プレイ7日目 後半
初めてテントでログアウトしたのでログインした時に襲われないか緊張したのだが、襲われる事もなく普通にゲームに復帰する事が出来た。
「ふぅ、なんか新鮮だな。せっかくだし『黒鳥の肉』でも焼いて食ってみるか」
空腹度はそこまで減っていないのだが、いい機会なので料理をしてみる。まずはストレージから矢の材料に取ってあった雑木の枝を取り出し、火打石で火を付けて焚き火を準備する。次に作ったばかりの鉄串を取り出して、黒鳥の肉を刺し、塩コショウで味付けをして焼く。すこし待つといい臭いがしてきた、シンプルだが美味しそうな串焼きの完成だ。
・黒鳥の串焼き・・・塩コショウで味付けしたシンプルな料理。満腹度+20%
性能はあまり気にせずに味を楽しむ。普通に鶏肉の味で安心した。これなら長期の冒険でも空腹度を気にせずに行動出来そうだ。
「さて、食後の運動に鳥狩りの続きといきますか」
食後は朝の延長で鳥と蟻を狩って行き、1時間くらいで街へ戻った。今回はそこまで沢山の蟻を狩った訳ではないのでソルジャーアントとは出会わなかった。冒険者ギルドには2回分の軍隊アリの討伐を報告しておいた。
今度こそ準備完了という事で木工ギルドに行って鉄の矢を作る。折角黒鳥の羽根を取りに行ったが、まずは普段使いの銅の矢から補充する。いつもの様にギルドで鳥の羽根を1セット購入した。余裕が出来ればこれも黒鳥の羽根で作りたいのだが今の所は我慢しておく。
「弓って本当きついよな・・・これ全部狩ってたら大変だぞ」
剣等は一度買えば壊れるまで使えるのでランニングコストは殆ど掛からないが弓は矢が消耗品なのでそれなりの額のランニングコストが掛かる。これから先高Lvになるにつれて更に辛くなるだろう。更に私は自分で素材を集めて作ろうとしている。弓にだってそれなりの素材が必要だし、矢にも最低でも矢尻、木材、矢羽根の3つの素材が必要になる。
そういった点も含めて弓をメインで使う人はそんなに多くない。幻想世界Onlineでもどちらかと言えば不人気なクラスで、王道は剣士や魔法使いだ。
まぁ、私はそんなクラスも好きなんだけどなぁ。と思いながら銅の矢を量産していく。次はいよいよ鉄の矢だ。
「風情はないかもしれないが『簡易作成』しよう。基本のレシピだし、大量に作らないといけないからね」
悩んだが最終的には簡易作成のスキルで作る事にして『鉄の矢尻』と『樫の木の枝』、『黒鳥の羽根』を取り出し、簡易作成を実行する。
・鉄の矢・・・先端が鉄で出来ており、ある程度の装甲は貫通する力がある。
「ようやく完成だ。長かったなぁ」
作ろうと思ってから結構な時間が掛かってしまったがこれで最初の目標はクリアした。これ以上の矢となると黒鉄やミスリル、他にはモンスター素材になってしまう。黒鉄やミスリルは高価な金属なので矢に使う人は殆どいないし、市場にも出回らない。もし必要になれば自分で作らなければならないだろう。
モンスター素材は先日取ったコウモリの牙のような牙系や角系がよく利用されているらしい。
「さて、問題はここから先なんだよな」
ここから先は何パターンか進み方がある。1つはメインの街道をずっと通って追王都へ向かうパターン。この場合農業の町ソルナに立ち寄ってセイリーンシティを通って王都へ向かう事になる。現地の人等は殆どがこの方法だ。
次はソルナからセイリーンシティを通って、王都とは逆方向にある港町ブルースに向かうパターン。港町というだけあって様々な物があるらしく、船で王都へ向かう事も出来るらしい。それに噂では他の大陸行きの船も出ていると聞いているのでその辺りを調べてみたいという気持ちも若干ある。
次がソルナから街道を外れ、海岸線をナルミ砂丘、セイリーン高原、ブルース草原と抜けて港町ブルースに向かうパターン。これだとLvを上げながらの冒険という形になる、途中に村もないので1回は野営が必要だろう。
そして本命がここニッケンシティーからニッケン平野、そしてオーラル大森林を抜けて王都へ直接向かうパターンだ。
オーラル大森林とは大陸の中心に広がる広大な森で適性Lvが5~40と広く、危険だとされている、更にオーラル川という非常に幅が広く流れが急な川が南北に渡って流れており、川を越える必要がある。
