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31モフ目

あけましておめでとうございます。

そして長らくお待たせいたしました。

三が日は0:00と12:00に更新します。

 おばんでやす。

 これからアドネーのクラスチェンジでございます。


ジョロウグモ


ダイオウサソリ


 うん。糸が欲しいのにサソリにはいかないな。

 というわけでぽちっとな。


ジョロウグモ:アドネー Lv:1


 HP:28 up

 MP:18 up



 STR: 8 up

 VIT:29 up

 DEX:10 up

 AGI: 8 up

 INT: 8 up

 MIN: 8 up


スキル;糸(Ⅲ)new 罠 隠密 毒生成new 木登りnew


『糸(Ⅲ):(HP+VIT)の三乗mの糸を出せる』

 お。結構増えたな。えっと28+29で57.それの三乗だから185,193m……185km!?

かなり増えたな。必要なのが3600kmだから、20本、フルで用意してもらえば足りるわけか。よし。なんとかなりそうだな。そうなると、糸車と織機を用意しないといけないな。

 今日はとりあえず家に帰って寝よう。




 ぐっどもーにんぐ。

 さあ、今日は水着を作る日です。

「さて、マイスナ、アドネー」

すちゃっ

「しゅー」

「今日の主役はお前たちだ。糸車と織機を用意して来るから頑張って布を織ってほしい」

すちゃっ

「しゅー」

 さて、あの鍛冶と鉱山の街で手に入るかどうか。


「まいどっ」

「そりゃあね。いくらタンタルケイブが鍛冶と鉱山の街でも、住人の服を用意する必要はあるわけで」

 数は少なかったけど、それなりの糸車と織機を手に入れることができた。

「さて早速【拠点転移】」

 一瞬視界がぶれ、ログハウスの前に移動する。

 ログハウスの隅に設置した後は、マイスナとアドネーにまかせよう。

 僕は出来上がりを楽しみにしておく。うん。

 さ、レベル上げに行こう。メンバーは淡雪、トト、シンシナティ、プラムだ。


……休日に居場所のないお父さんってこんな感じなんだろうか。

 元気かなあ、父さん。アイロンとアイロン台抱えて山の上とか海底とかでヒャッハーしてるんだろうか。




「淡雪!ブレススタンバイ、カウント3、2、1、ファイア!」

 淡雪のブレスに耐えられずにモンスターの群れが一撃で消し飛ぶも、それは氷山の一角。

 今、僕らはいつぞやのイベントもかくやといったスライムの群れに囲まれている。一撃で一匹以上倒せているからなんとかなっているけど、このままじゃじりびんか。

「ぷう」

「ぶるるる」

 トトとシンシナティが肩で息をしている。プラムが簡易手当で癒そうとしているけど焼け石に水。僕のMPも尽きた。頑固親父の出汁入りMPポーションを飲みたいけど、取り出す暇がない。

「ふっ」

 アクアメタルの槍で一突き3匹。くっそ、焼け石に水にも足りんぞ。

「きゅい」

「ぷぅ」

「ぶるるるる」

「ぴぃ」

 なんだ?従魔たちがアイコンタクトを……って、うわ!

 いきなり淡雪に襟首を咥えられ、そして放り投げられた。落下地点にはシンシナティ。シンシナティの尻の上に頭がくる形でしがみつく。

「淡雪!いきなり何を……」

「きゅい!」

「ぶひひいぃぃん!」

 僕が言い終わる前にシンシナティが走り出す。進行方向にいるスライムは淡雪のブレスが消し飛ばし、道を作る。

「こらシンシナティ!止まれ!戻れ!」

 プレイヤーの命令に従う従魔であるところのシンシナティは、しかし僕の命令に従わず、そのまま走り続けた。

 やがて視界の隅に映るみんなのHPゲージが三本、0になった。

 ≪おめでとうございます。プレイヤーがレベルアップしました。任意のステータスに2ポイント割り振ってください。≫

 くそっ、めでたくない!


