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二話

なぜ、このたたりじみた凶事が繰り返されているのに、当たり前のように入学者が毎年やってくるのか。その理由は単純で、学校外の人間に話せないのである。


こんな話がある。事故が起こり始めてしばらくしたころ、今はもう廃部になってしまっているのだが、その頃には新聞部があった。当然のごとく 連続の事故はスクープとして取り上げられた。当時の部長の張り切り様はそれはもう異常で、多くの生徒が気持ち悪いよね、あの部長。と噂していたという。


その時の凶事といえば、誰それが階段から滑り落ちて膝を擦りむいたとか、美術の時間に手をカッターで切ったとか、その程度のもので、大事故などは全く起こらなかった。


そんなことが続いてしばらくした頃、急に新聞部の部長が学校に姿を表さなくなった。だんだんとやつれて行き、最後にはまるで別人のようだとみなが言った。


この時も祟りだ祟りだと一部で噂は立ち上がったが、もとから変人として有名だった人物であったため、すぐに鎮火された。


しかし、これは祟りであり、部長の仇は取らなくてはいけない!とする、特異なグループが現れた。副部長である。彼はその真面目すぎる性格で、好かれもしていたが嫌われもしていた。今回はどうだったのかはわからない。


しかし、彼自身にとっては災いしてしまった。引き継いだ取材が始まった三日後。今度は副部長が姿を見せなくなってしまった。やつれる暇もないスピード失踪。この時点でみなが確信した。祟りを周囲の人間に吹聴してはいけない。


だが、例外もあるようで、学校内の人間同士なら構わないようである。その証拠と言ってはなんだが、これまで間噂程度の話は何度も立ち上っては消え、また立ち上っては消えを繰り返したが、犠牲者はでなかった。しかし、新聞として取り上げた直後の二人の不登校。つなげるなと言うほうが無理な話である。


この話をはじめ、親に話そうとすると急に声が出なくなった(一週間続いた)とか、メールで他校の友人に伝えようとするとケータイが壊れた(故障の原因は不明)など、怪異は続いた。


その結果、学校関係者の出した結論が「学校外の人間に漏らすな」である。

当然のごとく、感想おまちしております。

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