但し、殆ど人の手が入っていない為、豊かな自然が残されておりPVで見た森は非常に神秘的だったのを覚えている。冒険という意味ではこのパターンが一番いいだろう。死なずに王都に辿り着けるかは別として、だ。
「う~ん、安全を取るならメインの街道を進んだ方がいいんだろうが。冒険だってしたいし、最初からそんな所へ行くプレイヤーは少ないだろうから行って見たい気持ちは強いんだよなぁ」
実際、現状ではオーラル大森林を越えて王都へ辿り着いたプレイヤーはいない。殆どがメインの街道を通って王都へ入っている。
結局すぐには決断出来なかったので露店を出しながら情報収集する事にした。
「う~ん、僕はまだLv14だし、ゆっくりLv上げながら街道沿いに進むかな」
「私はセイリーンシティから港町ブルースによって船で王都へ行く予定です」
プレイヤーの反応は様々だったが殆どが街道を通る予定だという。まぁ、誰もオーラル大森林を無事に越えていないというのだから当然と言えば当然の反応だった。
「よし、ここは思い切って冒険してみるか」
最終的にはオーラル大森林を抜ける事に決め、準備も終わっているので早速向かう事にした。思い立ったが吉日というやつだ。
「今日は取り合えずニッケン平野からオーラル大森林に切り替わるギリギリの場所を目標に進んで行こう」
ニッケンシティを出てからはニッケン平野を南東へと進んで行く。ちなみに東へそのまま進むとグラン山岳地帯というエリアになり、その東には奈落の大渓谷という適性lv40~50までのエリアがあるそうだ。これは冒険者ギルドで高ランクの冒険者に聞いた話で、そこには竜種も存在しているらしくかなり危険なのだそうだ。
特に戦う必要が無かったので<隠密>や<ダッシュ>のスキルを駆使して進んで行く。いくつかのスキルがLv.10目前なので明日はスキルの進化が起こるかもしれない。
結局ニッケン平野とオーラル大森林の境界まで無事に着いたのでテントを出して野営の準備に取り掛かった。折角なので食事を取ってからログアウトしようと思う。
お読み頂きありがとうございます。
近いうちに騎獣というのを出す予定です。騎獣は移動用から戦闘用まで数種類居て、主人公が王都で手に入れる予定です。そこで何種類かパターンを考えているのですが何かアドバイスやリクエストがあればコメントを頂きたいと考えています。
1.最初は移動する為だけの安い馬。
2.戦闘も可能だがまだ子供の騎獣で乗ることは出来ない。
3.その場では買わないが後日かなり強い騎獣と出会う。
の3パターンでから考えてます。
騎獣の種類も馬。ドラゴン。グリフォン、ペガサス等で悩んでいるのでそちらも何か意見があればお願いします。
ハント
弓術士Lv.12
HP200/200
MP70/70
STR10(+5)
VIT10(+5)
DEX25+9(+5)
AGI25+9(+5)
INT10(+5)
MND10(+5)
LUK14(+5)
ステータスポイント:0
スキルポイント:7
冒険者ギルドランクE:18/30
<<スキル>>
<弓術>Lv.9<遠距離攻撃力上昇>Lv.7<身体強化>Lv.2<鍛冶>Lv.6<木工>Lv.9<錬金術>Lv.7<料理>Lv.4<鷹の目>Lv.6<夜目>Lv.5<遠見>Lv.3<隠密>Lv.8<魔力遮断>Lv.3<ステータス鑑定>Lv.4<アイテム鑑定>Lv.5<気配察知>Lv.7<魔力感知>Lv.3<熱源感知>Lv.3<採取>Lv.4<採掘>Lv.3<ダッシュ>LV.6<跳躍>Lv.4<不意打ち>Lv.4<消音>Lv.4
<<称号>>
『孤軍奮闘』
<<装備>>
武器・・・初心者の短剣・樫のショートボウ DEX+1
頭・・・なし
胴・・・ウルフベスト DEX+3 AGI+2 命中率アップ
手・・・ウルフグローブ DEX+1
脚・・・ウルフボトム AGI+1
足・・・ウルフブーツ AGI+2 消音効果アップ
背・・・ブラックウルフマント DEX+3 AGI+3 隠密効果アップ 耐寒 耐熱
装飾品・・・レンジャーリング DEX+1 AGI+1
<<所持金>>
36,250G