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第一話 幼かったあの日の出会い

本編 第1話です。よろしくお願いいたします。

Wild Life ― 僕の人生


「これは私の実話をもとにした短編エッセイです」


第一話

幼かったあの日の出会い

私が幼い頃に通っていたのは、神童幼稚園という幼稚園だった。

いつもは集団下校だったが、あの日は私特有のワガママを発動させ、勝手に幼稚園を飛び出してしまった。

後日、家族にこっぴどく怒られたのは言うまでもない。

ただ、その日は思いがけない出会いがあった。

今なら動物愛護法があり、厳罰もある。

だが当時は、まだそんな意識も薄く、ありふれた光景だったのかもしれない。

私はブランコに乗りたくて、公園まで走った。

ブランコを独り占めし、靴飛ばしを思い切りやった。

「それ、はっしーん!」

靴は公園の茂みの方へ飛んでいった。

前日の雨で地面はぬかるんでいたが、靴下が泥だらけになるのも気にせず駆け寄った。

その時、靴の近くに不自然な箱があるのに気づいた。

「なんだろう?」

箱を開けると

「ミャアー」

そこには、生後おそらく二ヶ月ほどの白い子猫が入っていた。

私は迷わず抱きしめ、そのまま家に連れて帰った。

私にとって、それは初めての宝物だった。

家に帰り、冷蔵庫からハムと牛乳を取り出した。

今思えば、子猫にはよくない組み合わせだ。

でも幼い私なりの、精一杯のおもてなしだった。

小さな宝物は、必死にハムにかぶりつき、冷たい牛乳をぺろりと飲んだ。

私は有頂天だった。

「なんて名前にしよう……」

そう思った瞬間、現実が降ってきた。

「キヨちゃん!なんで幼稚園からちゃんと帰らないの!

どこ行ってたの!」

怒り心頭の祖母が、部屋の前に立っていた。

泥だらけの靴、靴下、制服。

そして腕の中には白い宝物。

怒られない理由は、どこにもなかった。

「何その猫!なんでいるの!」

私は正直に言った。

「公園から持って帰った」

「猫、家で飼う!!」

「だめ!!!」

どれくらい泣いただろう。

私は子猫を抱きしめ、部屋の片隅で動かなかった。

せっかく手に入れた宝物を、絶対に離したくなかった。

呆れた祖母は、しばらくして言った。

「……とりあえず、パパに聞いてあげる」

その夜、父が帰ってきた。

「どうしたの?」

父は優しく話を聞いてくれた。

私は一日の出来事を説明し、最後に聞いた。

「子猫拾ったの。家で飼っていい?」

父は少し考えてから言った。

「この子猫はね、ワガママで買ってもらうおもちゃじゃないんだよ。わかるかい?」

私はただ叫んだ。

「飼う!飼う!飼う!」

しばらくの沈黙のあと、父は言った。

「家では飼えない。でも、この子のために新しい飼い主を探そう」

次の日、日曜日。

子猫を新しい箱に入れ、きれいなタオルを敷き、父と大きな公園へ向かった。

「ここなら人がたくさん来る。

すぐ新しい飼い主さんが見つかるから安心だよ」

私は泣きながら、小さな宝物を宝箱に入れ、

人が集まる広場にそっと置いた。

「パパ、本当に見つかるよね?」

「大丈夫。清彦は優しいことをした。

きっと子猫も感謝してるよ」

――今思えば、

あの日が、私の中で

動物と人間の共生という“矛盾”が始まった瞬間だった。


【問い】

もし、皆さんが幼い頃の清彦だったら

あの子猫に、どう向き合ったと思いますか?


正解はありません。

感情でも、現実でも、今の視点でも大丈夫です。

よければ、あなたの答えを教えてください。

読んで頂きありがとうございます。


【問い】


もし、皆さんが幼い頃の清彦だったら


あの子猫に、どう向き合ったと思いますか?




正解はありません。


感情でも、現実でも、今の視点でも大丈夫です。


よければ、あなたの答えを教えてください。

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