二十九話 紅騎士
あながち間違いとも言えない壮絶な誤解を受けている本人は現在どうなっているかというと・・・
『―――ー邪魔じゃぼけぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!』
「「「「ガァァァァァァァ!!!」」」
大空で魔鳥を吹っ飛ばして進んでいた。
何故土を踏みしめながら走っていかず、わざわざ加速スキル―――【神風縮破】が使えない大空を飛行しているのか、それには大きな理由があった。
最初はムーも地面を走っていこうとしたのだが、余りの速さのためソニックブームが発生、周りの地面がめくれ上がった・・いや吹き飛んでしまったのだ。
エレメル村へは余計な道草を食わず一直線に向かっているため、めくれ上がった大地なんてわかり易い道を作ってしまった場合、城とエレメル村になにか関連があるのではとかんぐくられてしまう。それはエレメル村の平穏にも城の地下にある炎の門としても、とても困る事態だ。
よって、比較的影響の少なそうな高空を飛行しているのだ。(もうひとつの案は地下を掘り進むことだったが、掘るのが面倒くさいので諦めた)
しかし、地上よりは何もない空ではあるが、そこに生物や障害物がいないというわけではない。
むしろ、地上よりも機動性の高い魔鳥が群れをなして襲ってくるのだ。
ムーの存在は魔神。端的に見れば全ての魔物の祖と考えられ全ての魔物を従えるものと思うかもしれないが、実はというかそれは全くの勘違い。ただ魔物が神格化しただけである。
魔物たち(ただし魔蟲種を除く)にとってみればムーは崇めるべきものではなく、自らの存在を進化させる極上の餌。蜂蜜のように濃厚な高密度魔力を含んだ血は一滴でも口にすれば、一気に存在進化できるほどである。存在進化抜きにしても、濃密な魔力を含んだ血は極上のワインに等しい。
まあ、かなり薄めて飲まないと、急激な体の変化についていけず激痛の中精神が死んでしまい絶命してしまうが。
いくら機動力の高い空の魔物といえども通常の場合は、魔神の力のごり押しで振り切れるかもしれないが、その力技を試すには今回は相手、というか魔物が悪かった。
全長五メートルほどの大きさでありながら音速で飛行する『音翼鷹』に、流線型の体と風魔法のブースト補助によりまるでダーツのように飛んでくる『一本棘雀』。
前者は速いといってもあくまで中位の魔物。複雑な旋回や慣性を無視した直角移動ができるわけもなく体もそれなりにでかいので、避けたところを尾で串刺しにしたり叩き落としたりすれば対処できるのだが、後者が予想よりも遥かに面倒くさかった。
『一本棘雀』は、常に空を飛んでいるわけではない。木々の中に隠れ、獲物が上を通る瞬間に一気に加速することに特化しているため、持久力がないのだ。
しかし、持久力を捨てたその速さは異常の一言。推定でマッハ5はいっているだろう。
それでも、いくら速くても外骨格が破られることはありえないが、音速の五倍もの速さで当たると地味に痛いのだ。
体長も三十センチほどしかないため叩き落とすのも難しく、なにより数が多い。一匹で獲物を仕留めるのではなく群れで特攻するのが彼らの狩りの仕方なので、三十や五十、ひどい時は百の『一本棘雀』が一気に突っ込んでくるのだ。
死の危険はないが、当たった場所は紙の角の部分を指で押さえた時のような微妙な感じがし、それが永続的に全身を襲うのだ、考えるだけでも全身がむず痒くなってくるだろう。
そして、そんな事がずっと続いていては、どんな強靭な精神を持ったものであってもおそらく耐えられない。
実際、そろそろムーはスキルで周囲の大地ごと吹き飛ばそうかと切れかけている。
