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たまたま、うまい事言った人。

~~~大阪~~~



「すいません・・」橘(浜野・・お前が負けるなんて・・)

「しゃあない・・橘もゲリラ戦せいや」真美

「ああ・・もう戦争は、逃げながら倒すって形だ」荒尾


「・・こんなもんなんですか?抗争って?

 自分はガキの対した事ない抗争くらいしか経験ないですが・・」橘


「ここからが、本番だ・・」荒尾

「だな・・これからは、毎日ビクビクしながら生きていく・・

 いつ後ろから襲われるかもしれないという恐怖・・・」ヤクケン


「ああ・・だから逆に強がって、人前に出たがるようになるんだ・・」荒尾

「死に行くもののカッコよさというか・・」ヤクケン


「・・・言葉の意味はまだ分かりませんが、気をつけます。」橘



~~~渋谷~~~


街の通行人の声・・


「おいっ・・あれっ・・」

「ああ・・太平洋の山下だ・・」

「武器も持たず一人で、なんちゅう根性・・この時期に・・」


風になびく特攻服。

太平洋爆撃と共に刺繍された、第八代目六本木爆撃総長と、

東京無双極悪非道爆撃魂

誇り・・不良である喜び。爆撃という看板を背負える・・

キムが作った世代の爆撃というか・・

男臭い爆撃世代。


を、事務所で見てる、あきな・石川・はるか・他幹部達


「・・・抗争も終盤戦か・・」石川

「ええ・・出てきますね、ああいうの・・」あきな

「???・・・どゆこと?」はるか


「襲撃に脅え襲撃を狙う・・・極度の緊張感から、死を覚悟するというか」石川

「もう、やっちゃえっ!・・ってなるのよ。

 いつでも来い!俺がっ!俺がっ!って・・・」あきな


「・・俺達は分かる・・・中途半端だったから・・」幹部川上

「ああ・・何かに耐えられなくなり、勝敗を急ぎだす・・

 結局足りないんだ・・弱き心か、覚悟が・・・」幹部下谷


戦争が長引くと、勝敗を焦りだす。



(来いやっ・・この膠着を俺が抜け出して見せる

 俺が・・八代目・・六本木爆撃総長・・山下だぁ)山下


交差点のど真ん中で、何かに酔ってるかの様に・・・

圧倒的有利に立つ爆撃の猛者でさえ、おかしな考えに・・


「どうなるの?ああいう子って・・・」はるか

「自滅に向かう・・というより、負けるまで戦う」石川

「負けるまで?」はるか

「うん何かが狂いだすんだよね・・勝つ為じゃなく、負ける為・・・

 突っ込んで行って負ける美学に、酔いたいんだ・・」あきな


突っ込んで散る美学。


(ふっ・・・今頃、山下の野郎、一人で突っ込みやがったぞ!・・

 あのバカ・・でも・・さすが、爆撃魂・・

 みんなっ!山下に続け~!!・・・かな。ふふ・・・)山下


「武藤出すのか?」幹部川上

「いやっ・・浜野戦で、まだ本調子じゃないんだよね・・

 まだ休養させたい。」はるか


武藤の圧勝というわけではない、浜野・武藤戦。

武藤もそれなりにダメージを負っている。



~~~池袋~~~


「どうしよ・・すごい熱・・・」美月

「いいから・・・慣れっこだから。三日くらい寝てたら治るから・・

 だから買出し頼んだし・・仕事に戻って・・」武藤


「また、何か調子悪くなったら電話してよ」美月

「ああ・・ありがと・・」武藤


出て行く美月だが・・・


「おえっ・・おえぇ~おえぇえ~」


(すごい嘔吐・・・これが喧嘩・・

 顔も、だんだん腫れてきた・・『いいから』・・か・・

 分かる・・よっぽどつらい時、逆に人が居ないほうが助かる。

 本当に頭痛いときも、人に大丈夫?なんて聞かれたくない。

 受け答えするのも、無駄な労力使うだけ・・・)美月



~~~渋谷~~~


「ゴロォ・・・ゴロォ・・・」



「・・・動かした?」あきな

「うん。てか、喧嘩したいから、いい獲物が居たら、すぐ私達にって・・」はるか


「恋してる不良って・・・強いよ・・」あきな

「へー。うわ~~超笑顔・・リカちゃんにヒチちゃん・・」はるか

「んで、変なチーム名、名乗ったりするよ・・浮かれて・・」あきな

「ん?」はるか


「恋する乙女団参上だぁ!」リカ

「復縁連合チューしちゃうぞ爆撃だー」ヒチ


「言ったっ!!」はるか

「浮かれてるね・・女は波あるな・・」あきな


「かはは!爆撃の裏切り者が!ブチ殺してやるわ!」山下


(爆撃よ・・俺に・・力を・・・爆撃魂)山下


「俺は、好きだけどな・・・」石川

「俺も・・・」幹部川上


背中に背負ったチーム名を抱いて・・・

負ける美学・・・


「・・・うおおおおおお・・・」山下


「んで、吠えるんだ・・・最後の咆哮というか・・」あきな

「最後のすべても出し切りたいというかな・・」石川


声が枯れるほど・・・

最後の武器・・・


「・・・やりあえてよかったよ・・」リカ

「先輩も捨てたもんじゃないね・・」ヒチ


「・・ふっ・・・・」山下(さすが・・東・・ば・・・・く)


