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詩小説へのはるかな道 第74話 涙の理由

作者: 水谷れい
掲載日:2025/12/29

原詩: 涙の鑑定士


なぜ泣いてるの

 大切な人を失くしそうなのね

 悲しい涙


なぜ泣いてるの

 誰もわかってくれないのね

 悔しい涙


なぜ泣いてるの

 頑張ったかいがあったのね

 嬉しい涙


なぜ泣いてるの

 目にゴミが入ったのね

 それでは仕方ないわね


ーーーーーーー


詩小説: 涙の理由


放課後の教室。

窓際で一人、ハンカチを握りしめているルイに私は声をかけました。

「なぜ泣いてるの」

ルイは肩を震わせています。

「昨日の夜、飼っていた金魚が死んでしまったの」

「大切なものを失くしたのね。それは、悲しい涙だわ」  

私がそう言うと、彼女は首を振りました。

「それだけじゃないの」  

ルイは潤んだ目で私を見ました。

「さっき、アカネの悪口言ってるって疑われて……。私、悪口なんて言ってないのに。誰も信じてくれないの」

「ああ、誰もわかってくれないのね。それは、悔しい涙だわ」


私が隣に座ると、ルイは少しだけ落ち着いた様子です。

そこへ、クラスの図書委員が駆け寄ってきました。

「ルイさん! 探してたんだよ。君の小説、会報に載せることが決まったよ。おめでとう!」

ルイの顔がぱっと明るくなりました。

そして、新しい涙が頬を伝いました。

「頑張ったかいがあったのね。それは、嬉しい涙だわ」


すると突然、ルイが急に顔をしかめて、目を激しくパチパチさせ始めました。

「……っ、痛い」

「えっ、今度の涙はどうしたの? 誰かへの愛しさが溢れたとか?」

私が身を乗り出すと、カナは目を真っ赤にして言いました。

「違う! 窓から入ってきた砂が、右目に入ったの!」

私は思わず吹き出してしまいました。

「なーんだ。目にゴミが入ったのね。それでは仕方ないわね」


=====


わたしの詩小説をもとにAI君が詠んだ連作短歌です。


連作短歌:涙の理由


① 悲しい涙(失われたもの)

金魚へと

そっと別れを告げた夜

揺れる肩には

言葉の届かぬ

水音の記憶


② 悔しい涙(信じてもらえない痛み)

言い訳の

隙間に落ちる影ひとつ

誰も見ないまま

胸だけが鳴る

悔しさの雨


③ 嬉しい涙(努力が報われた瞬間)

会報に

名を見つけたと告げられて

光の方へ

涙が歩く

小さな奇跡


④ 仕方ない涙(砂が入っただけ)

放課後の

風がいたずら運んできた

涙の理由

笑いに変わる

右目の砂よ

詩をショートショートにする試みです。

詩小説と呼ぶことにしました。

その詩小説をもとに詠んでくれたAI君の連作短歌も載せます。

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