もっともそれは世界どころか神界のなかでも最高の硬度を誇る外骨格を持っているムーだからであって、普通の人間に当たった場合、盾も鎧もあっさりと貫通して体も突き破られて死ぬため、耐えきれるきれないの問題ではないのだが。
それと、ムーがイラついている原因はそれだけではなかった。
「・・・・・・・・ぎゃああああああ!誰か助けてくれぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!」
「・・・・・・・・殺せ殺せ!!」
『またかコンチクショ!!!』
研ぎ澄まされた聴覚に響く複数の男の悲鳴と怒声。
聞こえてくる単語と金属の打ち合う音と血の臭いからして、盗賊が商人の馬車か行列を襲ったのだろう。
眼に魔力を集中させ遠視をすると、十キロぐらい先で馬車に襲いかかっている男たちの姿が見える。下に倒れている奴はたぶん商人の護衛、不意を打たれてしまったのだろう、首や背中には矢が何本も突き刺さっていた。
商人の護衛は壊滅状態、残っているのは新人の護衛らしき少年と中太りの中年だけ、盗賊は決着がついたと笑い声をあげている。
こんな光景を見たのならば、普通なら急いで助けに行くところかもしれないのだが、どうにも気が乗らない。
理由は簡単だ。エレメル村に向かい始めてから妙にこのような騒動に巻き込まれるのだ。
ちなみにこれでもう四回目。最初は見捨てることも考えたが、知らんぷりで通り過ぎるなんて非人道的なことは、小心者の俺にはできなかった。あ、そういえば人じゃないや。
そうしてずるずると引きずって、見捨てるにも見捨てきれず、見つからないように影に隠れながら盗賊や魔物を殺す。そんな悪循環?が続いてしまっている。
『くっそ、なんで急いでいる時に限ってこんなことばかり・・・』
今回も結局見捨てきれず、ぶつぶつと文句を呟きながら、声の聞こえた場所へ向かう。
そろそろ本気でイラついて、【罪滅の獄炎】ですべてを焼き尽くそうかとかなり物騒な事を考えながら降下していくと、逆の方向から聞きたくない音が聞こえてくる。
「・・・・・・・・・・・・きゃああああああああ!」
甲高い少女の悲鳴。そして金属のようなものがぶつかり合う音に、漂ってくる血の臭い。
若干うんざりした気持ちで悲鳴が聞こえた方に遠視をすると、見えてきたのは装飾が豪華な馬車にそれを囲う護衛と思わしき騎士たち、そしてその騎士を食い殺したり丸呑みしたり弾き飛ばしている石に変えたりしているバカみたいにでかい蛇。
・・・あの姿はちょっと見たことがある、確か『石眼偽竜』とかいう、蛇の見た目の癖に竜という詐欺みたいな魔物だ。特徴は額にある第三の目で、見たものを石化するというスキルを持っている。
でも正直言って石化といっても自分の魔力が『石眼偽竜』の第三の目から放たれる魔力量を上回っていれば問題ないので、正直強いかどうかと聞かれれば微妙だ。スキルもそれより強力なものもないし。
だが、それはあくまで神基準。普通の人間からしてみれば強力極まりないだろう。
後衛の宮廷魔術師とかならともかく、前衛で戦う騎士などの場合はそれほど魔力を持っていないのだから。
実際、護衛の騎士たちは順調に壊滅していっている。つまり・・・俺が助けに行かないと全滅するということだ。
『・・・っざけてんじゃねえぞ、ごらぁぁぁぁぁ!!!!』
あまりの遭遇確率に、空にむかい叫んでしまう。普通じゃなくてもこんな奇跡的な出来事は遭わないだろう、もしかして、この世界の人間は自衛能力が低いのだろうか?そんなことを思ってしまう。
叫んでいてもしょうがない、俺は溜息をつきながら、どう対処するか頭を巡らせる。
こんな忙しいときに限って嫌がらせに近い頻度でこんなことに出会ってしまうなんて・・・俺はもしかして天に嫌われてしまっているのだろうか?