「ドっ!!」倒れる山下


「うわっ!最後、ポッケに手~突っ込んだまま、前のめりに倒れた!」はるか


「まあ、あとは、火の着いたタバコ銜えたままとかね・・」あきな

「うっ・・それ俺・・」キムにやられた幹部川上

「・・・・」石川


「あと最後、ニヤっ・・っとして倒れるとかね」石川

「あっ・・俺だ・・」キムにやられた幹部下谷


「石川さんは?六戦で勝ったけど、出血すごくて運びだされたって・・」はるか

「うっ・・火の着いたタバコ銜えたまま意識失ってた・・」石川

「どうせ、壁にもたれかかってでしょ?」あきな

「・・正解・・」石川


(うん。うん。かっこいい!!)幹部達


「椎名さんはどうする?まだやる気だけど」幹部川上

「ああ・・もう手~打ったよ。」はるか


~~~六本木~~~


「お前ら、十代目六本木爆撃舐めてんのか!」

「ぶち殺すぞ!十代目六爆だあ!」


(えっ!?嘘っ?誰?俺まだ引退してないよ!)椎名


街で不良グループが10代目六爆の特攻服を着てたむろ


(ちょっ!?誰?えっと・・スレ、スレ・・・)椎名


椎名さんも、スレで情報を仕入れる。

というより、はるかに教わった・・・



そして、スレに色々なパソコンアドレスで書き込む、はるか。

見る椎名。



いや~引退したな椎名さん

ああ。潔いよな。めっちゃカッコいいわ

ああ。引退で伝説にしたな。

えっ?まだ9代目六爆の特攻服着てたの見たよ今日

まさか、あの椎名さんが?そんなだせえ事しねえだろ。

着てたらマジだせえ!笑っちゃう

着てたら糞ダセエ。キャバ嬢にもモテねえぞー


(何っ!?やべえ脱げ脱げこんなもんっ)特攻服を脱ぐ椎名


本当寛大だな椎名さん。ユリアさんも許したとか

ヤダ格好いい

ああ。でも引退ついでに誰か道連れにしてやるって。

まさか急降下爆撃機は狙わねえだろww

そこ行ったら神だな

かっこいいな。反逆の戦士って感じで。

ないないっ。あのアホの椎名さんが、そこ狙うなんてww

でも・・

ああ・・

もし、突っ込んで、共倒れ・・みたいになったら・・

ああ・・映画になるな・・

アカデミー賞総なめするぞ・・

うおっ!鳥肌~。反逆の戦士椎名vs急降下爆撃機か!?

いい台詞言うんだろうな

歴史に残るな・・

予約っ!予約~DVD

まだ発売決まってないってww


~~~池袋~~~


「誰だ!こんなん書き込んでるの!」京野

「逃げたっすよ・・会長」鳥谷


「うわあああああ」兵隊


「どうした!?外?下だ!」京野



「もう、戻れなくても・・・

 まだこの熱い・・思いのままで・・・奪い返したい・・」椎名


(なんだそりゃ!)上で見てる京野・鳥谷



~~~渋谷~~~


一人になった事務所


「ゴ~ウォンウォンウォン・ウォンウォ~ウォンウォン」


鳴り止まない東爆コールが、連日東京に響く。



「くくく・・・踊れ・・・

 私の手の中で・・東京・・・・へへっ・・・・」はるか


眺める写真。飾られた写真。

ゴスロリの写ったものから、初期の四人のプレジェイ、

大人数の時のや、銀華やローラが居た最盛期の時

すべてこの渋谷で撮られた物


そしてはるかが手にする、

最近あきなを中心にみんな笑顔で写ったもの。(岩永・武藤以外)

あふれ出る笑顔。石川や中野も。あの山本に子供が出来たのだ。


(また笑いたい・・もう最近無くなったみんなで笑う日々

 ・・この渋谷で・・もう一度。)はるか



~~~大阪~~~


眺める旗・・・


「アンタ、どないした?暗い中一人で?」真美

「・・・いや・・・先に、おやすみ真美・・」ヤクケン

「うん。あとおいでな」真美


(・・・もう一度・・・おっ立てる・・

 お前にも見えるように・・・・この旗を。

 エースオブドラゴン・・

 ・・俺達の・・咲き乱れた殴り合いの華

 20年の空白・・俺達の青春が・・間違いじゃなかったと・・・

 もう一度・・・・俺達の渋谷に。)ヤクケン

 

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