャと同様に前作の主要キャラの一人。公爵令嬢ユア・スワーネリ・アルンスタ・ガコエワ«Jua Svanhild Arnstad Gakoeva»。先王から聖勇者の称号を授かった冒険者。武器は東国刀で二刀流。現在は行方不明になっていることがターニャから言及されている。(前作では「ゆあ・スヴァンヒルド」と表記)

・高貴な女聖職者: ですわ口調で、相当なお嬢様と思われる高貴な聖職者。インヴィリ«Yngvild»と名乗った。


本作でターニャが店主に武器屋再開を持ちかけたのが、前作の魔導車レースの数ヶ月後という時系列になっています。

「恨みを買ったって言っても、逆恨みよ?ウチの店長はギルドの受付嬢を助けただけ。しかも暴行を受けて意識不明になったのよ?理不尽だわ!」


 地味な女社長は凛として語気を強めた。それもそのはずだ。加害者からの逆恨みを、こちらの落ち度の様に言われては、どこに正義を求めていいか分からない。

 だが、顔役の老人は社長を諫めるように語り始めた。


「まあ、落ち着きらい。例え理不尽でも、しっかり片付けんかったけえ、そげなことになっちょるんじゃ。そんとき憲兵に突き出しておけば、今日は拘置所やら豚箱の中じゃろ?やることやらんと、自分たちは被害者じゃけ何とかして下さいでは筋が通っとらんわい」


「くっ……」


「それにのう、何があった、これがあったっちゅうて、新しく来た者に例外ばかり認めとったら、ワシにこの通りのことを託してる皆々に顔が立たんじゃろ?しっかり片付けんで、あんたらの落ち度もあるんじゃぞ?なのにワシに恥かかせて、通りの景観は悪くなって、ここの皆も気分を害して、一体あんたら以外の誰が得するんじゃ。それどころか、皆損じゃろが。あんたら自分たちが良ければそれで良えんか?田舎じゃそれでもええかもしれんが、多くの人が集まる都会じゃ成り立たんぞ?分かったらさっさと帰りや」


 顔役の言いっぷりに、部屋の中は静まり返った。だが、その静寂をヒビを入れるように、社長は喋り始めた。


「……何よ。新しい仲間にずいぶんケチじゃない」


「ケチ?」


「今ね、ウチの店長がギルドに行ってるのよ。開店告知のチラシの配布を制限させるためにね。もちろん経緯も、臨時体制でやることも伝えてるわ。でも店を開けられないなら、あなたがケチで許可を出さないから店を開けられないって連絡しなくちゃならないわね」


「な、ワシを脅すんか!?」


 顔役の老人はキレたのか、机をパワハラパンチして立上がった。しかし、それでも社長は引かなかった。それどころ、顔役の机の前まで詰め寄った。

最後までお読みいただきありがとうございます。

もしよろしければ、↓から★★★★★をいただけるとよろこびます。

次回もご期待ください。

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