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須々木さんの告白物語

作者: 豚方神起

須々木さんはどこにでもいるよーな女の子です。

須々木さんは中学一年生のときに

「好きです」

と手紙で吉川さんに気持ちを伝えました。

ですが返事はかえってこなく月日だけが過ぎていきました。

二年生になっても吉川さんへの気持ちは変わりません。

ある日、須々木さんはクリスマスまでに返事を聞こうと決心します。

そして、12月17日の昼休みに決行すると心に決めました。

ですが、やはりその日になっても意気地のない須々木さんは3組の前でウジウジしていました。

そんな須々木さんを見て、渡部さんと樹村さんが作戦を開始しました。

なんと、吉川さんに

「3組の前に行ってー。」

的なことを伝えたのです。

須々木さんはそんなことは知らずに3組の前で

「どうしようかな・・・」

と思っていました。

すると、須々木さんの目の前を吉川さんがスキップしていきました。

ビックリした須々木さんの視界には、渡部さんと樹村さんのガッツポーズが映りました。

「お前らやってくれたな・・・。でも、サンキュー!!」

と須々木さんは思いました。

吉川さんは

「3組の前にきたよー」

と渡部さんと樹村さんに言いながら再び歩いてきました。

須々木さんは覚悟を決め

「あのさぁー!!」

と言いながら吉川さんの裾を引っ張りました。

「なにぃー??」

と吉川さんは言いました。

「うち吉川に告ったじゃん?」

須々木さんはがんばって言います。

「んー。」

と吉川さん。

「その返事ほしいんだけど・・・」

泣きそうな須々木さん。

吉川さんは

「はずかしー照れるー」

を連発しながら、1組のほうの水道に歩き始めました。

須々木さんも照れながらその後をついていきました。

廊下にいた女子が

「え?告白??キャー!!」

と騒いでいましたが無視します。

吉川さんは水を飲んでいます。

須々木さんがふと見ると、樹村さんがニヤニヤと物陰からこっちを見ています。

須々木さんははずかしかったので、

「あっち行け」

と手でジェスチャーしました。

樹村さんは引っ込みます。

吉川さんのほうを須々木さんが向くと、吉川さんはジッーと須々木さんを見ていました。

死にそうになった須々木さんは水道の前を走り回りました。

「やっべ、はずかしー」

と吉川さんはまた言いました。

「うちもはずかしいですっ!!」

と須々木さんは走り回りながら叫びます。

笑いながら

「とりあえず走り回るの止めて?」

と吉川さんは言いました。

「はい・・・」

須々木さんは走り回るのを止めた代わりに、今度は壁に頭を押し付けました。

しばし沈黙。

「えーとっ、返事ってどう返事すればいいの?どういう風に?」

と吉川さん。

須々木さんは吉川さんの顔のほうを向きましたが直視できません。

吉川さんからの質問への戸惑いとはずかしさのあまり、須々木さんはうつむきました。

須々木さんは心臓が爆発しそうでした。

「えー、そんな顔しないでー。」

須々木さんが泣きそうだったため吉川さんは言いました。

「はい・・・」

須々木さんは引きつった笑顔を見せます。

「で、どう返事したらいいの?」

吉川さんが再び質問。

須々木さんは覚悟を決めて言いました。

「付き合うか、付き合わないかでお願いします!」

「えー、えー、えー。」

吉川さんはじらします。

須々木さんは黙って返事を待ちます。

「じゃあ・・・」

吉川さんがゆっくりと話し始めます。

「付き合わないでー、友達でいましょう・・・。」

「はい。」

須々木さんは何となく予想していたので、冷静に受け止めました。

「えっーとー、じゃあ友達でよろしくお願いします。」

須々木さんは勇気を出して言いました。

悲しみを紛らわすためのオーバーな手振りつきです。

「はい。お願いされました。」

吉川さんも身振り手振りをつけ返事をします。

「じゃあ、さよならっ!」

須々木さんは逃げるように言いました。

「さよならっ!」

という吉川さんの返事を背中で聞き、須々木さんは1組に走りこみました。

そして須々木さんは、

「あーあ、ふられちゃったよー」

と思いましたとさ。

まぁ、あまり深く考えないでやってください・・・。

あの頃はまだ若かったんですよー・・・。

よろしければ、感想のほうもお願いします。

読んでくれてありがとうございましたっ!!


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― 新着の感想 ―
[一言] ………笑うしかありませんでした。
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