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田原と町田が世間話をしていると、大分べろんべろんに酔った島田が言う。


「田原先輩、あの話、してくださいよ。あの『絵描きの女のコ』の話」


「『絵描きの女のコ』?」町田が怪訝に聞き返す。


田原は、少しばつの悪い顔で言う。


「いや、僕の恋愛話なんだけど、島田、この話をすると何故か笑うんだよ」


町田が言う。「俺にも聞かせろよ」


そういうなら……と田原は、語り出した。


「何年か前に、僕は、かなり色んなことで落ち込んでいて、その時『こんな時、ステキな彼女が励ましてくれたらな……』なんて、いつも思っていたんだ。


ある時、近くのイオンにふらっと行くと賑わう店内で似顔絵コーナーがあって一人の女の子が、せっせと似顔絵を書いていた。僕は、暇潰しに自分の似顔絵をお願いしようと彼女の前に座った。ニコリと笑い彼女は僕の似顔絵を描きはじめ、僕は彼女を見ていた。そのうち、彼女に魅了されてきてボーッとなっていると、彼女がふいに、映画の話をしてくる。そして言ったんだ。

『私、アニメも好きで最近は「ミスター.ダラーランド」にハマってるんです』と。


そんな会話が終わる頃、彼女は僕の似顔絵を描き終えて見せてくれた。それを見た僕は、思った以上にカッコよく描いてもらえて嬉しかった。似顔絵を受け取った僕は、別れ際、彼女に大きく手を振り、その場を後にしたんだ」



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