02 猟団って何ですか?
あらすじ:朝の挨拶は元気よく! おはようじょ!!
視点:猟団【紅牡丹】団員 特攻隊隊長 ルゼンスさん
『』:猟団長 ボーデさん
やあ、君が噂の子だね?
私の名はルゼンス。
この猟団では、一応【特攻隊】の隊長を任されてるよ。
これでも猟団創立時からの古参ではあるから
猟団の事で、分からない事や困った事があれば
気楽に声をかけてくれるかな?
うん? 早速質問かい?
・・・ああ、そうだね。
さっき、開口一番に幼女だ何だと言っていたのが
我らが団長様さ。
そうそう、後で団長や幹部の皆との顔合わせがあるのだけど
この先、団長と会う機会は、何度もあると思うんだよ。
その時に注意して欲しいんだけど
君は決して1人で会わない様にね。
もし会うのなら、団長の部屋以外で、だよ?
特に、夜に呼び出しを受けたのであれば
絶対に行ってはいけないよ。
呼ばれたのであれば、幹部の誰かに匿って貰いなさい。
大丈夫、お咎めは無いから! 絶対だよ?
そう、これは君の為を思って言ってるのさ。
『そこっ! ル~ゼ~ン~ス~!?
勝手な事を吹き込むんじゃないよ!!』
おっと、聞こえてたか。
君! さっき言った事は心に留めておくんだよ?
さて、他には何か聞きたい事はあるかい?
ふむ、自分はここで何をすれば良いか・・・か。
そうだね、そこは後で詳しく説明するとは思うけど
君の場合は、そもそも猟団とは何か?
・・・から説明した方が良さそうだね。
さっき副団長のオリラさんからも聞いてたみたいだけど
この【バヤイ大陸】では・・・いや、周辺の小大陸も含めて
【ハンターズギルド】という組織が強い影響力を持ってるんだよ。
何せ、大陸を創造した神々が先導した組織らしいしね・・・。
この大陸は、元々は凶暴なモンスターが大量に生息していて
開拓どころか、人が住むにも困難だったそうなんだけどね。
人族と仲が良かった何柱かの神様が、人族に協力してくれて
モンスターを狩る事を主目的にして、組織が創られたそうだよ。
それが【ハンターズギルド】の始まりと言われているんだね。
そして組織に所属する狩人・・・【ハンター】と呼ばれる彼らを
強化、補助する為の後援的な組織だったそうだよ。
うん? 今は違うのかって? ああ、実はそうなのさ。
狩り尽くしたのか、他の要因があるのかは分からないけどね。
モンスターの生息率も発生率も、今ではかなり低くなっててね。
【ハンター】の仕事っていうのは、{護衛}や{賊の討伐}
他には{決闘の代理人}や{暗殺}に{傭兵}みたいにね。
そんな感じに、人と人が争う仕事ばかりが増えていったんだよ。
え? 神様は怒らなかったのかって?
君、良い所に気が付いたね。
いや、怒った神様も1柱か2柱ほど居たそうなんだけどね。
ほとんどの神様達は、人同士の争いや戦争は許容範囲らしくてね。
それどころか、人同士の力と力、技術と技術のぶつかり合いは
神様的には大好物で、良い見世物だったらしいんだよね。
『何!? 大好物だと!?
ああ!! 私も、ロリが! 幼女が! 大好物だぞおおお!!!!
ちなみに!! 可愛ければショタも有りだと思っている!!!』
「団長~~、皆知ってる事ですんで朝っぱらから
叫ばんでくだせえ~」
『何だと!? 何時いかなる時ですら、魂が欲した時は
口に出して叫ばずにいられようか!? いや、無理だ!!!』
・・・あーー、うん、気にしてはいけないよ。
うん? ・・・そうか、さっきの忠告の意味かい?
少しは理解してくれたようで何よりだね。
・・・・・・えっと、どこまで話したかな?
ああ、そうか{神様的にOK、むしろもっとやれ!!}
・・・という所まで話したんだよね。
だけど、神様的にはね、小規模なグダグダな泥沼の戦いよりは
大規模な集団戦を好むらしくてね。
【ハンターズギルド】の規定を大幅に変更したそうなんだね。
変わった細かい規定は色々あるんだけどね。
一番大きいのは、所属する【ハンター】は
必ずどこかの集団に属しなければならないって事だね。
そう、それが君の聞いてた{猟団}なんだよね。
・・・まったく、神様達はよほど集団戦が見たいんだろうね。
「お~い! ルゼンス~!
それを言うならギルドだけじゃね~だろ~」
「そうそう!
どうせなら、ちゃんと戦争の新ルールまで説明しとけよ~」
やれやれ、外野が騒いでるんだよね。
ブラヤ君、それは、君に任せるんだよ。
言いだしっぺが、ちゃんと教えてあげるんだよね。
・・・というわけで、途中になって悪いけど
予定までの時間はまだあるから
後は彼から聞くといいね。