2部 うちらが行くよ!何処までも♪1
よろしくお願いします。
1話 6年後の2人
「サラ姉!だから吹っ飛ばしちゃダメって言ったじゃん!」
逃げる2人、後ろには崩落する洞窟。
「だって、あの方達私の事を脳筋てバカにしたんですよ!」
「いや、そんな事するから言われるんだよ、はぁまたお宝埋まっちゃった。」
サラとボルティは盗賊のアジトを強襲した。
ボルティの下調べで中には手配中の盗賊しなかった。
「デッドオアアライブ!ステキな響きですわね♪」
サラのうっとりした顔にボルティは、
「付き合わされる身にもなってよ、毎回相手と対峙して相手の拠点(洞穴)で炎系や爆発系の魔法ぶっ放して。
死んじゃうよ!そのうち!うちらが!」
「興奮しないで下さいよ、最後片言でしたわよ?
あの方達が私の事バカにしなければこんな事にはならないのですよ。」
諦めたボルティは、サラと洞窟に戻る。
魔法で瓦礫やら退かして盗賊の死体を収納して奥に向かう。
「中まで崩れなくて良かった♪」
奥の方にあるお宝を回収してふと横を見ると人が入れる位の通路があった。
宝の影で見落としていた横穴、ボルティが中に入って行くと捕らわれていた人がいた。
「もしもーし大丈夫ですかー?」
ボルティの声に女の人が生気の無い顔を向ける。
ボルティは彼女に治癒魔法をかけて体調を調えて眠りにつかせる。
「サラ姉!人がいた!このまま外にテレポートするから。」
「危なかったー、もう少しでサラ姉犯罪者だよ!」
「あなたが盗賊以外誰もいないって言ったんじゃないですか!私は無実ですわ!
と言いますか、此方の方はどなたかしら?」
14才の女の人で、金髪でロングなお姫様ヘア。
優しそうな顔立ちで、でも儚げな表情をしている。
ボルティが女の人を起こして、様子を見る。
「盗賊のアジトから出ましたよ、討伐したのでもう追ってきません。
故郷に送りましょうか?」
彼女はボウッとした顔で、下を向き呟く。
「私の国はもう無いのです、あの盗賊達に滅ぼされてしまったのです。」
目からツーっと涙が流れる。
サラとボルティは目を見合わせて、あのちんけな盗賊に国滅ぼせるか?と言うアイコンタクトを取り合った。
「今の話なんですが、あの盗賊達がですか?国を滅ぼしたのですか?」
「はい、私の目の前で、父・国王と母・王妃を。
国王も王妃も殺され城中焼かれて。」
泣き始めた彼女はもしやと、
「あなたは王女様なのですか?」
「はい、私はおそらくこの付近にあった小国ダンディール国王女、ディア・トレモロ・ダンディールです。
助けていただいた事、感謝致します。」
再び目を合わせる2人
「ダンディールってギルドに盗賊討伐依頼を受けた国だよね?有ったよね国?」
ボルティのヒソヒソに
「そういえばアソコノお姫様、旅人と駆け落ちしたとか噂になってましたわよ?」
2人は王女様を見るとそこには居なくて、
「今の話しは本当なのですか?」
ドキンとして跳ね上がる2人。
ウオッ!背後とられるなんて、師匠見てたら殺されてるわ。(汗)
「本当ですが、一度話を整理しましょう!」
ボルティは、
「まず1つ目!
ディア王女が盗賊に捕らわれていた。
2つ目!
ダンディール国は滅びたと言うが国はありギルドから討伐依頼を受けた。
3つ目!
王女が旅人と駆け落ちしたと言う噂が流れている。
王女様は盗賊からこの後どうされるとか話されていましたか?」
ディアは少し俯き、
「悪いようにはしない、あの国はもうすぐ革命が起きる処を俺達が国を落とした。
後釜に市民から支持されている大臣があまりにも姫が不憫だから国から離れた処にある家に引き取ってひっそり暮らさせてあげたいと。」
「・・・ほらーっ!だから殺しちゃダメって言ったのに!」
「だってあの方達が脳筋て・脳筋て!」
「一人でも捕まえてれば大臣ギャフンだったのに!
あっ!大臣て名前と年は?」
「大臣はヴェンダと言い、年は48歳とか。」
「サラ姉!ロリコンだよ!ロリコン大臣だよ!」
「怖いですわー!34才差って、しかも相手14才。
そりゃ世間的にヤバイからそんな手を取るか?」
仕方なくボルティは、強行策に出ることにした。
「おそらくお姫様は催眠術で信じ込ませられていたと思うよ。
まず変装しよう!」
ボルティは収納から認識阻害のマスクとマントをディアに渡した。
3人はダンディールにテレポートをすると、
「本当に国が・城が無事ですわ!
よかっ・よかった。」
マスク越しにも喜びの涙がうかがえる。
「さて!城にこのまま行きましょうか!」
ボルティ達はギルドに寄らずにそのまま城に行く。
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