偉大な闇魔法
使役して復活させたモンスターは灰となって消えるんだな。灰となって消えたサラマンダーに祈りを捧げ、次の階層へと降りる。
すると辺り一面がキレイな石畳のような地面と壁に変わっていた。まるで巨大な人工物の建物の中にいるようだ。
「とてもダンジョンの中だとは思えんな」
「ガウ」
「ガウ」
「お前らもそう思うか」
最近はこいつらの感情も分かるようになってきたな。今までは感情移入しないように名前は付けていなかったが、ここまで来たら名前を付けてやらないとな。
「よし。お前達に名前を付けてやろう」
「ガウ」
「ガウ」
「そうか。嬉しいのか。少し待ってろ。考えてみる」
とは言っても俺にはそう言うセンスが無いんだよな。
サラマンダーって火の精霊だから。そうだな。
「お前はイグナイト。お前はウォームでどうだ?」
「ガウ」
「ガウ」
「そうか。気に入ってくれたか。よし暫くはこの階層でレベル上げだ。頑張ろう」
「ガウ」
「ガウ」
それから俺達はこの階層でレベル上げを行った。カメの様な魔物やモグラの様な魔物など、比較的倒すのが楽な相手だった。
やはり基本遅い敵は倒しやすい。気付かれずに先制出来れば更に楽だ。不意打ちにも遭いにくい。ここはレベル上げに最適だな。
そろそろステータスの確認もするか。
ステータス
名前 スティング・テグニス
種族 ゴースト
LV 88
HP 1823/2379
MP 856/9274
STR 0
VIT 0
INT 5944
MEN 3756
AGI 901
スキル
剣術LV6
盾術LV4
槍術LV4
格闘術LV4
身体強化LV5
鑑定LV7
闇魔法LV9
HP自動回復LV6
MP自動回復LV9
物理攻撃無効
即死無効
ユニークスキル
死者の息吹(発動中)
称号
死を司る者
死を撒き散らす者
かなりレベル上がったな。やはりMPとINTの上がり方が異常だ。数値だけ見ると超火力だけど即死魔法しか攻撃手段が無いんだよな。
でも今では即死魔法もバンバン当たるようになったから関係無いんだけどね。むしろここまで来ると一発で倒せる即死魔法の方が強いだろう。S級冒険者でも今の俺の即死魔法には耐えられないだろう。
ただアンデットの様な即死無効の敵とは相性が悪すぎるんだよな。今はこのダンジョンに即死無効の敵が出ない事を祈ろう。
闇魔法も新しい魔法を覚えたみたいだ。
ダークサモン
デットスピリットで使役した者を召喚出来る。デットスピリットで使役した者の元に召喚される。
ダークストレージ
闇の空間に生き物以外を収納出来る。デットスピリットで使役した者は出入り出来る。容量は最大MP依存。
おぉー。凄い。これは汚い。流石に凄すぎる。まぁ何年経ったか分からないが普通の人間では闇魔法をLV9までは一生かかっても上げられないでしょう。MP自動回復も動かなければ相当回復してくれるし、俺は睡眠不要だしね。イグナイトとウォームもLV80にまで上がったし。
闇魔法は不遇だと思ったが、ここまで来ると真逆だな。最初こそ辛かったが、極端な大器晩成型だな。
レベルも上り辛かったし、そろそろ次の階層に進んでみよう。