いや確かに、ちょっとだらけてた光の神の根性を叩きなおしたり、仕事しないで遊んでいた精霊王を叩きのめした事もあったが、俺はなにも悪いことなどしてないだろう。
ちゃんと仕事をするよう、説教をしただけだ。その後、怖いぐらい真面目に仕事に取り組むようになり、他の神から苦情というか、『彼らを許してやってくれという』という内容に大量の修飾語をつけた嘆願状が届いたが。
とにかく、襲撃は現在進行形で続いており、助けるのならば悩んでいる暇はない。
俺は【魔力圧縮】と【眷属生成】を発動し、適当に種族を選んで眷属を生成する。ちなみにこのコアに行った【能力付与】は、【罪滅の獄炎】。別に面倒くさいから全部燃やしつくしたいという今の心情が絡んでいるわけではない。
赤い光を渦巻かせ、現れたのは一言で言うと騎士であった。
炎のように真赤・・いや真紅の鎧のような外骨格で全身を隙間なく覆い、腰には大ぶりな騎士剣らしきものを携えている。そして一番の特徴はその額?に生えた角。
紅を通り越して白に輝く角は熱を発しているのか、角の周りに陽炎を立ち昇らせている。
選択した種族を視てみるとそこには『紅角赤鎧甲蟲』、つまりこいつは子供の英雄カブトムシということか。まあ、なかなか分かりやすい見た目してるしな。
紅騎士は、一度周りを見渡した後空中で膝をつき、まさに騎士のような体勢をとる。
【眷属生成】は種族は決められるが性格の決定はできない。そのため生まれるまでどんな奴かはわからないが、ここまで騎士っぽいのも凄いだろう。
長男のベルゼは見た目は爽やかだが裏は腹黒青年貴族風、長女のアゲハはベルゼと同じく麗しの令嬢にも見えるが中身は悪女、次男のグラスは一本筋の通ったいい奴だがヤンキー、三男のアラクネはよくわからないが忍び、最後に四男は騎士とか、あまりにも歪み過ぎてないか我が一家。こんな一家が相談に来たら相談所もお手上げだろう、もっとも全員が忠誠を誓っているため喧嘩や問題なんか起きるはずないのだが。
『始めましてだな我が眷属よ。早速ではあるが、少々面倒事が起きているため対処を頼みたい』
「・・・・・・承知」
短く了解の言葉が返ってくる。なるほどこいつは無口系か。
『あそこで馬車に襲いかかっている『石眼偽竜』が見えるか?あれを殺せ。生き残っている人間は馬車にでも詰め込んで、適当に近くの都市にでも運んでやれ』
「・・・・・・承知」
再び短く承知の言葉が返ってくると、紅騎士はすぅ、と音もなく器用に空中で立ち上がり、襲われている馬車へ向かおうとする。
こう・・・ちゃんと聞いてくれるのは嬉しいのだが、あまりにも従順というのも人形みたいで嫌だな、俺のわがままか?
そういえば一応武器は持参しているみたいだが、あの直径が電車ぐらいありそうな蛇を切るには少々力不足そうだ。俺からも餞別として渡しておくとしよう。
『・・・まあ、待て。いいものをくれてやる、受け取れ』
紅騎士を止め、神界でつくった神器を亜空間から取り出して渡す。
紅騎士に渡したのは、まさに武骨という言葉が相応しい、巨獣の骨を材料に作られた片刃の真っ白な巨斧。持ち手には布が巻かれている程度で、刃の部分は杭を打ち付けて固定してある。提供元はオーディンだ。
素材が巨獣なだけあって斧自体もとんでもなく巨大。全長で見ると八メートルはあり、刃の部分は三メートル強もある。こんなもの持ち歩いていたら、確実に銃刀法違反だな。
まあ、でかいだけ重いし振り回すのにもかなりの技量が必要なのだが紅騎士は体格もいいし、俺の眷属なのだからこれぐらいなら大丈夫だろう。
決して子煩悩ではない。ないったらない。
俺が巨斧を手渡すと、紅騎士は一瞬止まった後、遅れて返事をした。
「・・・・・・・・・・・・感謝」
