あらすじ1
思いのほかあらすじを書くのが難しく、うまく伝わらないかもしれませんが・・・・・・
ちなみに「プロローグ」はあらすじでは省いています。
■「ユーキと朱葵の出会い」 第1話〜第3話
六本木のキャバクラ「フルムーン」のナンバーワンキャバクラ嬢、ユーキ。彼女は優しい人格で、周りから憧れの対象として慕われている存在だ。
だが、実はユーキには、心の奥で冷めた感情を持て余しているもうひとりの自分がいるのだった。
ある夜、ユーキは常連客であるプロデューサーが連れてきた青山朱葵という若手俳優と出会う。
朱葵はその場で、隠されたユーキの本心を見抜き、ユーキに衝撃を与える。
■「再会とホスト」 第4話〜第7話
次の朝、ユーキは仕事終わりに新宿歌舞伎町へ向かった。
ユーキが会いに行ったのは、歌舞伎町の帝王と言われ、ユーキと恋人同士だと噂されている、ホストクラブ「トワイライト」のナンバーワン、樹だ。
ユーキは昨夜の出来事を樹に話すと、「お前にはやらなきゃいけないことがあるんだから、動揺するな」と言われ、落ち着きを取り戻す。
雨の夜、タクシーを呼ぶためにずぶ濡れになったユーキは、そのままの格好で店に戻ることができず、どうしようか考えていた。
すると、頭にタオルが投げ込まれ、ユーキは驚いて前を見ると、そこには朱葵が立っていた。
もう会うこともない、と思っていた朱葵との再会に、ユーキは驚く。
「どうしてここに?」
そう聞くユーキに、朱葵は、「夜の世界のことを教えてほしい」と、答える。
なんでも朱葵は、1月から新しいドラマの初主演に抜擢されたらしく、そのドラマの内容が、ホストクラブを舞台にしたものなので、役作りのために勉強したいというのだった。
そこでユーキは、自分よりも適任者がいる、と、樹を紹介する。
樹は朱葵を試すため、わざと挑発する。すると、朱葵はそんな樹に「必ずホストの世界を掴んでみせる」と宣言する。
「ついてこいよ」と樹に言われ、向かった先は、ホストの裏側の世界だった。
■「ホスト体験と接近」 第8話〜第12話
「トワイライト」で5日間働くことになった朱葵。ユーキも初めは不安がったものの、樹に任せることにして、店を去る。
5日後。ユーキは朱葵が心配になって、仕事を休んで様子を見に行く。けれど、そこにいたのは、完璧に「ホスト」の演技を身につけた朱葵だった。
驚くユーキを、樹は席に向かわせる。
まもなく朱葵は、「ヤマト」としてユーキのもとにやって来る。
すると、突然フロアの照明が消え、辺りは騒然とする。それは「チークタイム」と称した1分間の暗闇で、樹が仕掛けたものだった。
暗闇が苦手だというユーキを、朱葵は抱え込むように抱きしめる。
「こうしていれば安心?」
「うん」
暗闇から解放されると、ユーキは、朱葵の顔をじっと見つめた。
朱葵はユーキの瞳から目を逸らせずにいると、体がどんどん熱くなっていくのを感じ、そのまま倒れこむ。
■「ユーキの家と境界線」 第13話〜第16話
ユーキは朱葵を自分のマンションに連れて行った。
朱葵は目を覚ますと、ユーキと一緒に住んでいるという小さな女の子に会う。
愛と名乗る少女は、ユーキの姉の子供で、事情があってユーキが育てているのだという。さらにユーキは、自分の本当の名前は「みき」なのだとも明かす。
リビングで楽しいひとときを過ごしていると、朱葵の携帯が着信を告げた。それはマネージャーの東堂からだった。
「芸能人も大変ね」と言うユーキに、「ユーキさんも同じだよ」と、返す朱葵。
朱葵のいなくなったリビングで、ユーキはひとり、「同じじゃない」ことを、自分に言い聞かせる。
自分と朱葵は世界が違う。ユーキは、朱葵との間に境界線を引く。
それがなければ朱葵を愛してしまうかもしれない、という予感を胸に抱いて。
■「クリスマスの夜」 第17話〜第23話
クリスマスが近づき、街が一層華やかに飾られる中、「フルムーン」も忙しい毎日を送っていた。
クリスマス前日、店に樹がやってくる。樹は朱葵に頼まれ、「クリスマスの日にユーキをテレビ局に招待したい」と言いに来たのだった。
初めは行かない、と言っていたユーキだが、朱葵のファンだという愛のために、仕方なくスタジオ見学に行くことを決める。
当日、テレビ局にやって来たユーキは、朱葵のマネージャー・東堂を紹介される。東堂はユーキを疑うが、「朱葵が店に来なければ二度と会わない」とあっさり言ったの見て、ユーキにはその気がないと安堵する。
ユーキが帰ったあと、東堂は念のため、朱葵に「ユーキにのめりこむな」と忠告をする。
だけどそれがきっかけで、朱葵の心の中で、何かがはじける。
その夜、新規の客が来ているとボーイに言われ、ユーキが席につくと、ホストの格好をした朱葵が、そこに座っていた。