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固有スキル【交換】でいらないものを邪魔者に押し付けて成り上がります!  作者: 気まぐれ@ハズリバ2巻、コミカライズ1巻
王都ガルバリウム編

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第59話 三者の会話

side クロスロード、スタン、エリア



「で、どうだったクラウスは?」


「ふむ、未だに信じ難いが、スキルは本物じゃな。何せ儂が自分で確かめる羽目になったからの」


「ふははっ、難儀だったな。彼に『鑑定の宝珠』を使う手間が省けたぞ」




 国王クロスロードとスタン侯爵、エリアがクロスロードの私室で話をしていた。


「鑑定の宝珠で確かめてみたが、確かに儂の【上級剣術】のレベルが一つ下がっておったし、【上級体術】もなくなっておったわ。ただ、すぐに【初級体術】が生えてきたぞ。おそらくそれまで鍛えたことを体が覚えているのではないかと思うがのう」


「なるほど。()()()()()()()()だけだと身体に染み付いた技術まで根こそぎ持っていくというものではないということか。クラウスもそこまでは理解していないだろう。これを教えれば経験ごと【交換】されてしまいそうだがな。で、元のスキルレベルに戻すのは時間がかかりそうか?」


「うむ。以前ほどかからないと思われるがの。あとは、交換されたにもかかわらず【中級火魔法Ⅰ】があったのは、固有スキルのおかげかのう。それと……、【隠蔽Ⅲ】が手に入っておったな。なくしたものとは全く釣り合わんが。【隠蔽Ⅲ】を渡してくるということは、それ以上の【隠蔽】スキルを持っていたと言う事かの。末恐ろしい男だわい」


「おじ様、今は襲撃犯から交換した【ステルスサーチ】がありますよ」


「私の暗部に採用できるぞ、エリア。そんなこと彼は望まないだろうがな。それにしても【アリストキラー】か。魔物の種族特攻のスキルは知っているが、まさか貴族特攻などというスキルがあるとはな」


「この世にあるスキルを網羅することは無理ですからね。これからも信じられない固有スキルが現れるのでしょう」


「信じられぬといえば儂に【生活魔法】が二つあるのがな。二つあっても何の役にも立たんわい。【ライフレスキュー】は若い時はともかく今はそもそも出番がほとんどないからの。別にかまわん。もう儂のスキルについてはこの辺で良いではないか。それより、クラウスの準男爵の地位はどうしようかの?」




 身をもってクラウスの【交換】スキルを体感したスタン侯爵はこれ以上はもういいと強引に話を変える。

 身代金を渡すためだけに便宜上クラウスに準男爵の地位を与えたことに話が移る。王は少し顔を曇らせる。


「……与えてしまったものは仕方がないな。今まで誘拐事件の解決のために準男爵の地位を与えた者は皆死んでいたから、想定外だな。ここで用済みだからと地位を取り上げるわけにはいかぬだろう」


「そうだのう。順番が前後するが、今回の褒賞として正式に準男爵に叙するとするのがよかろうて。むしろあの実力を一応国の管理下における分だけよしとすべきかの」


「まあおじ様。国から俸給も土地も与えられず、兵力も保有しない準男爵にそのような働きを求めてはいけませんわ。平民以上貴族未満とも揶揄される、まだ貴族としての準備段階にしか過ぎないのですから」


「確かにのう。だが国難があればその身をもって駆けつけてもらわねばならぬぞ」


「国難であれば貴族、平民を問わず立ち向かわなければならないでしょう」


「ふむ。エリアよ、クラウスを準男爵のまま置くことについて何かスキルの反応はあるのか?」


「……いえ、特に反応はないですわ。準男爵の地位を取り上げると考えた場合でも反応していません」


「どちらでも今後に影響はないということか。なら準男爵の地位を与えておくとするか。今後エリアの思う通りクラウスが順調に功をなすならその第一歩としてよし、そうでなくても準男爵程度なら国に影響はあるまい」


「いかがですか、お父様。王国武闘会のあと彼と会ってまだ半年もしていないうちに形だけとはいえ貴族の仲間入りですよ。おじ様の支援もいただきましたし。そう遠くないうちに私に釣り合う地位に上りつめますわ」


「そうだな。【天運】スキルかと思うほどの幸運さだな。だが、まだまだ様子見だ」


「エリア様、彼を見込んでおるのもスキルによるものですかな?」


「いえ、おじ様。それは私個人の勘ですわ。女の勘とでも言いましょうか」


()()()、か。スキルでないのが不思議なものだ」


 クロスロードの感慨深い言葉のあと男2人は黙ってしまう。

 女の勘については思うところがあるものの、それを口にするほど愚かではない。


 一息ついて、スタン侯爵が話を再開する。



◇◇◇



「わしの可愛い娘を拐った襲撃犯についてだがの」


「何か裏付けが取れたのか?」


「ほとんど何もわからぬ。我が国の人間でないことは分かるが、身元につながるような物は一切持っておらぬのだ。死毒のナイフも国宝級ではあるが、我が国にもあるしのう。モンストーラーとバリアブルケージも錬金術師に調べさせておるが、いまだ詳細が分からぬ。スパイト王国に【練金王】のスキルを持つ者が現れたのではないかと言う者も出はじめる始末。スパイト王国で作られたという証拠が掴めればいいのじゃが」


「教皇の暗殺部隊についても分からぬか」


「ああ。それらしきものがあることは以前からわかってはいるのじゃが。この国にも似たような組織はあるが、向こうは何せ狂信者の集まりじゃ。絶対に尻尾を掴ません。今の教皇は強硬派で周りを固めておるが、反対する聖女派も頭が固い奴らばかりでな、どちらもこちらの懐柔に応じぬ」


「潰しあって国力を落としてくれれば一番良いが」


「ま、これで貴族の子女の誘拐はしばらく起きぬじゃろうて。レベルが177もある人間が返り討ちになったとわかればあちらも慎重になるじゃろうな」



 いつもお読みいただきありがとうございます!

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