表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
13/37

人間は裏切る

よし次は正面からだ。

ミスリルゴーレムに真っ直ぐ直進する。

「今だ」

ゴーレムがこちらに向かって手を組、振り下ろしてくる。

厄介なやつだ。胸部を守りながら戦っているのか。だが今回は近づくのが目的ではない。


俺が急停止した瞬間ミスリルゴーレムに向かって火炎弾が放たれた。


「デス」

デスは座標固定の魔法だから相手が動けない瞬間が大事だ。弱点を狙えば即死の確率は上がる。デススクリームは範囲魔法だが欠点がある。音を遮断されるか、そもそも聞こえない敵には意味が無い。だからこそデスかソールデスタッチしか無いのだ。


サラマンダー達のレベルではミスリルゴーレムを倒す事は不可能だ。HP自動回復がある以上火炎弾を撃ち続けてもMP切れになる。それにサラマンダーは接近戦が得意ではない。尾撃は強力だが隙も多い。


爆発の余波でよく見えないが、運が良ければ・・・


その時一体のサラマンダーが煙に突っ込んで行った。

「おい。いったいどうしたんだ?」

すると物凄い打撃音が響き渡った。


そこには無残にも殴り潰されたサラマンダーと拳を振り下ろしているミスリルゴーレムの姿があった。


しかしゴーレムが片膝をついた。良く見るとゴーレムの胸の外殻にヒビが入っている。相打ち覚悟で尾撃を当てたのか。いくら使役しているとは言え、自らの意思で相打ち覚悟で突っ込んで行くその心に震えた。人間には無い純粋な信頼のような行動。


その気持ちを無駄にしては行けない。その気持ちに答えなくては。


俺は真っ直ぐ突っ込んで行った。己の最速の速さで。今度は当てる。


膝をつき、右腕を地面に付けているミスリルゴーレムが左手を振り下ろしてくる。それを横に避けながら懐に潜り込む。すると地面が弾け魔力のこもった床の破片がふりかかる。


体勢を崩しながらも唱えた。


「ソールデスタッチ」


俺の右手はミスリルゴーレムの胸部に触れる。するとミスリルゴーレムはそのまま倒れて動かなくなった。俺を下敷きにして。


「すまん。助けてくれ」


サラマンダー2体が駆け寄りミスリルゴーレムを引きずり何とかはい出した。よし今のうちに。


「デットスピリット」


しかし何も起きなかった。ミスリルゴーレムは灰となり消えて、残ったのはミスリルの丸い核が残っていた。


「これがミスリルゴーレムの核なのか」


通常のゴーレムの核は魔石なのだが、ミスリルゴーレムの核はミスリルだったようだ。一応触れられるし、持って行くか。置いて行くの勿体ないし。


一応鑑定してみると魔純ミスリルとなっていた。これはミスリルとは違うのか?分からん。


そうして休憩してから更に下層へと向かった。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