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50代で始めるVRMMO。~初めての幻想世界Online~  作者: 森もりおん
第一章 グローリア大陸編
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プレイ12日~13日 バージョンアップ

「今日はどうするかなぁ。エルフの里に滞在するのもいいんだけど、騎獣も欲しいし、他の大陸も興味があるんだよなぁ」


 エルフの里の雰囲気が気に入ってしまったのでどうするか本当に悩んでしまう。試練も終わったし、王都へ戻ってギルド長へお礼も言わないといけない。それにバージョンアップ後はお米も探したい。


「よし、明日のバージョンアップでエルフの里に米が実装されるかもしれないし今日までは此処に居よう!」


 実際どこに実装されるか分からないので可能性は0ではない。それにそんなにあせって先に進む必要も無いのだから1日くらいここに居たって問題はない。


 結局その日はログインして食事をして散歩して森で狩りをしてまったり過ごした。Lvも一応上がったし、<遠距離攻撃力上昇>が進化して<遠距離攻撃力上昇(中)>になった。

 精霊魔法もいくつかパターンを試したが森の中では木属性との相性が抜群だった。特に今までは範囲攻撃がウィークポイントになっていたのだが矢を地面に撃ってその範囲の植物を活性化させてモンスターを攻撃する技を思い付いたのだ。これは回りに草木が無いと使えないが、草木があればそれを強化し、モンスターに向けて切ったり刺したり巻いたりする技だ。元が草なので鉄の鎧を切り裂いたりは出来ないが普通のモンスターであれば撹乱や足止めに使えるだろう。矢の範囲というイメージがし易い点も使い勝手がいい。この技はサークルショットと名付けた。

 更にMPの殆どを注ぎ込んだサイクロンショットというのも開発した。これは大量のMPを風の精霊に渡し、矢が当たった敵の周囲に竜巻を起こす技になる。通常のカマイタチがMP10に対し、これにはMP100使う。結果としては凄まじいものになったが威力の実験をしていてたまたま行き着いた物だ。

 最初に発動した時は余りの威力に驚いてしまったほどだ。半径5m以内の木がバラバラに切り刻まれていた。勿論MPが回復してから精霊魔法で木の成長を促進して元の状態まで戻しておいた。これも思い切ってやってみたら出来ただけなのだが、結果オーライだろう。


 そんなこんなで1日をエルフの里で過ごして翌日のバージョンアップを迎える事となった。


□ □ □ □ □


~プレイ13日目~


「さ~てと、米を見つけた人はいるのかな?」


 朝起きると早速掲示板をチェックする。船は聞かなくても大体分かるので真っ先に見るべきは米である。


「お、居るのか凄いな」


 どうやら米は港町ビーザスのノーマルクエストの報酬らしい。ちなみにあまり触れてこなかったが幻想世界Onlineにはノーマルクエストといって一般のNPCから受けられるクエストが存在する。内容や報酬は様々で、その人の行動によって発生したりしなかったりと決まった形が存在しない。なので、確実に同じ人から同じクエストを受けられる保証はない。


「ふむふむ。東の大陸と航路が復活すれば定期的に手に入るが、今は在庫や他の大陸からの輸入分だけしかないと」


 まぁ、今後調整は入るという事だけど出来るだけ手に入れておきたい所だ。掲示板に載った時点で今から向っても間に合うかどうか怪しいが、早速王都を経由してビーザスへ向かう事にしよう。


 まずは王都へ行く前にドルテムと里長に挨拶に行く。2人共いつでも来なさいと言ってくれた。本当に嬉しい事だ。私もエルフの里が凄く気に入っているので定期的に来たいと思う。

 ちなみに里への入り方は精霊に世界樹への道筋を照らして貰えばいいらしい。そんなに難しい事ではないらしいので心配するなと言われた。

 最後に出発前に宿で食事を取って女将さんに挨拶をして別れた。次も絶対にここに泊まろう。まぁ、里の宿はここしかないのだがね。


 王都への道中は慣れたもので感知スキルをフル活用し、ポイントポイントでステルスを使いながらやり過ごした。


「王都に戻ってきたな。まだあんまり見てないからゆっくりしたい所だがやる事が山積みだからな、落ち着いたらちゃんと見て回ろう」


 まずは真っ直ぐに錬金術ギルドへと向う。ギルド長へ挨拶をしたい。そして出来れば名前を知りたい。


「すいません、ギルド長はいらっしゃいますか?」


「申し訳御座いません、生憎他の街へ行っておりまして明日でしたら戻っていると思うのですが、お約束が御座いましたか?」


「いえ、急に訪ねて来たのです。申し訳ありません。後日出直します」


 ここで言う明日はゲーム内の事なのでリアル時間で言うと約6時間後となる。それだけあれば騎獣屋に行く時間はありそうだ。


 騎獣屋は王都の西門から入ってすぐの場所にある。敷地も広く、沢山の騎獣や馬車を取り扱っており、他にも旅のアイテム等が揃う大型店だ。馬車の一時預かり等もしてくれるので多くの人に利用されている。


