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最後の恋  作者: Rii❁
3/3

お待たせしました

個人的にみくりちゃんの名前を気に入ってます♡

翌日、その翌日も、1ヶ月ほど信川さんは学校、屋上にもきてなかった。

「どうしたんだろう…」

ぼそっと呟いた時、真っ白な肌の彼女が車椅子できた。

「理希。ごめんなさい。もう私、ここには来れない。」

「信川さん、それはどういうこと?」

戸惑いつつ僕は尋ねる。

「死ぬってことよ。」

軽く言った彼女に絶望した。

「希望を、信川さんは、いや、みくりさんは捨てるの?」

「えぇ。そうよ。」

「会った時の、あの時のみくりさんじゃ、ない。」

「それは当たり前よ。人は変わるのよ。未来は変わらないけど人は変わって。そりゃ余命なんて告げられれば当たり前でしょう?理希くんだってそうなるわよ。」

突き放すような言い方に僕は反発してしまった。怖かった。会ってたったの2ヶ月。その中でも会えたのは3日。そう、僕は恋したようだ。このみくりさんに。


「余命、何年?」

「5年。」

落ち着いて話した僕に苛立つようにみくりさんは答える。まだ答えてくれるだけマシだ。


「私ね、手術したの。CCUにもあと3年後には入ることになるだろうし、。」

「みくりさん、いや、みくり。僕にその、、お前を、お前の最後をくれ。一緒に過ごそう。みくりのことだけを考えて過ごす。頼むから。」

「誰が私を愛してくれる?こんな惨めな私の体を。傷ついた私の体を。余命も決まってて。不治の病の私を。誰が。誰がよ。」


「まて、みくり。不治の病ってなんだよ。」

「私、病気が治らないの。2度と。絶対に死ななければならないの。それは、理希が大人になって、魚屋つぐのと一緒。」

「それは僕が決めたこと。みくりさんは死ぬことを選んだの?そんなのやめてよ。僕と一緒に…」

「黙っててよっ。私の人生、自分で決められないんだから。」

叫んだ時、げほっ、げほっと彼女は苦しそうに血を吐いていた。

「みくり!」

その途端、みくりはガクンと右側に。車椅子は倒れ、みくりは意識を失い、頭からは血が出ていた。


救急車の音がして気がついたら病院だった。みくりを助けたいあまりに。

「理希。私もう、無理だよ。」

意識が戻ったみくりはそう言った。

きっと明日は波乱になるであろう。

僕は理希。いやぁ、本当にみくりが助かって良かったよ。

恋しちゃったなんて恥ずかしくて誰にも言えないな。

もうみくりは子供を産めないかもしれないって泣いていた。怖い。僕も怖い。

一緒に怖がってみくりのそばにいてあげようと思う。辛くならないように、みくりがいけるところまで、僕は見守っていたい。

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