1部 世界がうちらを待っている♪2
基本不定期です。
よろしくお願いします。
※ サブタイトルと話数を改良しました。
2話 強襲
時は戻りディムンドの湖側、湖面を眺めて手を入れて遊ぶサラに後ろから見守るエカテリーナ。
森の右端から走って来る者が三人、各々剣を手に持ち此方を狙ってくる。
「エカテリーナ様・サラ様お下がり下さい!」
護衛騎士のマーナとゼアスが二人の前に立つ!
「マーナはお二方を!私が相手をする。」
ライトアーマーに双剣のゼアス(21才170cm細身で碧髪ポニテ・黄色の肌・碧眼狐目)は斬りかかって来る三人に対峙する。
同じくライトアーマーに片手剣のマーナ(19才163cm中肉中背で赤髪パーマのセミロング・黄色の肌に茶眼)は二人を護りながら逃げ易い様に湖畔から徐々に離れる。
あまりゼアスと離れると三人が広がって攻めるだろう。
ゼアスの足止めが無駄になる、連携し易そうな位置に留まるのがベストと考えたようだ。
敵の三人はゼアスに向かって1列に突っ込んでくる。
一人目が右に抜けながら剣を横に薙ぐ、ゼアスは左の剣で打ち払い右の剣で男の腹を斬る。
一人目は倒せたようだが、残る二人はゼアスに向かって左右から仕掛ける、ゼアスの左から袈裟斬りがくるとそれをそれを左の剣で受ける。
次の瞬間・右の男がゼアスの視界から消えたと思ったら倒れ込んでの足払いを仕掛けられた。
「しまった!」
ゼアスは倒れた状態で相手からしゃがみこんでのあびせ蹴りを額に貰い脳震盪をおこし戦闘不能になる。
そのままゼアスを放置した二人はマーナに向かう、マーナはエカテリーナとサラを後に逃がして前に出る。
マーナはエカテリーナ達と目の前の敵の直線上に立ち、なんとか逃がす時間を稼ごうとするが、一人の相手で手一杯になる。
もう一人がエカテリーナを人質に取ろうとするが、エカテリーナが屈んで守ろうとしたサラの心臓付近を右横から貫いてしまった。
「逃走中に無用な殺しはしたくなかったのだがな。」
その男の淡々とした口調、エカテリーナの耳には入らず目の前には口から血を吐き出し、体に刺さった刃からは血が滴り落ちて剣を抜くと血が溢れだした。
「いやぁー・サラ!サラ!」
狂ったようにサラにしがみつくエカテリーナ、そこにやっと辿り着いたフォンテッド。
鬼の形相で敵に斬りつけるフォンテッドだが、相手もなかなかの手練れ。
硬直状態になる。
サラにしがみつくエカテリーナ、もう心音も消えかけようとしたその時。
ドクンッ!
サラの体が跳ね翠の光に包まれる。
エナテリーナはサラに包まれている優しい翠の光から離される?
見る間にサラの傷は修復される。
意識のないサラは、エカテリーナに近付き優しく抱き締めて魔法で眠らせた。
その後フォンテッドの処まで行くと、前に立ち自分を傷付けた相手の前に立つ。
「サラ退きなさい、母様のところにいなさい。」
フォンテッドがサラを退かそうとするが、サラは動かない。
それどころか、フォンテッドは金縛りのように固まり動けなくなってしまった。
「幼子よせっかく助かったのだから、どこぞに行け。
お前の様な者を斬る趣味はない。」
そんな敵の言葉も聞こえないかの様に前に進んでくる。
逃げろと叫ぶフォンテッド、しょうがなく斬りつけてくる敵。
サラは振り下ろされた剣を体を左に開いて躱すと、敵の剣を持つ腕を左手で掴み思いっきり沈みこみ相手の右足をスライディング。
さすがに倒れこんだ敵へ、掌を相手の背中に当てて魔力波を出して衝撃で意識を刈り取る。
サラの意識はまだ戻っておらず、その場に立ち尽くしている。
サラはマーナの相手にサンダースピアを放ち倒すと、ゼアスのもとに行き治療魔法をかける。
サラはフォンテッドの前に立ち、抱き着くと倒れた。
エカテリーナ・サラ・ゼアスは部屋に寝かされて、マーナも三人の付き添いを含め休んでいる。
騎馬兵が到着し、逗留している館周辺を警護
三個小隊到着し、湖から左右を回り込むように敵索敵を開始する。
エカテリーナが目を覚まし、ベッドに横たわるサラを見て急いで側に寄る。
命に別状無く、傷もないと聞き安堵する。
フォンテッドが様子を見に来てエカテリーナに泣いて抱きつかれる。
二人は我が子が元気に目覚めるのを祈っていた。
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