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50代で始めるVRMMO。~初めての幻想世界Online~  作者: 森もりおん
第一章 グローリア大陸編
10/43

プレイ4日目

「さ~て、森に向かいますか。」


 今日は防具の素材集めの為にグリーン森林でウルフを中心に狩る予定だ。グリーン森林の適性Lvは10迄なので、ここでしっかりとLvを上げて装備を整えたら次の街へ向かおうと思っている。

 ベータの時は次の街の奥に鉱山があって、そこで採掘が可能だった。鉄のインゴットは鍛冶ギルドで購入する事も出来るが、折角なら自分で採掘して加工したい。


「おっと、どうせなら冒険者ギルドで依頼を確認してみるか、リアルで朝方だしいい依頼が残ってるかも知れないしな。」


 冒険者ギルドはプレイヤーやNPCの冒険者で賑わっていた。期待できないかなと考えながら依頼を確認する。


・RankE 『ブラックウルフの討伐』 報酬:500G ※詳細はカウンターへ


「始めて見る依頼だな。アプリさんに聞いてみよう。」


「あ、ハントさん。その依頼を受けるんですか?」


「ええ、そのつもりなんですが詳細を教えて頂けますか?」


 アプリは少し考えるそぶりを見せたが教えてくれた。


「実はグリーン森林でウルフの上位種であるブラックウルフが確認されたんです。RankEのパーティー向けの依頼だったんですが、受ける事は可能です。但し、無理はしないで下さいね?ブラックウルフはRankEの中でも上位に位置するモンスターで普通のウルフよりも高い防御力と素早い動きで襲ってくる危険なモンスターなんですから。」


「大丈夫ですよ、無理だと思ったらすぐに逃げますから。それでは受けますのでお願いします。」


「はい、こちらは討伐出来なくても失敗扱いにはなりませんので戻って来たらギルドに報告へ来て下さいね。」


 他に目ぼしい依頼はなかったのでブラックウルフの討伐だけ受けて森へ向かう。グリーン草原は適正Lvを超えた為、無駄な戦闘を避けて真っ直ぐにグリーン森林へと入った。


「お、『毒草』発見。お、あっちには『シビレタケ』があるじゃないか!」


 人が少ないのか、入って直ぐに採取ポイントを発見した。採取ポイントは誰かが取ると一定時間経過しないと発生しないのだ。タイミングが良かっただけかもしれないが今日はいい事がありそうだ。

 毒草は毒薬の材料に、シビレタケは麻痺毒の材料になる。そして毒は錬金術によって薬になる。今後の備えと金策の為に一通りの薬は作っておかなければならない。


「そろそろ木材もちゃんとしたのを集めておくか。丁度この辺りは『樫の木』が多いみたいだし、今のスキルで加工するには丁度いいだろう。」


 木材や薬の素材を採取しながら更に奥へと進む。道中はしっかりと気配察知が仕事をしてくれるのでモンスターに不意を突かれる事はない。むしろこちらが不意打ちで倒している。


