第1話 壊れた世界まずは。
「ふぅ」
そういうと、あたりを見回した。
どうやら私は死ななかったみたいだった、
あまりにも突然の事だったが私の知る小さな世界は綺麗に壊れていた。
こんなにも沢山の人が物になったというのにどうして私は生きているんだろうか
生き残るものにはそれなりに役目があるというが、私のその役目があるとは思えない
大体 こういうときに生き残るのは血気盛んな正義感に溢れた人と決まってる。
「どうして、だろ」
昨日まで私は主婦だった。
20の頃から付き合いだして、奇跡的にもずっと好きで居られたタクと9年間の付き合いのあと結婚をした。
ままごとのように楽しくて、隙間だらけの小さな借家で毎日楽しく過ごしていた。
それなりに悩みはあったが何か欲しいものがあるか、といわれれば、何も無い、と答えられるくらいの幸せな生活。
水道も止まるほど貧乏だったが、もともと物欲の強いほうではないしとにかくタクと一緒に居られれば其れだけでよかったから、
周りに言わせたら問題だらけの生活で、旦那にも私にも問題が沢山あったけど私たちは幸せだったんだ。
ただ、時々ふと「あー死にたいな」と思うことがあった。
なんとなくやりきった感があったのかもしれない、
この先の人生を考えると吐き気がした。
子供を産んで、一生その子供を育てて私は女で無くなって、タクも私の事を女だとは見なくなって私の人生が無くなっていくと思うと もういいなぁ人生は。なんて事を思っていたのだ。
せっかく大嫌いだった学校生活を乗り切って自由になったというのに女の自由な時間のなんと少ない事だろう!ほんの10年程度社会で自由を味わって結婚したらまたあの大嫌いな学校生活のような日常の生活が戻ってくるんだから。
「だから結婚は嫌だったんだ」
結婚は塊で、もうあとは壊れるしか道が残っていないじゃないか
塊にならずともふわふわのまま過ごしていられたら良かったのに、
タクにとっての特別な私で居られたのに
アーーーーもう!いいやっ!! 言うのも面倒臭いな
とにかくそんな事を思っていたら 周りが壊れていたんだから
「タクは、どうしたかなぁ」
とにかく何処かへ行こう、
ココにはたぶんもう何も無いから




