姫に城に来るか聞かれたけどピンクの時間なので全力で回避します
えーグリーン最弱のはずなのに強すぎない...??
(`・ω・´)
もっと弱くしておけば良かった
前回のあらすじ
握力最弱な俺だけど、子供達を守るために男に殴りかかったら、なんと男が吹っ飛んでいったぞ!
...............ってはぁ?
何が起きてるんだコリャ。
ともかく、盗賊を1人ぶっ飛ばして盗賊たちが(ごめん、騎士たちもだわ)動揺してるのは間違いない。ともかく、子供達を遠くの安全なところに連れて行かねば!つーか俺も!
と考えていたら子供達に足をめちゃくちゃに掴まれた...立てないのかよ!おい、男のほう!守れや!
そもそもなんで俺のパンチがあんな威力になってるんだ、などと、考えている暇はなかった
山賊の1人が剣を両手に襲いかかってくる
このままでは避けられない。後ろには子供達がいる。
完全に物理法則を大幅に無視した打撃、そうか、あれが火事場のバカ力か。
まぁあんな偶然二度と起こらないだろうなと思いつつも、オレは山賊と対峙する
希望的観測?いや違う、さっきのが偶然じゃないことを証明したかった。
「はっお前みたいなヒョロガキがゼクロスさんをやるなんてな、あの人も歳だったってことか。まぁお前を殺せばボーナスが出そうだ、死ねぇ!」
そんな男から繰り出されるボロボロの剣のスピードは
..................遅い。
とてつもなく遅い。
子供達を抱えて普通に離れることができた。男の上段斬りは、近くにあるものを取るよりも容易くかわすことができた
「あぁ?お前、いつからそこにいやがった」
「いや、お前の剣が遅すぎるだけだろ...」
結論が出た、こと戦闘において、この世界のものは遅すぎる。オレがさっき殴ったオッさんの方が、まだ早かったぞ反応は。
あれが通常じゃなくて、今対峙しているコイツが通常レベルだとしたら、話は随分と変わって来る
「馬鹿な...「瞬剣のセイル」の上段斬りをかわしただと?!ゼクロスさんを除けばうちで一番の剣術を誇るアイツの剣が...!!』
あ、コイツも強いレベルなのかよ
これは...もしかしてやれるんじゃないか?!
グリーンは勝てる戦いは積極的に参加するタイプである。みみっちい?うるせぇわ
瞬剣のセイル (笑)に詰め寄り、イエローの記憶を頼りに攻撃を開始する。
基本的に人格ごとに記憶は違う。だがそれを見ることはできる今回彼が確認したのは...イエローの戦闘スタイルの猿真似だ。
元々使う体は一緒なのだ、完璧とはほどとおいが、コイツらには十分だろう。
最初の時と同じく、グリーンに殴られた男達は吹き飛ばされ、なぎ倒されていった。
グリーンが拳を突き出すたびに、山賊達の悲鳴が聞こえる。
「今だ!!!あの男に続け!」
4人の騎士の中でも一際大柄な男がそう号令すると、他の騎士達も奮起し、山賊達を次々と切っていった
もちろん俺も手伝った、この体の感覚を知っておくには、この山賊達はあまりに有益なサンドバックだしな。
まず、肉体の身体機能がめちゃくちゃ上がっている。なんだ?レッドのやつ、事故ったあとに筋トレでもしたのか?そのぐらいの筋力である。
しかし、普通に考えて、ただえさえセンスのないと言われている自分でさえ、防具を着た、自分よりデカイ大人を拳で吹っ飛ばすことができるのである。並々ならぬ筋力である。ほぼありえないと言ってもいいだろう。
てかそもそも視力とかまで良くなってないか?これ。最近細かい文字が見えなくなってて、小さな文字を見るのが辛くなってきたのに、朝確認してみたらめちゃめちゃ遠くまで鮮明に見えるようになっていたぞ!俺はマサイ族か!
最後の1人を、その大柄な男が斬り伏せた。
全てが終わり、子供達を慰めていた時、騎士に号令を出していた大柄な男に話掛けられた。
『ご助力、感謝します、我々だけでは危ないところだった...』
オレはよく事情もわからない(実際まだここが異世界だという実感も大してない)ので、オレは自分をグリーンと名乗り、旅人だと言った。
側には馬車の中にいた子もいる。
大柄な騎士は、名をカミーユと名乗った。
アルノ家という伯爵の家の騎士で、この姫はその2女らしい、彼女は名をコレットと名乗った。
どうやらこの一行、アルノ領へと戻る途中で山賊に襲われたらしい。
『これから行くところがないのなら、是非お礼がしたいので私の館へ来て下さい。歓迎いたしますわ。旅のことなど、是非話て下さい』
コレットはこういって笑った。
おおっこれがまさしく異世界テンプレか、もうここが自分の元いた世界、もしくは場所ではないことは頭の中で証明されている。こんな盗賊だったり騎士だったりが現代日本でありえるわけないだろう?情報がない為あまり一概には言えないが、もうここは日本ではないのだとグリーンは確信していた。
ともかくこの流れはいいぞ!異世界に行き強い力を手に入れ、山賊に襲われている暇を助けて、館に招待される。そして姫と恋に落ちる。なんとも王道なラブストーリー。イエローが聞いたら卒倒して喜びそうな展開だ。
だがここで、俺を強烈な眠気が襲った
人格が変わるとき、一気にその感覚は本人に襲いかかる。
グリーンは感覚で、次に出てくる人格が誰かわかるようになっていた。天才だから
マズイ、この感覚、次に出てくるのは「ピンクだ!!!!!!!!!!!」
アレを見られるのはマズイ。非常にマズイ
姫には、子供達を村へと送らねばならないのでと、その申し出を全力で断った
姫は特に嫌な顔もせず、アルノ領へいらっしゃる場合は是非お立ち寄り下さい。
こう答えて去っていった。
勿論だ、死んでも行ってやる
可愛いくていい子とか、最高だ
絶対に行ってやる。
ともかく、超絶急ぎで子供達を連れて、その場を去った。
子供達は近くの村の出身で、たまたま巻き込まれただけだという。子供達はピノとアレスと名乗り、両親はこの恩返しをしたいから家に泊まってくれた言われたが、それをも断った。
あの姿だけは
あの姿だけは
誰にも見せられん。
村から出て森深く進んだ先にオンボロの、いかにも誰も使ってなさそうな小屋があったので、
グリーンはそこで眠った。
あ、ノートにあったことを書くことを忘れてしまった...
まぁいいだろう。イエローは恐らく俺の記憶を見てないだろうし。
ピンクはその心配がそもそもないし。
次の機会を楽しみにしておこう。
ピンクの設定は次で公開します