第三話 魅了を使って女の子を操る最低クズ野郎
あらすじ
侍女さんに膝枕してもらったらホームシックが治った。
摩訶不思議パワーにテンションあげてたら大事な所を聞きそびれた。
正午
約束通り俺は謁見の間に連れてこられた。
昨日と同じく周りには兵士やら偉そうな人が大勢見受けられた。
「ではこれより勇者鑑定の儀に移る。鑑定士よ前へ」
本当に勇者かどうか判断する為の儀式らしい。
勝手に呼んでおいて、本当の勇者か調べるあたりなんか失礼じゃないかと内心思った。
俺の前に現れた鑑定士はなにやらぶつぶつと呟くと「んッヌネェェいッ!」と急に叫んで俺の前に掌をかざした。
どっからその声だした。
そんなことを思っていたら、急に俺と鑑定士の間に文字やら数字やらが浮き出てきた。それはホログラムのようなもので、今更ながらここは魔法のある世界なんだと痛感した。
――――――――――――――――――――
【名前】生天目伊月
【レベル】1
【種族】ヒューマン(異世界046)
【職業】勇者(ミクラーシュ王国)
【ステータス】
ATK:198
DEF:123
INT:563
DEX:108
AGI:154
LUK:ー308
―――外部からの魔力干渉を確認。
―――レジスト。
―――以降、対象者のみ開示。
―――
【秘力】魅了、簡易鑑定、自動翻訳
【称号】当て馬、凶星の子、悪役勇者
【備考】特になし
――――――――――――――――――――
「これはどういう事だ?」
目の前の鑑定士が動揺している。
どうやらステータスから先の鑑定に失敗したらしい。
だが、俺だけはその先が見える。そして―――戦慄した。
まず、目に飛び込んできたのが《悪役勇者》
えっ?俺悪者なの?っていうか魅了って!?
自分の今までの知識、記憶を掘り起こす。
自分の中で魅了を持つ勇者と言ったら―――
(魅了を使って女の子を操る最低クズ野郎)
嘘だろ?俺、悪役なの?
「どうした?鑑定士よ何かあったのか?」
王様が鑑定士を問いただす。
「あっ、えっと、その……ステータスから先の情報が確認出来ませんでした。多分、知力が私よりも高いせいかと………」
鑑定士は今までこんな事がなかったらしく狼狽えていた。
「左様か。ならば勇者殿、お主はその先が見えているであろう。申してみよ。」
あっ、マジか。
ここで下手に正直に言うのは不味い。最悪この場で処刑されそうだ。何とかこの場を凌がなければ………
「えっと、秘力は簡易鑑定と自動翻訳でした。後、称号はキョウセイノコでした。」
一応嘘は言っていない。ちょっと端折っただけ、うんうん。
「秘力については後天的に授かる方が多いから仕方ないとして、強制の子とは、まあ………無理強いさせた私が悪い。許せ勇者殿。」
あっ、何か都合よく解釈してくれたらしい。………良かった。
「それにしてもステータスは圧巻の一言じゃの!まさかレベル1にして全てが三桁とは流石勇者殿だ。」
いや、正確には幸運がマイナスなんですが………多分この世界には負数という概念が無いんだろう。とりあえず愛想笑いしとこ
「うむ、少々予期せぬ自体はあったが、ミクラーシュ国王の名の下にナバタメイツキをミクラーシュ国の勇者として宣言する。」
王様は立ち上がると声高らかに宣言した。
「勇者殿、是非とも我が子らと共に魔王を倒すことをここに願うぞ。―――シャロ!シャロはおるか!」
「はい。ここに。」
振り返るとそこには美少女が三人立っていた。
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