3日目(前編)信仰と不快感
自転車メインの話ではなくなっている…
詰んだ。また私は頭を抱えていた。今日は長崎に行こうと考えていたのだがいかんせん遠すぎる。さらに長崎へ行くにあたってありえない数の山を登ることになる。昨日の疲れもとれておらずこのまま出発したならば恐らく佐賀と長崎の県境手前でダウンだろう。なら今日の目的地を佐賀に、明日を長崎にすればよい。しかしそれでは大分に行くまでにもう一度佐賀に泊まることになる。これは私からすると少し見栄えが悪い。同じ県には二度滞在はしたくないのだ。
この頑固なこだわりのせいで起きてから一時間が経つが、まだ出発できないでいる。どうしたらよいものか、とりあえずネットに書き込むと運よく一人、仕事ついでに長崎まで送ってくれるという人がいた。さっそく私はその人に長崎まで送ってもらうことにした。
わずか10分後、私の目の前で一台のトラックが止まり、中から人が出てきた。私より少し年下の女性で金髪、いかにもカースト上位ギャルのような見た目をした人だった。私は感謝の前置きを並べて車に乗せてもらった。
道中は最悪だった。2次元ならギャルは大好きなのだが、3次元のギャルは頭の悪い会話を教室の真ん中ででかい声で話話すような人種との記憶しかないのではっきり言って嫌いだった。やはり彼女も似たようなタイプで「彼女とかいたことあんの」など馬鹿げたありきたりな質問をでかい声でいうもので内心イライラしながら質問に答えて目的地に到着した。私は思ってもいない感謝の言葉を一通り並べてそそくさと自転車を走らせた。
車で来たこともあり想定していたよりも早く到着した。時刻は午後2時頃。私は今日の寝床と食べ物を調達しようと街をうろうろしていた。熊本の時とは違い、特に話しかけられるようなこともなく唯々時間だけが過ぎていった。
時刻は夜の6時を回ろうとしていた時。1人の男に話しかけられた。男は修道服を着ており、近くの教会の管理をしているようだ。「寝る場所がないなら泊っていきませんか。」そう言われたので私はその言葉に甘えることにした。少し古びた教会だが中に入るとなるほど、しっかりと管理が行き届いているのがわかる。目に見えたごみなどはなく、観葉植物なども強く葉を茂らせている。私はコンビニ弁当を食べ、彼にこれまでの経緯を話した。彼は私に知っていたといわんばかりの表情をした。「神から聞いた」と抜かした暁には馬鹿にしてやろうと思った矢先、私は目を丸くして手に持っていた箸を落とした。彼はとんでもないことを口にしたのだ。
「私は神を信じていません。」
彼はそう一言、私に告げた。
読んでくださりありがとうございます!
後編もよろしくお願いします。




