紹介2
読んで頂けたら光栄です(>_<)
僕は亜紀さんと彰陽のお店が仕込み時間になるまで
買い物に出かけていた。
亜紀さんが使うためのノートの予備とボールペンを買い
彰陽の店が仕込み時間になってから
亜紀さんは人見知りなのか僕の後ろに隠れて店に入った。
店のカウンターには駒井先輩となぜか橘部長も居た。
カウンターの奥に彰陽。
「遅いよ、藤倉くん!」
駒井先輩は手を振ってきた。
「やぁ悠、遅いぞ」
橘部長はコーヒーカップを持ちながら
「遅いぞ、悠二!」
彰陽は皿を拭きながら
みんなバラバラだな。
「時間丁度でしょ」
僕は愛想笑いで答える
「藤倉くんにもお土産あるよ!」
「君の選ぶの大変だったんだぞ」
「俺は先にお土産もらったけど、びっくりするぞ」
なんか三人ともテンション高い
僕はそんなことを思ってしまう。
すると駒井先輩はいつの間にか僕の後ろに隠れていた
亜紀さんに絡んでいた。
「可愛い!!ねぇ名前なんて言うの?」
「...」
「ちょっと駒井先輩」
その時、皿が割れる音が聞こえた
音のした方を見ると
「...霧崎」
彰陽が驚いて皿を落としたらしい。
無理もない。
望月 亜紀はどこから見ても霧崎 亜美そっくりなのだから。
「それは違うぞ彰陽、この人は望月 亜紀さんだ」
「そうだよな、霧崎はもうこの世にいないだったな」
僕は彰陽の言葉を聞いて
寂しい気持ちになった。
そう霧崎亜美はもうこの世にはいないんだ。
僕と彰陽の話を聞いて、空気が少し重くなる。
すると駒井先輩が口を開いた。
「亜紀ちゃんだっけ?なんでさっきから喋らないの?」
亜紀さんはノートに書き始めた。
僕は説明しようとしたがやめた。
少しして亜紀さんはみんなに見えるようにノートを見せた
「すいません。私は喋ることが出来ないと言うか喋りたくても声が出ないんです。
皆さんと楽しくお喋りしたいんですが。本当にすいません。」
その文字が書いたノートを見たみんなはまた空気が重くなる。
亜紀さんも申し訳ない顔をしている。
「亜紀さん大丈夫です。」
気付かないうちに口に出ていた。
みんな僕の方を見てくる。
「一昨日と昨日、僕は亜紀さんと楽しくお喋りできました。
ノートを使ってでも口ぱくでもかまいません
声が出なくても伝えようとする意思が大切だと思います
亜紀さんはちゃんと伝えようとしてくれているじゃないですか
だから亜紀さん、大丈夫ですよ」
僕はまた口に出していた。
するとくすくすと笑い声が聞こえた。
笑い声の方に目をやると
「悠二悪い!
思わず笑っちまった!お前が何も考えずに何かを言っているのを久々に見たわ」
するとつられて駒井先輩と橘部長が口を開く。
「初めて藤倉くんが感情的になっているのを見たよ!」
「私も悠が初めて感情的になっているのを見た」
僕は感情的になっていたのか
自分でもびっくりだ。
僕が恥ずかしがっていたら
また亜紀さんがみんなに見えるようにノートを見せている
「悠二さんもそんな顔するんですね」
亜紀さんは笑っていた。
読んで頂きありがとうございますm(__)m