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50代で始めるVRMMO。~初めての幻想世界Online~  作者: 森もりおん
第一章 グローリア大陸編
33/43

プレイ21日目~25日目

 金策に繋がる情報や、何か目新しい情報がないか掲示板を見たのだが今の流行はやはり魔法職のようだ。攻撃系の魔法職が2人、回復役が1人、盾役が1人、残りの2人は戦士系だったり近接攻撃担当だったり、斥候役だったりするらしい。その関係で威力等の補助をしてくれる魔法用の長杖や短杖が人気だそうだ、さすがにレシピを堂々と晒す様な職人はいないようだが傾向が分かれば何とかなりそうだ。

 攻略トップ組が使うのは木材とミスリル、宝石で作ったような杖で作れる職人も少なくかなり値が張るらしい。大体中間層は木材だけのシンプルな杖が多いらしく、それでも1本1000~3000Gはするみたいだ。


「これなら私でも作れそうだな」


 実際に魔法用の杖はエルフの里で作り方を見せて貰っている。中級木工になっている今ならそれなりの物が作れるだろう。ミスリルを使う杖は鍛冶のスキルをもう少し上げないと厳しそうだ。しかしボス用にミスリルの矢も作って置きたいと思っていたのでこの機会に鍛冶スキルを上げるのはありだろう。


 その日から数日間はランクアップの為の依頼と杖の作成・販売に時間を割いた。王都もかなり賑わっており、初心者から抜けようかというプレイヤー達が私の杖を買ってくれた。お陰でそれなりの金額を稼ぐ事が出来た。

 公式サービス開始から3週間、殆どのプレイヤーがまだこの大陸にいる。そして海を渡るにしても他の街に向うにしても一度は王都に来る事になる。正に需要と供給、流行とタイミングが噛み合った金策となった。更にポーション系の薬品も最初ほどではないにしろそれなりに売れた、米料理は売る事が出来なかったがスキル上げに作った弁当類もまぁまぁ売れた。


「さて、無事Cランクになったし後は装備の新調だな・・・」


 オーラル大森林の素材はそれなりにセレナに卸し、ウォーベアの素材も無事手に入れている。しかしグラン山岳地帯のレッサーワイバーンの素材はまだ手に入っていない。理由は簡単でレッサーワイバーンのLvが最低でも35以上でLv25程度ではとても敵いそうになかったからだ。しかしLv28になり、<上級弓術>に進化した今なら勝機はあると思う。


「まずはレッサーワイバーンの討伐、それからセレナに装備を作って貰ってドワーフ特区に行って鍛冶の勉強とミスリルだな、よしそうと決まれば早速向おう!」


 短期的な展望は決まった、後は行動するのみ。ユニーに乗ってオーラル大森林の北、グラン山岳地帯へ向う。グラン山岳地帯は3000m級の山々が連なる険しい場所で人は住んでいない、居るのはLv35を越えるレッサーワイバーンのような強力なモンスターだけだ。しかし、貴重な薬草等も自生しておりギルドでは中級くらいの冒険者が採取を目的に訪れる場所でもある。


「ユニー大丈夫か?」


(元気)


 普段生活する場所よりも高所という事でユニーの体調が心配だったが元気なようで一安心だ、さすがは騎獣だな。それに岩場をものともせず登って行く、本当に頼もしい相棒である。休憩ではついつい美味しい物を与えてしまうのはしょうがないだろう。

 山岳地帯に入ってからは遠くの空に飛んでいる物体は見えるが目的のレッサーワイバーンには出会わない。途中には大きな蜥蜴のようなモンスターや大きな鷲のようなモンスターが生息していた、試しに戦って見たのだがやはり一撃で倒す事が出来た。それに薬草類や鉱石類も途中で採取する事が出来たのでここまでは順調と言えるだろう。


「ユニー止まれ!」


 レーダーの感知範囲ギリギリに反応がある、というか空中にその姿が見えている。あれがレッサーワイバーンだろう、<千里眼>で確認すると数は1匹、鷲のようなモンスターと戦闘中のようだ。その見た目は翼を開いた状態で3m程、身体は細く、鋭い足の爪と長い尻尾が特徴だろうか。この世界で初めて見る竜種、といってもこいつは亜竜種といわれる知能の低い只のモンスターなのだがそれでも今までのどこかリアルに居そうなモンスターとは違う見た目に興味を引かれる。