『気にするな、生まれてばかりのお前に面倒事を押しつけてしまった詫びだ。終わったら後で追いかけてこい。名はそうだな・・・これからお前は『コーカサス』と名乗れ』
もちろん名前の由来は、コーカサスオオカブトだ。ヘラクレスは既存の神がいるから使えないのが残念だ。
コーカサスは再び短く首肯すると、馬車のほうへ飛んでいく。
それを見届けてから、俺は商人のほうへ救出に向かった。
今回の演出は偶然通りかかった魔蟲が、盗賊を食い殺して去って行ったでいいかな。【従体生成】使えばいけるだろう、そう思いながら飛んで行った。
ちなみに、コーカサスの種族が『紅角赤鎧甲蟲』ではなく『灼角煉鎧兜蟲』に進化していたことは余談である。
*
〈side 第三王女〉
「~~~~♪~~~~~~♪」
外装が若干崩れた豪華な馬車の中で愉快そうな鼻歌が聞こえる。
もちろん出処は私だ。
自分で言うのもどうかと思うが私は物静かな事で有名であり、澄んだ湖のような蒼の瞳と合わせて『静湖の王女』と呼ばれた私がここまで浮かれているのも珍しく、皆が驚いた顔をしているが、すぐにそれも微笑ましい笑顔になる。
こんなにも私がご機嫌な理由は、皆もわかっている。
九死に一生を得たのだ、浮かれない方がおかしいだろう。
「姫様、随分とご機嫌なようですね?」
右斜め前に控えている幼なじみのメイドが、意地悪そうに問いかける。
本当はわかっている癖にわざわざ茶化すように聞いてくるなんて少しばかり不敬にあたるかもしれないが、これでも私がもっとも信頼をおいている一人である私専用のメイド、場所と場合ぐらいわきまえている。
それに、今の私はメイドの意地悪が気にならないぐらいご機嫌だった。
それは、Sランクという強力な魔物に助かっただけではない。私は、馬車の横を歩く人物をみつめる。
馬車の横を音を立てることなく歩くのは、真っ紅な鎧を身に付け、額から光り輝く角を生やした大柄な騎士。
炎よりも赤い鎧と太陽のように輝く角はとても目立つ、しかし、一番目を引くのはそこではない。紅騎士の一番の特徴はその背に背負う巨大な戦斧だ。
戦斧の全長は私の背丈の五倍以上あり、血が染み付いたようなところどころに赤いシミのついた刃はそれだけで馬車よりも大きい。
装飾も何もない、ただ巨大な生物の骨を削ってつくったとしか言えない簡単な作りではあるが、その
斧身からは普通の斧とは思えないほどの威圧感が滲みだしている。
まるで、昔一度だけあった龍人のような威圧感、いやそれすらも超えた斧はまさか神代の武器かと疑ってしまう。
だが恐ることはない。彼は、私、いや私たちの恩人。そして英雄なのだ。
今回の紅騎士との出会いは世界魔物基準でSランクに定められている『石眼偽龍』、それに出会ったことによるものだった。
少し重要な用事のため遠出・・・と言ってもそんなに大したものではないのだが、その用事を済ませたあと、後はグラシリアの王城へ帰るだけ、そこで災難に出会ってしまった。
災難の名は、どんな屈強な戦士であっても恐れおののく強大な魔物『石眼偽竜』。
蛇のような体でありながら分類上は竜に分類される偽竜と呼ばれるこの魔物は、普通の竜とはいささか異なるものがある。
確かにそのウロコは天然の鎧、並の刀剣ではまさに歯が立たないものではあるが、上位の魔法も全て無効化する竜ほどではない。
その力は強大、金属製の鎧を身につけていてもうっかり巻き付かれれようものならば鎧ごと絞り殺されるほどではあるが、軽く腕を降るだけで大地を裂く竜とが比べ物にならない。
このように、総合的な能力は本物の竜には及ず本来はAランクに定められるはずではあるが、『石眼偽竜』はあるスキルのせいでSランクに定められている。
そのスキル名は【石化蛇眼】。額にある第三の目で見た物を石へと変えるものである。
