人物紹介その二
人物紹介その二です。一と同様、こちらもネタバレを存分に含んでおりますので、最新話まで読んでくださった方の閲覧を推奨します。
『アズリカ』
若草色の髪を肩口で揃えた十九歳の青年。少しだけ目つきが悪い若草色の瞳を持っている。身長は百七十センチほど。本人は密かにもう少し伸びたいと思っている。
孤児。親は消息不明。路地裏で盗みを繰り返し生き永らえていたが、殺されそうになったこともしばしば……。『拘束魔法』を発現させてからは、リーシェの祖母であるレイラに保護された。魔人族の中でも上位の実力の持ち主である序列の肩書きも手に入れ、存在しない一族の者として生きていた。
しかし同時に、『拘束魔法』があるからこその生なのだと思うようになり、自分自身を見失ってしまう。
死ぬことを望んでいたところにリーシェが現れ、一件を経て生きることを見出す。
魔人族の国から出て、リーシェと共にセルタで暮らすもトラブルばかりの日々を送るが本人は楽しそう。
一年間のリーシェへの片想いはラピスによって砕かれた。以降、これといって相談相手のいないリーシェの悩みや不安の受け皿になることを決める。
大切な者たちを守るために強さを欲し、前代未聞である魔法の進化を成功させた。武器を射出させる『剣製魔法』を手に入れ、より一層の活躍が期待される。
よく猫や草に例えられる。
『シュウナ』
リーシェとよく似た容姿を持つ。
正しい『伝説の存在』の少女。はるか昔に生まれて以降、時に堂々と、時にひっそりと世界を調停してきた。その実力は未知数。
戦闘に特化した種族、戦人族に生まれたので元々の戦闘力が高い。そこに『伝説の力』である『技の力』や『知の力』が加わり、化け物以上の強さを有している。
勝手に自分を生んだ挙句『不老不死』の呪いをかけ、そして忘れた神を強く憎んでいる。改革したシルビアを落ち着かせた後は、神討伐に向かう予定。
基本的に高圧的で傲慢だが、恩人以上の友とそっくりそのままのゼキア相手だと、少し大人しくなる。
『キリヤ』
金の髪が特徴的な優しい顔立ちの戦人族の少年。基本的に穏やかな性格をしているが、やる時はやる男。リーシェに羨望によく似た感情を抱いていたが、こちらも知らぬ間にラピスに砕かれている。
目の前で両親を殺された記憶に囚われ、自分の無力さに嘆いていた。遺物である鈴に安心感を求め、強くならない自分に苛立ちを覚える。しかし一件を経てその業を克服。キリヤなりに強くなっていくことを決意する。
『ゼキア』
金髪と金の三白眼の少年。口は悪いし態度も素っ気ないが、根はめっちゃ良い奴。特に子供に優しく、目つきの悪い顔で怖がらせないように両頬に三本の刀傷をつけている。おかげで猫のように見えなくもない。
戦人族を象徴するとも言える戦闘力で、屈指の実力者。シュウナの感情的な暴走を、言葉で止めることができる数少ない人。
ゼキアの幼馴染みがキリヤの両親を惨殺してから、自らに死者に対する哀悼を禁じるようになった。常に笑え、という戒めのように狐の面を頭につけていたが、一件を経てその呪縛から開放された。キリヤとは義兄弟。
前世ではシュウナを助けた大恩人らしいが本人にその記憶はまったくない。