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ばくは、やっと みつけた わるい夢を ぱくぱく たべながら、
道のよこに ひろがる キャベツ畑に 入っていきました。
ごろごろ ころがっている キャベツを じょうずに よけて 歩いていくと、
ついに 黒い もくもくが おおきな キャベツから 出てきているのを 見つけました。
さいしょは キャベツが わるい夢を みているのか と思いましたが、どうやら ちがうようです。
ばくは 黒い もくもくの かたまりを ごくんと のみこみながら、キャベツを のぞきこみました。
すると、キャベツの 葉っぱの かげで、
1ぴきの かたつむりが しくしく 泣きながら ねていました。
どうやら わるい夢を みていたのは この かたつむりの ようです。
かたつむりの からの 中から、黒い もくもくが むくむくと わき出ています。
ばくは えんりょせずに、かたつむりの わるい夢を どんどん たべました。
でも、ばくが たべても たべても 黒い もくもくは へりません。
かわいそうな かたつむりは、夜の間 ずっと、からの中に とじこもって、わるい夢を 見つづけていたのです。
ばくは とうとう おなかいっぱいに なってしまいました。