対策は一応存在しているもののかなり力技、自分の魔力が第三の目にこめられた魔力を超えるか、もしくは第三の目を潰すしかない。
前者はほぼ不可能。竜には劣るとは言え『石眼偽竜』も上位の魔物。百年以上生き続けている賢者でもない限り、魔物の魔力量を超えることはない。
現実的なのは後者の目を潰す方だが、成功率が高いとは決して言えない。むしろ低い。
『石眼偽竜』だって馬鹿ではない。自らの武器と、弱点ぐらい熟知している。そのため、よほどの手練で無ければムチのような尻尾と牙の猛攻をくぐり抜けることができず第三の目に到達する前に息絶えてしまうであろう。
危険領域が若干近いところを通るため護衛は一応精鋭を連れてきていたが、Sランクの魔物を相手にするにはあまりにも無力すぎた。
次々と壊滅していく護衛たち、もう終わりかそう皆が心の中で絶望した瞬間、奇跡は訪れた。
護衛の一人に食いつこうと口を開けた瞬間、空から飛び降りてきた紅騎士がその丸太のような首を巨大な斧で断ち切ったのだ。
蛇の首を切り落とした巨斧はまるで容赦なく罪人の首を切り落とすギロチン。そして紅騎士は、御伽噺に出てきた勇者に見えた。
口から吹き出た赤い液体が毒だと勘違いし、血のかかった護衛の一人が恐慌に陥っていてが、ほかの全員があまりの事に理解が追いつけず、思わずほうけてしまった。
自分たちを苦しめていた相手が、あまりにも呆気なく死んでしまったのだ。理解しろという方が酷というものだろう。
突如現れた紅騎士に、護衛たちは不信感と警戒を高めていくが、あんなものは無意味だろう。
不意打ちとは言えSランクの魔物『石眼偽竜』を一撃で仕留めた猛者だ。あの巨斧にかかれば、私たちの命は草のように刈り取られてしまうだろう。
「な、何者だ!?」
「・・・・・・救援」
震える護衛騎士の隊長の問いに、紅騎士はそう小さく呟いた。
その後は紅騎士があまりにも無口なため、良い情報は得られなかったが、どうやら紅騎士の主が私たちの救援のために遣わしたのが紅騎士らしい。
そして、主の命により紅騎士は近くの都市まで護衛をしてくれるらしい。
この言葉に、皆が喜んだ。
護衛も馬車も壊滅寸前、このままだと盗賊に出会ってしまった場合、王女を守りきれない可能性があったのだ。
そして現在、紅騎士の厚意に甘え、私たちは王都に向かっている。
近くの都市という約束ではあったが、残念ながらこの近くにある都市には王女の護衛を務められそうな騎士はいない。冒険者ギルドに依頼もいいかもしれないが、残念ながらギルドの依頼は受諾されるまで時間がかかってしまう。それはいけないということで、場所を王都までに変更してもらったのだ。
紅騎士は少し渋っていたが、主のために報酬を出すといえば納得してくれた。
私は、紅騎士の主が少しだけ羨ましい。
ここまで主に忠誠を捧げる騎士は、今や物語の中でしか見たことのない。私だって女の子、そういういわゆる騎士様というものに憧れているが、私の周りに集まるものは大抵私を見てくれない。彼らが見ているのは私の地位だ。
幼なじみのメイドはちゃんと私を見てくれるが、それ以外の人間は心の底からは信じることができない。腹の中で何を考えているかがわからないからだ。
しかし、紅騎士は違う。彼は言葉こそ少ないが、まるでガラスのように内心が透けて見える。彼は忠誠心を型にはめたような人だ。
悲しいことはその心が私ではない誰かに向かってしまっていること。
私は、思う。
「紅騎士を・・・必ず私の騎士としてみせる」、と。
待っていて私の騎士様。必ずやあなたの心を射止めてみせます。
次回は遂に、エレメル村到着!・・・にしたい!
そしてヤンデレ候補登場。
紅騎士との絡みは、多分無いでしょうね。でも出番はあるから安心してくれ、名も無き王女よ。
まだ決まっていないのだ。
訂正
不審感→不信感
役不足→力不足




