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30モフ目

大変お待たせいたしました

 はいさい。昨日は濡れ鼠になったのでドリーにくるまって寝ました。そろそろ夏とはいえ、川沿いで涼しいのでちょうどよかったです。

「さて、マップが全く分からないからな。移動、探索がメインか」

 ふむ。

 淡雪、トト、シンシナティ、アドネーで行こう。

「淡雪、空から街かなにか探せないか?」

「きゅっ」

 しばらく飛んで偵察してきた淡雪だけど、戻ってきたその頭は横に振られた。

「何も見えない、と」

 あれをやるか。

「これはとある巫女も行う、由緒正しいお作法です」

「ぶるるる」

「適当な木の枝を地面に立てて支えます」

「ぷう」

「そして叫びます」

 吸ってー吸ってー、はいそのままー。

「おっぴろげ~~~!!!」

「しゅー!?」

 倒れたのは南か。

「さて、行くか」

 まだ見ぬモフモフを探しに!


「着いたー!」

 道沿いに進むこと五日。ようやくのことで街を見つけた。

「ぷう」

「なんか煙いな」

 辺りの荷車には鉱石がたくさん積まれている。

「鍛冶の街、かな?」

 ここまでの道のりで、みんなレベルが上がっている。



プレイヤー:毛皮丸 Lv:18 up


 HP:253 up

 MP:201 up



 STR:20  

 VIT:16 up

 DEX:18

 AGI:17 

 INT:15

 MIN:15 up



フェザードラゴン:淡雪 Lv:6 up


 HP:298 up

 MP:189 up



 STR:29 up

 VIT:30 

 DEX:18  

 AGI:20 

 INT:21

 MIN:18



スキル:幼体 水中行動 飛行 噛みつき ブレス光 耐寒new


アンゴラウサギ:トト Lv:5 up


 HP:141 up

 MP: 72 up



 STR:24 

 VIT:20 up

 DEX:13 up

 AGI:20 

 INT:12 

 MIN:12 



スキル:跳躍 蹴り 気配察知 耐寒 急旋回 軽業new


ホワイトホース:シンシナティ Lv:3 up


 HP:221 up

 MP: 75 up



 STR:28 

 VIT:25 

 DEX:14 

 AGI:37 

 INT:18 up

 MIN:18 up


ヒメグモ:アドネー Lv:9 up


 HP:15 up

 MP:10 up



 STR: 3

 VIT:19 up

 DEX: 5

 AGI: 3

 INT: 3

 MIN: 3


 アドネーがあと一歩まで来た。早くレベルを上げたいけど、まずは街の探索だな。

 ちなみに布を織るのにどれだけ糸がいるのかといえば、一反で3600kmほどらしい。今アドネーが出せる糸は、VIT値19の二乗なので361mとなる。

 うん。全然足りない。進化で出せる糸の量が増えるのを祈ろう。

 とりあえず露店を冷やかしながら街を回る。

 建物は石組と泥のレンガの組み合わせ。雨と湿気は少なそうだ。

 新しいモフモフは期待薄かな。

 まずは装備の更新と行こうか。


「おう、らっしゃい!」

 年季が入っていそうな武具店を見極め、飛び込んで出迎えてくれたのは……何の獣人だ?これ。

 頭は見事に禿げあがり、ねじり鉢巻きを締め、そしてくちばしがある。手には水かき。。

「しゅー?」

 アドネーだけ頭に乗せ、他は外で待機中。

「おう、オレっちの顔がどうかしたか?」

「失礼だけど何の獣人で?」

「おう、オレっちはカモノハシだ」

 カモノハシかよ。きっと禿げてなければわかる……いや、わからんな。

「おう、今日はなにがいるんだ?」

「鉈と槍、見せてもらえるか?特に槍は水中でもいけるのがあるとうれしい」

「おう、予算はどんなもんだ?」

