第七艦隊の航路
アイルランド北部、ベルファスト.ラフ、第7艦隊旗艦 大和、甲板にて
[いやーいい景色だな]
[そうですね、霧さえ無ければ最高だったんですけどね…]
口からタバコを離し、白い煙をはいた後
[そうだよな、これから東京まで海を眺めないと行けないのに、出航前の景色が霧に囲まれた町なんて]
タバコを離し、白い煙を吐きながら
[グチグチ言っても仕方ないでしょう?今はこの光景を目に焼き付けないと]
[あぁ…どうせなら首都ベルリンを目に焼き付けたかったんだけどな…]
[やめろよ、こっちまで悲しくなるだろ?]
白い所がなくなったタバコを袋に入れながら
[そろそろタバコをやめないか?]
[やだよ、タバコがなかったら娯楽が無くなるだろ!]
[ゲームとかの趣味を見つければいいじゃないか]
ほとんど無くなったタバコを袋にいれ、帽子を被りながら
[やった事あるがあんまり好きじゃない、それよりそろそろ対空砲を整備したほうが良いんじゃないか?]
[そうだな、速くしないと揺れながら整備する事になるしな]
数時間後、北アイルランド、海軍参謀本部
ほとんど誰も居ない作戦室で、ある人達が会話をしていた
[ほんとに1日延期するのですか?]
[あぁ、この霧で航行は危険だしな]
[司令官、ですが我々にはGPSやレーダー、無線などがあります、迷ったり座礁などはほとんど無いと思います、それより予定に遅れる方が不味いと思います]
[あれ?伝えて無かったか?この霧のせいか知らないがGPSやレーダーなんかが使えないんだよ、更にこの島の外と無線も通じないんだよ]
部下と思われる男が驚き、帽子を落とした。
[な!?それは緊急事態ではないですか!]
[まあまあ落ち着け、帽子が落ちてるぞ]
男がそれに気付き、帽子を拾っいながら。
[七瀬司令官、前々から思っていましたが、落ち着き過ぎでは?本国とも通信できないのでしょう?]
[安心しろ、今の風向きでは明日6時頃には霧は無くなっている、それよりなぜか最新鋭の無線が霧、もしくは別の何かに阻まれて機械が使えない事のほうが問題だ]
[そ、そうですね、焦りすぎました]
[英樹副司令、君は慌てすぎだ、何があっても冷静に物事を判断しなければ、それに明日は7時に出航だ、体を休めるのも仕事だぞ?]
[そうですね、それと念の為、航路を確認しても?]
[航路か?航路は出航後、大西洋を超えワシントンDCで補給後、パナマ運河を通り、サンフランシスコにて補給を受け、そのまま東京に行く]
[そうですか、ありがとうございます、それでは失礼しました。]
英樹がドアを閉めたあと、七瀬は椅子にもたれ掛かり、ヘッドホンを付け、音楽を流した。