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Ep.39 オープニングセール その2

●前回のあらすじ:

いよいよ武器屋の再オープンの日。

地味な女社長はスイカのようなおかしな服を着て登場した。


●主な登場人物:

・武器屋の店主: 気弱な武器屋の店主。一度は店を潰すが、地味な女社長の投資で再オープンさせることに

・地味な女社長: 地味な服装の若い女。どのような会社を経営しているかは不明

・武器屋の元女房: 店主とは離婚したが、地味な女社長の取り計らいで再び店主と暮らすことに

・営業マン風の男: 地味な女社長の部下。武器屋と本社を繋ぐパイプ役

・ギルド受付嬢の姐さん: 元妻に隠れて店主と両想い?

 店主と営業マン風の男が、オープン前の確認作業に入ろうとした時、入り口のドアが開き、呼び鈴が鳴った。


「あれ?ええと、すみません、まだ準備中です」


 入ってきた男は言った。


「あ?準備中だ?俺はもう準備万端だぞタコ。チラシを見たらオープンだっつうから、ぶっ潰しに来てやったぞコラ」


 入ってきた男は、先日、店主と営業マン風の男に暴行をはたらいたガラの悪い冒険者だ。今日は軽装の革鎧に身を包み、手には既にバトルハンマーが握られている。目つきはすでにブチ切れている。


「「あ!お前は!」」


 店主と営業マン風の男は声を揃えた。


「何?なんなのこいつ?」地味な女社長の声に営業マン風の男は「こいつです。店長さんと私に暴行をはたらいた輩です!」と焦り口調で応えた。


「いらっしゃいませだろゴルァっ!」


 ガラの悪い冒険者は、その声と同時にバトルハンマーを振り回し、入り口付近に展示された鎧を叩き潰した。


「何するんですか!」


「っせぇゴルァっ!」ガラの悪い冒険者は続いて陳列棚を破壊し始めた。


「ちょっと、あんたやめなさいよ!」


「何だぁ?変な服着やがってこのスイカ女が!ヤられてえのかゴルァ!」


 ガラの悪い冒険者が地味な女社長へと歩み寄ろうとすると、営業マン風の男がこれを遮り、二人の直線上に立った。


「無礼者!止めないか!」「っせえゴルァ!」


 ガラの悪い冒険者の中段回し蹴りが、営業マン風の男の横っ腹にクリーンヒットして吹き飛んだ。「ぐあああっ!」と悲鳴が響き、床の上で丸まって悶え苦しんだ。


「大丈夫ですか!?ちょっと、冒険者さん、落ち着いてください!」


「んだおっさんテメェ、邪魔しようってのか?ああゴルァ?」


「こんな事して何なるんですか!それに、オープンのために集めた商品なんです。どうか勘弁してください!」


「ギャハハハ!それをぶっ壊しに来たんじゃねえか!頭悪ぜゴルァ!」


 ガラの悪い冒険者は、嬉々とした表情で店内の棚や商品にバトルハンマーを振り回し始めた。商品や棚が破壊される金属音や鈍い音が店内に鳴り響いた。


「そ、そんな!止めてください!ああっ、せっかく、せっかく今日のために揃えた商品が!」


 店主の声は届かず、ガラの悪い冒険者は店内への破壊行為を続ける。工房から届いた新品の鎧や、剣のためのカスタムされた鞘、前の店でも使っていた思い入れのある商品棚にバトルハンマーが振り下ろされ、轟音と共にボコボコに形がくずれ破壊されていく。


「うわああ!どうして、どうしてこんな!」店主は悲痛な表情で頭を抱えた。


「不良品のバーゲンセールだぜゴルァ!ぎゃはははは!」


 この間、地味な女社長は、魔道通信機を取って連絡を取っていた。


「もしもし、憲兵隊!?」


「事故ですか、事件ですか?」


(え?事故?何それ?どっち?考えてる暇なんてないわ!)


「西区裏通りの武器屋なんだけど、冒険者が店内でバトルハンマーを振り回して暴れてるの!早く来て」


「安全なところに退避はできそうですか?」


「できるわけないでしょ!小さな店なのよ?早く、早く来て」


「わかりました。それでは憲兵を向かわせますので、通報者さんのお名前を教えてください」


 この問いに、地味な女社長は叫んだ。


「ちんたら会話してんじゃないわよ!聞きなさい!私は、前リヨイ村領主ツタコブラ男爵ヴェンツェル家当代当主のターニャ・レニ・ヴェンツェル«Tanja Leni Wenzel»よ!いい?私は国王陛下の王位継承に貢献して爵位の相続を許されたのよ?私が誰なのかを知ったからには、私に何かあったら、あなただけじゃなく責任者の首も飛ぶわよ!?」


「だ、男爵様!至急向かわせます。できるだけ安全を確保してお待ちください!」

最後までお読みいただきありがとうございます。

もしよろしければ、↓から★★★★★をいただけるとよろこびます。

次回もご期待ください。

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