1部 世界がうちらを待っている♪6
前作の続きのようですが、1部だけです。これで1部が終わります。
2部からはサラとボルティふたりの冒険譚が始まります。
1部での主人公達の自己紹介編が、分かり辛かったらごめんなさい。
では、よろしくお願いします。
あっ!不定期更新です!ヨロシクデス。
「あっ、師匠ぉだめっ・・・、」
ばたんきゅー
ボルティは魔力切れになって倒れた。
「トウカ・・・魔力セーブ教えてないのか?限界まで使うなんて、」
ユンナの言葉に、
「魔力と魔力量の底上げしか考えてなくてテヘッ!」
「イヤイヤ、テヘッ!じゃなくてちゃんと教えなよ。
てか、6才の子に“あっ、師匠ぉだめっ・・・、“なんてセリフ植え付けてないですよね?」
ジト目のユンナにノーノーノーなトウカ。
ちょっと目を逸らしていたのが気になるところか?
「まさかこの年でこんな目に遭わせると思わなくてね、ましてや魔法なんて今朝まで使えなかったからあたしの魔力制御で全部引き出す特訓してたし。」
ボルティはギフトにスキル・魔法を全て封印された為、肉体・精神の修行とトウカの魔力制御による魔力解放の魔力と魔力量の底上げ修業をしていた。
「マジで?鬼がいる!いたいけな子にその所業?まさに鬼師匠!!」
「鬼言うな!(泣)可愛い弟子の為に心を鬼にして・・・あ!鬼か?」
わけわからんちんになったトウカ、ユンナに言われてボルティをお姫様抱っこして(男の子だけどね!)城壁前にテレポート。
城壁前では、たどり着いたモンスターをあらかた狩り終わっていた。
魔剣士隊長のガイルがトウカのもとに来て、
「ご無事で何より、シバルリィ様とミア様も戻られております。
ボルティは魔力切れですか?」
ガイルはやれやれな顔で見ていた。
「まだ自身の魔力量を把握してないんだよ。
とりあえずボルティだけの狩ったモンスターを持ってきた。」
トウカは収納からボルティが倒したモンスター・10山を出した。
唖然とするガイル、正気に戻り
「なんですか?この量は!
これをボルティが?」
モンスター山・トウカ・モンスター山・ボルティとキョロキョロするガイル。
「あたしの分は野晒しだ。
こちらはもう手薄にしていいだろう?
素材痛む前に手分けして取っといで、収納持ちには傷み易い高価なモンスターをしまうように。
どうでも良いのと解体後のは纏めて燃やしなよ。
皆の特別給はここからでるから確り取って、残留モンスターに殺られないように四人パーティーでね!」
トウカはそこから離れてボルティの部屋に行き、ベッドに寝かせる。
「お前にこの国に居て貰いたいが、お前にはこの国は小さすぎるかな?
そのうちあたしをおいていっちゃうんだろうなぁ。」
我が子を慈しむかのようにボルティを見る。
部屋にユンナ・シバルリィ・ミアが入ってくる。
トウカが3人に“子供作ろっか?“と言う。
2人は各々壁見たり上見たりキョロキョロ
顔赤くしてたが、ミアは、
「私の体は作り物で子を作れないので行為だけで、うーん、根性で頑張ってみますか??やってみましょう。」
とボソッと言う。
トウカはドギマギしながら謝っていた。
ボルティが起きるのに丸一日かかった。
魔力切れなだけだったが、疲れも貯まっていたのだろう。
着き添いの女官が着替えてそのまま待つように言い、トウカを呼びに行く。
ボルティはやって来たトウカに
「師匠、はらへった。」
と言い、笑いながらお前の罰は飯を少しの間我慢することだとトウカに言われた。
ボルティはぶー!と言いながらトウカにつれられて街の広場に行く。
豪華絢爛なパーティーが待っていた。
国全体でモンスタースタンピード討伐完了の宴を中央広場で開いている。
広場の仮設ステージで国王のモルゲレーテ王が、
「皆、よくやってくれた。
皆に被害無く、兵にも負傷者なし!
討伐モンスターの素材も豊富に取れた。
そしてボルティよ此方に。」
呼ばれたボルティはトウカに付き添われて王のいる壇上に上がった。
「ボルティよ、街中で女の子を保護し姉を城外に助けに行く!
それは善行だが己の力量に超えている処は大人に頼むようにな。
しかしその後己の力を開花させ、
オードリー・ハソン・フォード姫と共にモンスターを多数狩ったことには敬意を評したい。
よって、ボルティにオードリー・ハソン・フォード姫のナイト・・・ボルティはまだ馬には乗れんな?
よし!バロネットに任ずる、この場では作法は不要だ。
まだ幼いので後見人オードリー・ハソン・フォード姫を任ずる、頼んだぞ。」
トウカはあちゃー、伯父様はまた無理な事をと思いながらも恭しく礼をして壇上から降りる。
ボルティは何が何やら的な顔だったので後で説明するからと言う。
魔術師部隊予備軍の子達の席に行くと、お疲れ様バロネットと冷やかされていた。
皆意味が分からないんだろう、ボルティも?な顔をしている。
「姫様・ボルティ様」
呼び掛けられ振り向くと、助けに行った姉妹がいた。
「この度は妹共々お救いいただきありがとうございます。」
「お兄ちゃんありがとうごじゃいます。」
ボルティは照れながらいやいや、良かったね!と言っていた。
「今回みたいなことは滅多に無いと思うけど、無事で良かったよ。」
とトウカがいい、その姉妹に親いないんでしょ?魔導士部隊にこない?
と言った。
「良いんですか?わたし魔力あるかどうか?」
「なかったら他にもやれること学んでもらうし、必ず部隊に入らなくても良い。
人材育成なのよ、それに妹ちゃんも見て上げられるし?どう?」
そう言われた姉妹はお願いしますと言った。
「私がイリスで妹がマリスです。」
「よろしくね、イリス・マリス。」
トウカに頭をパッカーンとはたかれたボルティ。
「イリスさんだ!目上の人にはちゃんとさん付け!」
「頭をさすりながらイリスさん、よろしくお願いします。」
と言い直した。
その後、
「鬼なのはトウカ師匠だけだから。」
とイリスに耳打ちすると、トウカの靴がボルティに飛んでくる。
ボルティは靴をキャッチしてトウカとの追いかけっこが始まる。
「姫と準男爵が追いかけっこって、この国大丈夫かしら?」
ユンナ先生の一言に子供達は、
「いつも通りだよ。」
「平和だよ。」
「ユンナ先生便りだよ。」
「ユンナ先生はデレた時ヤバイよ。」
「最後の誰だ!」
ここでも追いかけっこが始まる。
今日は無礼講。
楽しい宴は遅くまで続いた。
読んでいただきありがとうございます。