 ゆっくりとレッサーワイバーンに近付き、300m程の距離で戦闘体勢に入る。ここで発動するのは<超身体強化>、<竜の眼>、そして<精霊魔法>で風の刃『カマイタチ』を付与する。最近では精霊魔法でよく使う形態に名前を付けてよりイメージをしやすくするのと、発動時間の短縮を行っている。難しい魔法も使えなくはないが、シンプルでよりイメージを明確にした方が精霊にも伝えやすく威力も高いらしいのだ。それらを発動してレッサーワイバーンへ攻撃を仕掛ける。


「それじゃ行くぞ『カウントアップショット』・・・ふっ!!」


 今出来る必殺の攻撃は正に必殺の一撃となり、レッサーワイバーンを葬り去る。今使った『カウントアップショット』は中級弓術がLv.Maxになった際に覚えた物で、発動までの溜め時間を意図的に延ばす事によって威力を上昇させる技だ。通常の攻撃のように構えてすぐ攻撃という訳ではないのでその溜め時間から戦闘中に気軽に使える技ではないが確実に先制攻撃が出来る今のような状況であれば非常に強力なスキルである。


「だけど今、こっちの攻撃に気が付いてたよな・・・この距離なら私自身が感知されたとは考えにくい、精霊魔法の魔力に反応したのか?」


 確かに一撃で倒す事は出来たが問題は攻撃に気付いた素振りを見せた事だ。今までもにも臭いや熱で感知するモンスターは居た、ならば魔力を感知されたとしても不思議ではない。


「今のは万全の体勢で全力の攻撃だったから良かったが、油断したらやばかったかもしれないな」


 もし一撃で倒せないとしても300mあれば今なら少なくても3発は撃てるだろう、その間に倒せる確率は高い。しかし油断はしない方がいいだろうLv35を越えるモンスターと戦ったのは初めてだったがいつまでも一撃で倒し続けられる程甘くはないという事だろうな。


「もっとLv上げないとな、後は武器の強化は必須だな」


 今まで使っていた弓もオーラル大森林で同格のモンスターを相手にするなら問題はなかったが、これから先もっと強いモンスターと戦うには物足りないかもしれない。中央大陸に行く前に何らかの手段を考えよう。


「よし、ユニー気を取り直してLv上げしようか。まだまだ素材も欲しいしな」


 その後Lv30になるまでグラン山岳地帯でひたすら戦闘を繰り返したが、やはりレッサーワイバーンは魔力感知を持っていたようだ。なので<精霊魔法>は使わずに一発、もしくは二発で仕留める様に戦った。

 これでひとまず、最低ラインのLv30と渡航条件であるCランクはクリアした事になる、王都に戻ったらセレナに装備の依頼を出す事にしよう。そして二度目のクラスチェンジだ。

お読み頂きありがとうございます。


ハント

弓術士Lv.30

HP390/390

MP165/165

STR30(+5)

VIT30(+5)

DEX63+9(+8)

AGI63+9(+8)

INT30(+10)

MND30(+5)

LUK34(+5)

ステータスポイント:0

スキルポイント:7

冒険者ギルドランクC:3/50

<<スキル>>

<精霊魔法>Lv.7<上級弓術>Lv.2<遠距離攻撃力上昇(中)>Lv.8<超身体強化>Lv.4<鍛冶>Lv.7<中級木工>Lv.6<中級錬金術>Lv.4<中級料理>Lv.2<竜の眼>Lv.6<夜目>Lv.MAX<千里眼>Lv.4<ステルス>Lv.9<鑑定眼>Lv.3<レーダー>Lv.5<採取>Lv.MAX<採掘>Lv.4<ダッシュ>Lv.MAX<跳躍>Lv.MAX<暗殺>Lv.5

<<称号>>

『孤軍奮闘』『弓の名手』『エルフの叡智』

<<装備>>

武器・・・初心者の短剣・樫のロングボウ DEX+1 AGI+1 命中率アップ

頭・・・なし

胴・・・ウルフベスト DEX+3 AGI+2 命中率アップ

手・・・ウルフグローブ DEX+1

脚・・・ウルフボトム AGI+1

足・・・ウルフブーツ AGI+2 消音効果アップ

背・・・ブラックウルフマント DEX+3 AGI+3 隠密効果アップ 耐寒 耐熱

装飾品・・・レンジャーリング DEX+1 AGI+1

<<所持金>>

92,200G


ユニー

ホーンラーバLv.15

HP230/230

MP60/60

STR22

VIT21

DEX16

AGI23

INT11

MND10

LUK7

<<スキル>>

<ダッシュ>Lv.7<スタミナ>Lv.7<悪路走行>Lv.2

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