表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
6/21

06 紅牡丹という猟団

あらすじ:ギルド会館の一角が丸ごと賭博場でした


視点:猟団【コンタクト】猟団員 予想屋のおっちゃん ゲイザーさん

『』:猟団長 ボーデさん


 おっ! ここに居たのかい。


 がっはっは! 待たせちまって悪いな、にーちゃん!


 で? どうだい、【証板】は買えたか?


 おお、無事買えたみてえだな!


 いやいや、内容は聞かねえよ!


 さて、それじゃ、そろそろ戦闘開始の合図が鳴るだろうし


 そっちの部屋へ行くぜ。


 

(ザワザワザワ、ガヤガヤガヤ)


「おお、予想屋のおっさんもこっち来たのか。

 【映写鏡】の方を見に来るの珍しいじゃねえか!

 何だ、この{戦場②}の戦いってそんな見所あったか?」


「この戦場って、規模も小せえし。

 戦力差もはっきりしてなかったか?」


「ん? 事前情報だと

 弱小国の【チサナ王国】に【オキナ帝国】が攻め入るから

 境界近くの村の手前で防衛戦が起きるんだろ?」


「ま、帝国だから定刻通りに始めるとは思えねえけどな!

 帝国だけにな! がっはっはっは!」



 まったく、昼間っから酔っ払ってんのか?


 いいご身分だな、おめーらも。


 ほれ、にーちゃん、そこの席が空いてるから座るといいぜ。


 ああ、壁に設置してある【映写鏡】が気になるのか?


 あれはな、戦場からの映像が映し出される【神具】なんだぜ。


 視覚を共有して【映写鏡】へ映像を転送する【映写の紋章】と


 聴覚を共有する【音響の紋章】を宿した精鋭達がな


 予め戦場に行って待機してるんだよ。


 ちなみに、俺っちの猟団の団員達も行ってるんだぜ?


 まあ、俺らは情報を伝える係だけどな!


 どの猟団が脱落したかを、一早くギルドへ伝えてるのさ。


 

<<ピピーーーーー!!

 「{戦場②}にて【開始玉】の合図を確認しました。

 予定時刻より早いですが戦闘開始となります」>>



「おっ! 始まった、始まった!」


「今回はさすがに大逆転とかなさそうだな、おい!」


「・・・ふうっ・・・始まったからもう教えて良いか。

 実はな、直前になって緊急参加した猟団がいるのさ!」


「あん? どこのバカ猟団だよ?

 こんな、ほぼ確定の戦場に割り込もうってのは。

 でも、どっちにしろ、結果は変わらねえだろ?」



 くっくっく・・・。


 あっちでざわついてるのが気になるかい? にーちゃん。


 実はそれなんだがよ、登録終了のギリギリに


 飛び入り参加してきた猟団がいるんだよ。


 普通の戦場なら、事前に両陣営の登録埋まっちまうんだが


 この戦場はな、【チッサ王国】側の{陣営①}の敗戦が


 濃厚すぎて、ガラッガラだったのよ。


 まあ、どの猟団のやつも無駄死にはしたくないだろうしな。


 でもなあ、これはわからなくなったぜ!?


 なにしろ、その猟団ってのが、今ノリにノってる猟団でな。


 【紅牡丹】っていう猟団なんだがよ。


 団長が女、しかも、見た目だけは絶世の美女。


 ・・・っていう珍しい猟団なんだけどな。


 3年前までは、Dランクでのんびりやってた猟団でよ。


 人数だって10名も居ないような小規模猟団だったのさ。


 それがな、参謀も含めて、今の幹部達が加入してから


 一気に人材増やして、猟団の規模が膨れ上がってな。


 戦績稼ぎまくって、あっという間にランク上げやがったのさ。


 ん? 猟団にランクがあるのかって?


 おう! あるぜ!


 ・・・とは言っても、【ハンターズギルド】内での


 ランキングみたいなもんでな。


 下はEランクからD・C・B・Aって上がってって


 一番上がAAランクだな。

 

 ちなみに俺っちの居る【コンタクト】はBランクなんだぜ?


 ま、ほとんどがギルドへの功績で稼いだようなもんだけどよ。


 ・・・おう、それよりも【紅牡丹】なんだけどな!


 俺が聞いた話だと、人材の加入は最初から決まってたから


 それまでは手を抜いてたらしいぜ?

 

 しかも、その間はあっちこっちに声かけて


 人材と物資をいつでも揃えれるように


 準備してたってんだから、全く大したもんだよな!



(ザワザワッ!!!)


「は!? おい!! あいつら参加してやがるのか!?」


「うっそだろ!

 これって勝敗ひっくりかえるんじゃねえか!?

 辞めてくれよ!! 大損だぞ!!?」


「おい! 情報屋!!

 あの変態集団、どのタイミングでどこに展開するんだよ!

 何か事前情報は無えのかよ!?」



 ばっかやろう! 俺っち達もまだ知らねえよ!


 それに、もう開始しちまったんだ!

 

 今更慌ててもどうにもならねえよ!!


 大体、あいつらなら、見てれば分かんだろ!


 何時、どこに出てくるってな!!


 ・・・・・・おお、すまんな、にーちゃん。


 おう、説明してなかったけどな


 戦闘が開始されちまったら、もう【証板】は買えないんだよ。


 あいつらも俺っちの情報買っておけばよかったのによ!


 なあ! にーさんもそう思うだろ?


 おっと、そうだったそうだった、【紅牡丹】の話な。


 ん? 何で見てれば、あいつらが出てくるのがわかるかって?


 ・・・がっはっはっは!!


 にーちゃんよう! それこそ見てたら分かるぜ!


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
 ▽ 並行して連載中 ▽
↓ メインで連載中です。
辺境の冒険者Aさん
こっちはチートや変態成分少な目の日常モノです。



小説家になろう 勝手にランキング
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