運が良いと、運が悪い
この階層はゴーレムが多いな。物理無効の俺は安心だが、イグナイトとウォームは気を付けさせないとな。
90階層まで来たが、ボス部屋がある。今のレベルだとまだ不安だな。ボスがどんなモンスターかも分からないし。
よし一旦戻ろう。
「イグナイト、ウォーム、一旦戻って暫くはレベル上げだ。ここは安全に行こう」
「ガウ」
「ガウ」
それから俺達は来る日も来る日もゴーレムを倒しまくった。日にちなんか分からないが。
「もう飽きたを通り過ぎて作業だよな。レベルも全然上がらないし。次レベル上がったらとりあえずボスに挑んでみるか」
「ガウ」
「ガウ」
そして俺達はボス部屋の前に着いた。ゆっくりと扉を開き中へと入る。
そこは景色が一変して岩場だった。無数の大岩が所かしこに存在している。その中央辺りに巨大なモンスターが居た。
「アースドラゴンか」
すると直ぐにドラゴンに気づかれ巨大な岩が降ってきた。
「くそ。鑑定してる暇も無いな。魔法陣魔法か」
魔法陣魔法は詠唱が要らず直ぐに連発が可能だ。その変わり魔法陣を正確に記憶する高度な知性が必要な為、高位の精霊や高位のドラゴン等が使用する。
「また魔法陣。とにかく動け。止まると的になるぞ」
するとドラゴンから真っ直ぐ、地面から巨大な槍先のような岩が突き出てきた。
「速すぎるだろ。とにかく攻撃を」
「デススクリーム」
「あれ?倒した?」
まさかの一発で即死。急いでアースドラゴンの元に駆け寄り詠唱する。
「デットスピリット」
駄目だったか。ボス戦は危険が多いからあまり戦いたくないし、大体30日位しないと復活しないし。出来ればボスクラスを仲間にしたいが、デットスピリットの成功率低いんだよな。
後何回か挑戦したら先に進もう。
それから俺達はレベル上げをしながらアースドラゴンと戦ったが、結局仲間にする事が出来なかった。