「お、<弓術>のLvが上がって新しいアクション覚えてるな。」


・『ムービングショット』・・・思い描いた通りに矢を射る事が出来る。


「プラス補正は付かないみたいだけど、なかなか使いやすそうなアクションだな。」


 丁度ウルフを発見したので早速新しいアクションを試してみる。


「手前の木を避けて頭上から射抜くイメージで・・・『ムービングショット』!」


 矢はイメージ通り手前の木を避けて浮き上がり、ウルフの頭上から頭を撃ち抜いた。使い慣れればかなり使い勝手がいいアクションになるのは間違いない。

 あまり複雑な動きはイメージが難しいし、威力の減衰もありそうなので、その辺りを今のうちに見極めておこう。


「う~ん。威力にプラス補正がなくても使えるな。障害物をある程度避けれるようになったのは大きなメリットだ。」


 今までは弓の性質上、射線を確保する必要があった。しかしムービングショットがあればある程度は融通が効くし、弓での戦闘の幅が広がる。


<<条件を満たした為、称号<孤軍奮闘>を獲得しました。>>


・孤軍奮闘・・・ソロでモンスターを1000体討伐した者に与えられる称号。※ソロ時ステータスALL+5


「お、なんだか良さそうなスキルを覚えたぞ!」


 どうやらすでに1000体のモンスターを倒したらしい。これは嬉しい称号だ。私は基本的にソロでしか活動する予定がないのでメリットしかない。

 気が付けば昼を回っており、ギルドクエストもかなりの数を稼いでいた。それに目的だったウルフの毛皮もかなりの数集まっていた。


「新しいアクションに熱中しすぎて昼飯食べるのすっかり忘れてたな・・・。」


 まぁ、たまにはいいかと思いそのままプレイを続行する事にした。なによりブラックウルフと出会っていないのでここで帰るという選択肢は無かった。

 その後もスキルやアクションを試しつつ、モンスターを狩っていく。そして森のかなり深い場所でやっとブラックウルフに出会うことが出来た。他のモンスたーよりも放つ気配が強かったので離れた場所からでも察知する事が出来た。

 隠密を使い、慎重に距離を詰める。まだ向こうには察知されていない。


「この距離なら当たる。ここはなるべく威力が高いストレートショットでいこう。」


 使えるスキルとアクションを全て使い、弓を構えてストレートショットを放つ。銅の矢を作っていなかったので木の矢だが仕方ないだろう、出来るだけHPを削って欲しい。

 矢は空気を切り裂き、凄まじいスピードでブラックウルフに迫る。不意打ちの効果でクリティカルが発生したようだ。ブラックウルフのHPは8割以上削れている。


「よし、これならいける!」


 一撃で倒れなかったのはしょうがないが、これだけ削っていればあと一発で倒せるだろう。


「止めだ、『ストレートショット』!」


 着弾と同時にブラックウルフが吠える。二発目のストレートショットがブラックウルフの頭を射抜き、ドロップアイテムを残して消滅した。しかし、今の遠吠えはまずい。


「くそ、やっぱり仲間を呼んだのか!」


 気配察知にウルフらしき反応が3つ、距離があるので対処は可能かもしれないがすでにターゲットされているのはいい状況ではない。

 まず一番近くにいるウルフへ向けてムービングショットを放つ、鷹の目の効果もあって、木を避けて的確に死角から頭を射抜く。


「あと2匹。」


 気配察知と鷹の目でしっかりと補足して、確実に当たるタイミングでムービングショットを放つ。ウルフがこちらを感知していたとしても死角から飛んでくる矢を避ける事は出来ない。


「ラスト!」


 すぐ側まで迫っているが落ち着いてストレートショットで眉間を射抜く。消滅したのを確認してからドロップの回収に向かう。


「ふぅ、いつの間にかLvも上がってるしスキルLvも上がってるな。」


 ブラックウルフは毛皮を3枚、牙を2本残していた。これで装備もちょっとだけいいのが作れそうだ。


「疲れた!取り合えずまっすぐ街に戻ってログアウトしよう。」


 スキルを駆使して真っ直ぐ街へ戻り、もろもろの確認は後回しにしてログアウトした。時間的に中途半端だがすこし休憩して買い物に行ってゆっくりお風呂に入ってログインすれば丁度いい時間になるだろう。




お読み頂きありがとうございます。本日分はこれで終了です。

沢山の評価とブックマーク、感想ありがとうございます。


ハント

レンジャーLv.8

HP170/170

MP55/55

STR8(+5)

VIT8(+5)

DEX19+1(+5)

AGI19+1(+5)

INT8(+5)

MND8(+5)

LUK10(+5)

ステータスポイント:6

スキルポイント:8

冒険者ギルドランクE:0/30

<<スキル>>

<弓術>Lv.6<遠距離攻撃力上昇>Lv.5<鍛冶>Lv.1<木工>Lv.3<錬金術>Lv.2<料理>Lv.1<鷹の目>Lv.4<夜目>Lv.3<隠密>Lv.4<ステータス鑑定>Lv.3<アイテム鑑定>Lv.4<気配察知>Lv.5<採取>Lv.3<ダッシュ>LV.2<跳躍>Lv.1<不意打ち>Lv.2

<<称号>>

『孤軍奮闘』

<<装備>>

武器・・・初心者の短剣・初心者の弓

頭・・・なし

胴・・・冒険者の服

手・・・なし

脚・・・冒険者のズボン

足・・・冒険者のブーツ

装飾品・・・レンジャーリング

<<所持金>>

3,100G


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