「すいません、騎獣を探しているのですが。こちらのお店で良かったでしょうか?」


「いらっしゃいませ。はい、当店では運搬用から戦闘用まで幅広い騎獣を取り扱っております。お客様はどういった騎獣をお探しですか?」


「出来れば乗って戦闘出来るような子だといいんですが・・・」


 店員さんはこちらの格好をちらっと見た。どういった客か見極めているのだろうか。


「そうですね、お客様は冒険者様のようですし、武器は弓をお使いですよね?ご予算はおいくら位でお考えですか?」


 ずばっと核心を突いて来た。もしかしたらお金を持っていないように見えたのかもしれない。まぁ、実際そんなに持っていないのでしょうがないのだが。


「そうですね、最大3万G程で考えています」


「なるほど、それですと・・・一番基本的な馬タイプ、しかも運搬がメインのモノになるかと思います。良ければ一度試乗されますか?」


「はい、是非お願いします」


 やはり騎獣は高かったようだ。一番安いのが馬で、それでも最低2万かららしい。戦闘用のスキルを覚えている騎獣になると桁が変わるみたいだ。試乗したのは最低ランクの馬で、スキルは<スタミナ>Lv.1だけらしい。他にも<ダッシュ>を覚えている場合もあるそうだ。


「おぉ、意外とスムーズに乗れるものなんだな」


 後日知ったのだが幻想世界Onlineのプレイヤーは全員素の状態で騎乗スキルを持っているそうだ。なので普通の人間であればある程度乗れるらしい、余程不器用な人だと難しかったりもするみたいだが、私は問題なく乗れていた。


「どうでしたか?最低ランクの騎獣ですと召喚や送還が出来ない為、常に一緒に行動する必要がありますし、念話のスキルも覚えていないので会話も出来ません。一応騎獣契約を行うと簡単な意思の疎通は出来るようになりますし、育成次第では様々なスキルを取得する可能性はあります」


 詳しく説明を受けると騎獣にもいくつかランクがあり、ランクが高い騎獣は拠点からの召喚や、拠点に送り返す送還が使えるそうだ、更に<念話>のスキルを覚えていれば会話も可能になるという。勿論値段は驚くほど高い、しかしそれだけ強く頼もしい相棒になるのは間違いない。

 他にも騎獣は店で買う以外に野生のモンスター等を使役する事も可能らしい。幻想世界Onlineにはテイマーや召喚士というクラスは今の所実装されていない。しかし、一度でも騎獣と契約した事があればその効果によって野生のモンスターと騎獣契約が可能になるらしい。この辺りはゲームの仕様で課金で最大3体まで契約が可能になるので、その辺りが影響しているのだろう。

 ちなみに最大3体契約出来るが、戦闘に参加出来るのは1体までで、これはパーティーにはカウントされない。騎獣はプレイヤーではないので仕様上そうなっている。あくまでもプレイヤーの乗り物というポジションなのだ。

 簡単に説明してしまえば馬はバイクや車、戦闘用騎獣は戦車や戦艦みたいな感じで、値段によって性能が違う乗り物という訳だ。


「まぁ、一度ゆっくりと考えてみてはどうでしょうか。いつでもお客様のご要望にお答え出来る体制になっておりますので」


「そうですね、一度よく考えて見ます」


<<チュートリアルクエスト『はじめての騎獣』を達成しました!>>


 報酬は騎乗スキルの解放と騎獣がいつでも購入可能になるというものだった。騎乗スキルはステータスには乗らないと書いてある。


「これで騎獣に関するチュートリアルはクリアしたって事だな。後は自分のタイミングで買っていいって事か、さてどうしようかな」


 問題は買うか買わないか、買うなら何を選ぶのかという事だろう。騎獣屋は見学も可能なので一通り見て気に入ったのがいれば買うという事にしよう。


「それにさっきの会話で拠点という存在も匂わせていたしな、金策も必要かもしれないな」


 やりたい事が本当に多すぎて困る。取り合えず一旦ログアウトして休憩したら錬金術ギルドへ行ってみようかな。



お読み頂きありがとうございます。

これから数ヶ月は仕事が忙しくなる時期なので毎日の更新が難しくなる可能性があります。掲示板回や毎日の更新を楽しみにして頂いてるみなさんには申し訳ありませんがご理解頂ければ幸いです。


弓術士Lv.17

HP260/260

MP100/100

STR17(+5)

VIT17(+5)

DEX37+9(+8)

AGI37+9(+8)

INT17(+10)

MND17(+5)

LUK19(+5)

ステータスポイント:0

スキルポイント:10

冒険者ギルドランクE:18/30

<<スキル>>

<精霊魔法>Lv.3<中級弓術>Lv.3<遠距離攻撃力上昇(中)>Lv.1<身体強化>Lv.5<鍛冶>Lv.6<中級木工>Lv.1<錬金術>Lv.7<料理>Lv.4<鷹の目>Lv.9<夜目>Lv.8<遠見>Lv.6<ステルス>Lv.4 <ステータス鑑定>Lv.7<アイテム鑑定>Lv.7<気配察知>Lv.9<魔力感知>Lv.7<熱源感知>Lv.6<採取>Lv.7 <採掘>Lv.3<ダッシュ>LV.7<跳躍>Lv.5<不意打ち>Lv.7

<<称号>>

『孤軍奮闘』『弓の名手』『エルフの叡智』

<<装備>>

武器・・・初心者の短剣・樫のショートボウ DEX+1

頭・・・なし

胴・・・ウルフベスト DEX+3 AGI+2 命中率アップ

手・・・ウルフグローブ DEX+1

脚・・・ウルフボトム AGI+1

足・・・ウルフブーツ AGI+2 消音効果アップ

背・・・ブラックウルフマント DEX+3 AGI+3 隠密効果アップ 耐寒 耐熱

装飾品・・・レンジャーリング DEX+1 AGI+1

<<所持金>>

34,600G


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