「両方で60万、ってとこか」

「おう、うちはこのタンタルケイブでトップクラスの腕を自負してるがな、それでも50万で釣りが出るぜ」

「まあ、いい物を頼むよ」

「おう、まず鉈だとこのあたりだな」


玉鋼の鉈 品質:良


日本刀の製法で作られた鉈。鉈としては切れ味がかなり良い。


赤熱の鉈 品質:良


火炎鉱石を刃に使用してある。使う際、常に熱が加わるため、伐採、木工用としては不適。


電撃の鉈 品質:良


電気石を刃に使用してある。絶縁をしてあるため通常では使用者は平気だが、水中では使用者を含めた範囲攻撃になる。


「玉鋼一択だな」

「おう。お目が高くていやがりますぜ。次は槍だな」


杭牛蒡の槍 品質:良


ハンマーで打ち込めるほどの牛蒡を穂先に使った槍。非常食にもなる。


竹の槍 品質:趣味


斜めに切って先端を鋭くした竹。







に、手を加えた一品j。芯を鉄で補強、持ち手は磨き上げられよく手になじむ。さらには自己修復機能付き。無駄な技術を投入しまくり、趣味で作られた迷品。


アクアメタルの突撃槍 品質:良


耐水性、耐腐食性に優れた槍。アクアとついているが水属性はない。騎乗槍としても歩兵の槍としても使える。


 うん。おかしいよ、このラインナップ。牛蒡と竹、特に竹!大事だからもう一度、竹!!

 でもなぜか惹かれちゃう。びくんびくん。

 まっとうに選ぶならアクアメタル一択だけれど。

 竹!

 何の気なしに視線を釘づけにして、アクアメタルがいいですよ的に手を伸ばすふりをして瞬時に竹の槍に手を伸ばしなおす。

 うおおおおお、何だこの手にジャストフィットする感じは!吸盤が張り付くように手に吸い付いてくる!まるで女の子の太もものような!……触ったことないけど。


「またこいよー」

 ……

 ……

 ……

 はっ。

 おかしい。なぜ僕の手の中に鉈が一本と槍が二本あるんだ。

 ……

 ……

 ……

 はっ。

 おかしい。なぜ僕は竹の槍にほおずりをしているんだ。



 ≪おめでとうございます。従魔:アドネー がレベルアップしました。任意のステータスに2ポイント割り振ってください。≫

 はっ。

 おかしい。何でアドネーがレベルアッp……。

「ああああぁぁぁぁぁぁぁぁ!」

 おかしい!何で竹の槍がスライムに突き刺さって粘液まみれにぃぃぃ!!!

 どごん

 おかしい。なんで側頭部に衝撃       が




 おはようございま  せん。

 あれ?何で起きたら夜なの?

「ぷう」

「あれ、トト?」

 あれ?そもそも何で僕は外にいるわけ?

 えっと、確か槍を買ったよな。それから……ぁぁぁあああああ。

「きゅっ」

「ああ、うん。淡雪。大丈夫。オモイダシタヨ」

 これは黒歴史だな。

「ありがとうな、トト。止めてくれて」

「ぷう」

「で、みんなちょっと離れててくれな」

 少しだけ距離をとって地面に倒れる。

「ぁぁぁぁぁああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ恥ずかしいいいいいぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ」

 ひとしきり地面を悶え転がる。

 あ、うちの子たちは見ないふりをしてくれてる。その優しさが余計に恥ずかしいよママン。

 さて、うっすらとだけどアドネーのレベルが上がったのを覚えている。


ヒメグモ:アドネー Lv:10 up


 HP:16 up

 MP:11 up



 STR: 3

 VIT:21 up

 DEX: 5

 AGI: 3

 INT: 3

 MIN: 3


 これで進化できるな。

 さあ。ご都合主義万歳で目の前にあるストーンサークルでクラスチェンジするとしようか。


お読みいただきありがとうございます。

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