18 総評の実況席
あらすじ:ブラコン拗らせたヤンデレ妹さんは強かったのです。
視点:風の神様の1柱 トバス様
『』:猟団長 ボーデさん
「お疲れ様でした! トバス様!
本日の実況は先程ので終了ですね!」
はっはっは、アナ君もご苦労様~~。
やっぱり、贔屓にしてる子達が出てると実況も楽しめるね~。
「あはは、それは私も同感ですよ。
さすがに私の場合、実況中は贔屓できませんけどね」
はっはっは、さすがに君の場合は
公平でないとまずいだろうしね。
そうそう、実は僕ね、さっきの戦場で賭けが当たったんだよ。
「おっと! それはおめでとうございます!!
そう言えば、実況中に【証板】を購入したとおっしゃってましたね」
うん、ありがとう。
でもね、実はそっちじゃなくて、神様間の賭けなんだよね~。
今日は【紅牡丹】の子達が出てたろう?
あの子達が出た時だけ、特攻隊の中の一番手を賭けてるのさ。
「なるほど、神様達の間でも、賭けが行われているのですね!
えっと、今日の特攻隊の一番手ですか? ・・・そうそう!
トバス様、お気に入りのテイキャスが一番手でしたね!」
そうなんだよ、あの子は猟団設立時からの最古参の1人でね。
実は彼女だけは、当時から【風の紋章】を使ってくれてたんだよ。
特攻隊が編成された時に、【疾風の紋章】に変えてるけど
間違いなく、あの子が一番扱いが上手いんだよね。
「へえ・・・その話は私も初耳です!
あっ、テイキャスと言えば、私も1つ聞いてますよ。
確か、特攻隊のレギュラーメンバーでは
彼女だけが【疾風の紋章】しか宿してないそうですね?」
あらら、アナ君もなかなか詳しいじゃないか~。
うーん、さっき僕は{扱いが上手い}と言ったけど
そこはちょっと訂正かな・・・彼女だけが使いこなしている
と言った方が正しいね、今のところはね。
ふふ・・・アナ君、{えっ!?}って顔してるね~。
まあ、どんな【紋章】でもね。
全力で使えば良いってものじゃないってことさ~。
「なるほど! 奥が深そうですね!!
そう言えば、テイキャスは女性人気高いそうですよ?
確かに、長身で顔もキリッとして凛々しい系ですから
男の私から見ても、{格好良い!}って思いますし
女性人気も頷けるというものですね!」
はは、女の子に対して格好良いって言うのはどうなんだろうね。
まあ~、その気持ちはわからなくもない・・・かな?
でも、あの子も、ちゃんと女の子らしく可愛い所があるんだよ?
この間もね、町で流行っているケー・・・え? 苦情?
あっはっは、ごめんね~。
僕とした事が、お気に入りの子が活躍して嬉しくなって
ついつい余計な事まで話しちゃったか~。
そうだね、女の子の秘密はホイホイ話すものじゃ無かったね。
ごめんね~。
「ま、まあ、少なくとも実況席では遠慮して頂ければ・・・。
あっ、ところで、トバス様」
うん、なんだい?
「【証板】の方はどうだったのですか?」
あっはっは。
もちろん、そっちも当たったさ~。