プレイヤー:毛皮丸 Lv:19 up


 HP:271 up

 MP:211 up



 STR:20  

 VIT:16

 DEX:18

 AGI:17 

 INT:16 up

 MIN:16 up


 ≪おめでとうございます。従魔:シンシナティ がレベルアップしました。任意のステータスに2ポイント割り振ってください。≫


ホワイトホース:シンシナティ Lv:4 up


 HP:245 up

 MP: 77 up



 STR:28 

 VIT:27 up

 DEX:14 

 AGI:37 

 INT:18 

 MIN:18 


 いくら召喚できなくなるだけとはいえ、無茶しすぎだ。

「ぶるるるる」

 わかってるさ。僕を守ってくれたのは。

 でも。

「シンシナティ」

「ぶるる」

「ペナルティー解除されたらみんなと一緒にお説教な」

「ぶる!?」

 ゲームの中とはいえ、大事な家族なんだから。

ぱしんっ

 さあ、頬がひりつくけど気分を切り替えよう。まだ頭がシンシナティの尻の上にあるし。これはあれか。匂いを堪能すべしと神が告げているんだな!?モフモフならすべてを愛し、堪能して見せよう。

 いざ!

 くんかくんかくんかくんかくんかくんかくんかくんかくんかくんかくんかくんかくんかくんかくんかくんかくんかくんかくんかくんかくんかくんかくんかくんかくんかくんかくんかくんかくんかくんかくんかくんかくんかくんかくんかくんかくんかくんかくんかくんかくんかくんかくんかくんかくんかくんかくんかくんかくんかくんかくんかくんかくんかくんかくんかくんかくんかくんかくんかくんかくんかくんかくんかくんかくんかくんかくんかくんかくんかくんかくんかくんかくんかくんかくんかくんかくんかくんかくんかくんかくんかくんかくんかくんかくんかくんかくんかくんかくんかくんかくんかくんかくんかくんかくんかくんかくんかくんかくんかくんかくんかくんかくんかくんかくんかくんかくんかくんかくんかくんかくんかくんかくんかくんかくんかくんかくんかくんかくんかくんかくんかくんかくんかくんかくんかくんかくんかくんかくんかくんかくんかくんかくんかくんかくんかくんかくんかくんかくんかくんか

「ぶるるるる!」

 いきなりシンシナティがはねて僕は飛ばされた。

 ちょっとやりすぎたかな。馬とはいっても女の子だもんね。割合として一割、くんか十四回くらい多かったかな。

「ふぎゅっ」

 地面に熱烈な抱擁と情熱的なキスを交わしてみた。

 あれ?

「ぶるるる?」

 いつまでたっても動かない僕がさすがに心配になったのか、シンシナティが鼻で押してくるも、僕は動かない。

「シンシナティ、何か走ってくる音がする。具体的にはあっち」

「ぶるるぶるるるる」

 シンシナティな鳴き声が、警戒の色を帯びたそれにかわる。

 まずいな。いろいろと回復していないぞ。

「シンシナティ、とりあえず様子見。まずそうなら全速力で逃げよう」

「ぶるるる」


 さて問題です。馬の体に粘液の頭、ヘビの尻尾を持ったこの生き物は何でしょうか。

 答え

 頭にアメーバがへばりついて、尻尾をスネークが咥えこんだまま蛇行しながら走るホースでした。

とうとう運営がクトゥルフ的なクリーチャーを繰り出してきたのかと思ったら、違ったようだ。まあ、どちらにしろSAN値にごりごりくるような見た目だけど。


スネーク オス

アクティブ テイム可

毒を持たないヘビ。鱗の模様は個体差が激しい。


 ふむ。アメーバもテイム可。ここは行ってみるか。ホースもテイムしてシンシナティとは別のクラスチェンジ狙うのもいいな。

「テイムするぞ。シンシナティ、並走頼む」

「ぶひひいぃぃん」

 鞍に手をかけ、一息に飛び乗る。

 あ、良い子のみんなは本物のお馬さんで真似してはいけないよ。ドラマなんかじゃ見た目かっこいいけど、馬に結構な負担を強いるからね。乗るときはちゃんと鐙に足をかけて、ワンクッションおきましょう。

 無王はシンシナティより遅いみたいだ。問題なく並走できる。そのまま速度を合わせて、向こうに飛び乗る。

 あ、良い子のみんなは以下略。

 とにかくテイムテイム。

 ホースとスネークは問題なくいけたな。さて、アメーバを、ってをい!

 アメーバがホースの首をつたってこっちに移動してきている。冗談じゃない。とりあえず降りて、って体が動かぬ!


毛皮丸:状態異常 麻痺


 っておい!いつの間に!っていうかどこから!

 ちょっ!アメーバが!アメーバが!足に!あ、腰に!ちょっ!オスケモ粘液プレイとか誰得だ!

 体がアメーバの粘液で糸引いて!てらてら光って!

 だめっ!そこだめっ!

 入ってきちゃ……

 あっ………




 ≪称号:痴態を晒しし者【粘液】 を獲得しました。≫




最後は生存競争もシミュレートされてますよ、というお話。

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